近所に空き巣が入ったと聞くと、防犯意識が高まります。
空き巣は必ず下見をしているとされ、それは住宅だけでなく周辺の環境までもが対象です。
そして下見をしてわかったことを、ターゲットとなりえる家に残してしていくことがあるのです。
今回は、空き巣は下見でどこをチェックするのか?そしてどこにどのように残しているのかを、防犯対策の参考となる関連記事とあわせて解説します。
何気なく過ごしている間にも、空き巣は狙いを定めるために下見をしています。
ターゲットとならないよう、今できる対策をとっていきましょう。
下見をしてわかった家族の情報を「マーキング」する
マーキングとは下見をして把握した情報を、犯行につなぐための目印として、なんらかの方法で残しておくことです。
どのような方法で、どこに残していくのか解説します。
マーキングの方法~記号・数字・シール
マーキングは、住人がみても違和感を感じないようなもの、記号・数字・シールなどをつかっておこなわれます。
空き巣は複数人でおこなわれるケースもあり、自分が下見をしてわかったことを他の実行者に伝える目的でもつかわれます。
それは「なんだこれ?」と思っても、そのままやり過ごしてしまいそうなものばかりです。
いくつか例をあげてみましょう。
◇マーキングの例
M= 女性(Woman)
白いシール = 独身、女性、侵入できる可能性がある
○= 可能性あり
SS= 土日休み など
このようなものを、次にあげる場所にのこすのです。
マーキングされやすい場所~玄関・ポスト・表札
マーキングをする場所は、住人が気がつきにくいところです。
それは、玄関のように日々視界に入っていても、意識してみることがないような場所につけられることもあります。
◇マーキングされやすい場所
玄関
ポスト
インターホン
表札
電気・ガスメーター など
このような場所にマーキングをみつけたら、どうしたらよいのでしょう。
マーキングをみつけたら
マーキングに気がついたら、証拠としてスマホなどで写真をとったのち早めに消し去ることです。
自宅が賃貸物件であれば、不動産や大家さんに伝えるのもよいでしょう。
警察になんとか対処してもらいたいと思うところですが、実際に被害が発生していないため、有効な手立てを取ってもらうのは難しいようです。
しかし、見回りの強化につながる可能性もあるため、念のため連絡を入れておくのもよいでしょう。
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空き巣が下見でチェックしているのは家のココ!
空き巣はなんども下見をして、その家の防犯対策や生活サイクルを把握します。
家のどのような点をチェックしているのか解説します。
在宅しているかどうか
住宅への侵入には、就寝中などを狙う“忍込み”もありますが、もっとも多いのは住人が不在中に侵入する“空き巣”です。
何度も下見をくり返し、住人が不在となる時間帯を把握するのです。
そのためには実際にインターホンを鳴らし、人がいるかどうか確かめることもあるといいます。
後述するように、下見をする人の見た目は「いかにも怪しい人ではなく、その辺を歩いていそうな人」です。ピンポンをして仮に住人がでてきても、営業でまわっているなどごまかすことができるのです。
このほかにも、駐車場に車があるか、郵便物がとりのぞかれる時間帯、カーテンの閉まり具合などをチェックすることもあるようです。
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侵入しやすい家かどうか~窓・扉の防犯対策
警察庁の資料(※)によると、侵入窃盗の経路はカギのかかっていない“無締まり”の状態がもっとも多くなっています。※警察庁 住まいる防犯110番「手口でみる侵入犯罪の脅威」
下見では、カギはきちんとかかっているかどうか、窓枠は外しやすいかどうかなどがチェックされます。
また、死角になっている窓はあるか、人感センサー・防犯カメラがあるかどうかもあわせて下見するようです。
外出時にはカギをかけ忘れないようにするのが大前提ですが、クレセント錠だけでなく窓ストッパーも取り付けて窓の防犯も高めていきましょう。
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周囲からの見た目・足場・死角
下見では家全体を見回して、侵入そして逃げやすい家かどうか判断するといいます。
たとえば、住んでいる人がプライバシーを守ろうとしておこなった対策が、逆に空き巣にとっては好都合になることもあります。
次のような状態は、狙われやすくなるため注意しましょう。
・塀が高かったり垣根などで、家のなかが外から見えにくい
・2階にあがるための足場になる物がある
・家のまわりに整理整頓されずに物が置かれている
・家の裏や脇が人目につきにくい
・勝手口が死角になっている
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空き巣の下見では家の“周辺環境”もチェックする
空き巣が下見をするのは、ターゲットとなる家だけではありません。
侵入しやすく、そして逃げやすい場所かどうか見極めるのです。
あなたの住む地域は大丈夫でしょうか?
防犯カメラがあるかどうか
事件事故の解明では防犯カメラが役立ちますが、空き巣にとっては侵入をためらわせるものになります。
たとえ侵入しやすい住宅があっても、その周辺道路に防犯カメラがつけられていると捕まる可能性が高くなるでしょう。
しかし駅周辺や繁華街に防犯カメラがあるのは当然という認識でも、プライバシーがのぞかれるようだとして、地域内の防犯カメラの設置に反対する声もあるようです。
犯人が地域のなかを悠々と逃走している状況は、決して安心して生活できるものではないことも明らかでしょう。
人の目があるかどうか
空き巣が犯行をあきらめる理由のひとつに「声をかけられた」があるといいます。
立ち話をしている・庭で作業をしている・洗濯物を干している人がいるなど、人の目は防犯対策のひとつとして有効なのです。
新築の家が建ちならぶ住宅街では、共働き世帯が多く日中は人の気配がないという所もあるでしょう。
できる範囲でご近所さんと顔見知りになり、何かのときは声をかけあう関係づくりに努めつつ、自分でできる防犯対策にとりくむことも必要です。
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地域の防犯意識
いつ下見に来ても、壁の落書きが消されずにいたり放置自転車があったのでは、街の環境に無関心で防犯意識が低いと思われてしまいます。
また、ポイ捨てなどゴミが散らかっている状況だけでなく、ゴミの出され方もチェックするといいます。
見過ごしたままにしている地域の環境や日々の何気ない行動が、空き巣にとってはターゲットを定めるポイントになってしまう可能性が。
もし、ご自分の地域がこのような状況なら、町内会の人に相談したりゴミの出し方を気をつけるなど、今すぐできる取り組みをみつけてみましょう。
誰かがはじめないといつまでもそのままの環境です。
空き巣の“服装”はどんなイメージ?地域の見守り力を高めよう
空き巣というと、サングラスをかけて黒い帽子で・・・というイメージはないでしょうか?
下見をする人の服装は、スーツ姿・作業服・スポーツウエアなど、違和感なくその場になじむものだといいます。
筆者の住む地域でも、子どもをねらう不審者の服装がスーツ姿だったということがありました。
空き巣の下見の場合でも、スーツ姿の人が玄関にいても「営業中かな?」と思うかもしれません。
しかし、それがいつもとはなんか違う、なんどもウロウロしているといったときには、明らかにおかしいと気づくでしょう。
それは、普段の地域の様子を知っているからわかることでもあります。
かつてのような、地域のなかに“誰かの目”があたりまえにあることは少なくなったのかもしれません。だからこそ、自分でできる防犯対策をとることは大切です。
それと同じように、できるだけ“地域の見守り力”が高まるよう、ご近所さんとコミュニケーションを図る・自宅の周辺環境にも目を向けてみるといったことにも、できる範囲で取り組んでいけるといいですね。
(以上)