家で地震が起きたらどうする?~地震発生から避難するまでの間にすべきこと~

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突然やってくる地震には、誰もが驚くでしょう。「家具の固定をしていない!」「備蓄用の水を買っていない!」と慌てても、その瞬間には、どうすることもできません。

「この後どうすればいいんだろう」と頭の中が、整理できなくなってしまうことも。

そこで今回は、地震が起きたとき「この後どうしたら良いの?」と困ることがないよう、「地震発生後、すぐにやるべきこと」と「揺れがおさまってからすること」についてお伝えします。

「その瞬間どう行動すべきなのか」を知って、適切な行動がとれるよう、ぜひ参考にしてみてください。

目次

地震発生|安全なスペースで命を守る姿勢をとる

地震は「ドン!」と突き上がるような揺れもあれば、ゆっくり揺れ、その後一気に激しく揺れることもあります。いずれの場合でも、最初にすべきことは「身の安全を守ること」です。

地震が起きたら、身の安全を確保
・安全なスペース(=頭の上に物が落ちてきたり、家具が倒れてこない所)で、
・命を守る姿勢(=頭を押さえて姿勢を低く)をとる

しばしば「地震が起きたら、テーブルの下にもぐりましょう」と言われます。それは、飛んできた物でケガをしたり、倒れかかってきた家具などの下敷きになるのを避けるためです。

したがって、テーブルの下でなくとも、身の安全が確保できるスペースであれば良いのです。地震が起きたとき、何も倒れてくるものがないスペースにいた場合は、その場で姿勢を低くして、揺れがおさまるのを待ちます。

もし、テーブルや机の下にもぐった場合は、それらの脚をつかみます。大きな揺れでは、テーブルや机自体が激しく動き、逆に頭をぶつけてしまうなどの危険があるためです。その際には、周辺の物が飛び散ってくる可能性もあるため、周りを見ようと上を向かず、下を向くようにしましょう。

火を消そうと無理に動かない

調理中に揺れを感じたら、無理のない範囲で火を止めます。というのも、包丁など数々の調理器具がある台所で、激しく揺れるなか火を消そうとするのは、危険が伴うためです。

揺れが激しいときや火から離れた場所にいるなら、揺れがおさまってから消します震度5相当以上の揺れでは、ガスメーターの装置が働き、ガスの供給がとまります。さらに最近のガスコンロには、大きな揺れを感知すると、自動的に消火する装置がついています。火を消そうと慌てて行動することは避けましょう。

なお、ガスの臭いがするときは、ガスが漏れている可能性があります。揺れがおさまったら、ガスメーターを復旧せずに、ガス会社へ連絡しましょう。

揺れている間は動かない

大きな揺れのなか、じっと待っているのは、とても恐怖を感じるでしょう。ですが、そのような状況下であっても「慌てないこと」です。

慌ててパニックになると、正しい判断ができなくなってしまいます。また、慌てて何かを取りに行くことは、落ちてきた物を踏んだり、揺れの中では思うように歩くことができず、ケガをしてしまう危険があります。

揺れている間は動かず、じっと揺れがおさまるのを待ちましょう。

一方で、揺れが小さいからといって「大したことはない」と思い込むことは、適切な避難行動を妨げる要因になってしまいます。すぐ次の大きな揺れがくることもあるため、油断せずに、安全なスペースで揺れがおさまるまで待ちます。

揺れがおさまったら|正しい情報、避難口の確保

揺れがおさまっても油断してはいけません。「また大きな地震がくるかも知れない」と思いながら行動しましょう。

行動する際には、頭を守るもの(自転車用ヘルメット、防災頭巾など)をかぶって動くと良いでしょう

正しい情報を得る

テレビ・ラジオ、行政の情報発信ツールから、震源地・津波の発生有無など、正しい情報を得ましょう。正しい情報を得ることは、適切な行動をとるために欠かせません

一般の方が発信する情報のなかには、誤解や特定の地域に限った情報が含まれていることもあります。避難所の開設や給水情報は、行政からお知らせがあるので、曖昧な情報で行動することがないようにしましょう。

玄関のドアをあけて、避難口を確保する

大きな揺れのとき、玄関にいたなら、すぐ玄関のドアを開けますが、そうでない場合は、揺れがおさまってから開けます。慌てて玄関に向かうと、床に落ちてきた物でケガをしたり、倒れかかってきた家具類の下敷きになってしまう危険があります。

特に、夜に地震がおき、かつ停電している場合には、周囲の状況を見ることができないため、なおさら注意しましょう。避難口に向かう際には、足元に注意する、できればスリッパなどを履いて足を保護すると良いでしょう。

注意したいのが、深夜に地震が発生して、玄関を開けた場合です。その後に避難する必要がなく、再び寝るとなった際には、カギの閉め忘れに注意しましょう。

水がでるならストックする

すぐ避難する必要がない場合に限られますが、水が出ているなら、給水タンクなどに水を貯めておきます。

集合住宅で貯水槽を使用している場合、大きな揺れで自動的に給水装置が停止することがありますが、停止するまでの、わずかな間であっても、断水時には貴重な水となります。

携帯電話・スマホは持ち歩く

揺れが収まっても再び地震がおきるかもしれません。行動する際は可能な限り、携帯電話・スマホを持ち歩きましょう。連絡手段としてだけでなく、ライトの代わりに使ったり、正しい情報を得るために必要なツールとなります。

自宅にいられるか判断する|在宅避難または家庭外避難

揺れの大きさにもよりますが、大きな地震であればあるほど「地震の後、そのまま自宅にいることができるかどうか」の判断が必要になります。

自宅にいられると判断した場合でも、また地震がくるかもしれないと思い、備えておくことが必要です。

自宅にいられるかどうか、判断に役立つチェックポイント
➀ 津波などの避難情報はでていないか
➁ 近所で火災は発生していないか
③ 窓が割れたり、壁にヒビが入っていないか(家屋に倒壊の危険はないか)
④ 避難経路は確保できているか

津波や火災が発生しているなら、いち早く避難しなければなりません。津波の情報は、テレビやラジオなどですぐ確認できますが、火災は気付くのが遅れてしまう危険性があります。揺れが収まったら、近所で火災が発生していないか確認することも必要です。

また、窓が割れていたり家屋が傾いたなど、最初の地震で家屋の強度が弱くなった場合、次に大きな地震がきたときに倒壊してしまうことあります。

大きな地震のあと一定期間は、最初と同程度の地震がくるかもしれないことを念頭において、判断しましょう。

自宅にいられるなら「在宅避難」

地震の後は恐怖心もあり、「避難所に行かなければ」と、とっさに考えてしまうかもしれません。ですが、自宅にいても命の危険がなく、安全であるならば、自宅での避難生活「在宅避難」をしても良いのです。

感染症のリスクや、プライベートな事情によって、避難所に行くことがためらわれる場合もあるでしょう。また、避難所によっては、収容人数を超えたため中に入ることができないということも、あり得ます。

在宅避難をする際には、次に来るかもしれない地震に備える必要もあります。備蓄品をすぐ手にとれるところに出しておく、電気が通っているならば真っ先に携帯電話・スマホの充電をしておくといったこともすると良いでしょう。

自宅から避難した方が良い場合「家庭外避難」

津波情報が出されたら、すぐ高台に避難します。

自宅での避難生活が難しい場合には、学校などの指定避難所、ホテルや知人宅などへの「家庭外避難」が必要になります。地域によっては、指定避難所に行く前の集合場所として、公園などを一時(いっとき)集合場所としている場合もあります。

また、公園には、災害時の活動拠点となるべく、貯水槽やソーラー発電などが備えられている「防災公園」に位置付けられている場所もあります。

いずれの場合であっても、自宅を離れる際には、復旧時における火災を防ぐため、必ず「ブレーカーを下げて」「ガスの元栓は閉めて」いきます。

また、カギの閉め忘れにも注意しましょう。過去、被災地では空き巣被害が発生しています。

地震への備えで大切なこと~関連記事のご紹介

今回は、家の中における「地震発生直後」と「揺れがおさまってからすべきこと」に分けて、主なポイントをお伝えしました。家族に小さいお子さんや持病のある方がいる場合には、さらに細かな対応が必要となる部分もあります。

最後に、今回のポイントと関連記事をご紹介します。

地震への備えで大切なこと(関連記事のご紹介)

1.安全なスペースで命を守る姿勢をとる

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2.正しい情報を得る

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3.次に来るかもしれない地震に備える(思い込みや油断せず、適切な行動を心がける)

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4.自宅にいられるか判断する(必ずしも避難所に行かなくともよい

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地震は起きないに越したことはありませんが、その都度、反省点や改善点を取り出して、ぜひ地震への備えを進めてみてはいかがしょう。

(以上)

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

東北出身&在住フリーライター。
広告代理店・NPO・行政で勤務後、在宅ワーカーに転身。
妊娠中に東日本大震災に遭い、津波から避難・仮設住宅で子育てをする。
本サイトでは「命を守るために知っておきたいこと」「日常に潜むリスクへの備え」などについて発信します。
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