小学生の留守番はいつからできる?注意したいことは

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小学生になると子どもだけで遊びに行くことはもちろん、大人の帰宅を1人で待つ「留守番」もできるようになってきます。子どもが安全に留守番をするには、具体的にいつから留守番ができるのか、その際に注意したいことは何かを理解しておくことも大切です。

今回は、小学生が留守番をする際に指導したいこと、そして保護者が注意したいポイントをまとめました。

目次

1人で留守番、何歳からできる?

共働き、核家族などの増加で、小学生の帰宅時間に大人が家にいない家庭が増えています。学童などのサービスも全国的に充実していますが、費用がかかるため、ある程度年齢が上がってきたら留守番をさせて乗り切りたいと思う保護者も少なくありません。

また、年齢が上がると買い物など短時間の外出に子どもが着いて行きたがらなくなり、1人で留守番させる機会もあるでしょう。

ベネッセ教育情報サイト」の調査によると、初めて1人で留守番をさせた年齢で最も多いのは、小学1年生です。次いで小学3年生、4年生、2年生と続いており、中学年になるまでには、多くの子どもが留守番を経験していることがわかります。

短時間の留守番の場合、年長や年中でも留守番をさせる家庭もあるようです。

年齢もある程度の指標にはなりますが、もっと大切なのは「約束を守って1人で待っていられるか」という点です。いくら2年生になっても、黙って遊びに行ってしまう、約束を守れないのでは、留守番をさせるのは不安でしょう。反対に、日頃の様子や子どもと話をしてみた雰囲気で、「大丈夫だろう」と判断すれば、1年生でも2年生でも、小学校に上がる前でも、留守番をさせてもよいといえます。

ちなみに、筆者の子どもたちが初めて2人で留守番をしたのは、長男が年長、次男が年少のときです。子どもたちがどうしても買い物に着いて行きたくないというので、車で2分ほどのスーパーへ、20分ほどの買い物に行くのに留守番をさせました。

このとき、「火は使わないこと」「ピンポンが鳴っても出ないこと」「何かあったら電話をすること」などの約束を伝え外出しましたが、特に問題なく留守番できました。長男が比較的しっかりとしている、また2人ともどこか臆病なところがあり、「勝手に外出したり知らない人の対応をしたりするのはこわいこと」だと思っているからできたのかなと思います。

小学生を留守番させるときにまず考えたいこと

筆者も経験させた短時間の留守番であれば、多くの家庭で既に行っている、行っていないもののある程度できるということは多いと思います。しかし、長時間の留守番をさせようと思う場合には、まず保護者が留守番の必要性や時間、頻度をしっかりと考えなければ行けません。

なぜ留守番が必要か

まずは留守番をさせる必要性を明確にしましょう。「買い物に行くから」「兄弟の行事や習い事などがあるから」「仕事の帰宅時間が子どもの帰宅時間より遅いから」など、理由はその時々で異なりますが、基本的には子どもは1人で家にいると「不安」で「退屈」です。

本当に留守番をしなければいけない状況かどうかを考え、必要のない場合にはできるだけ留守番をさせないことも大切だといえます。

留守番の時間

保護者も子どもも、できれば留守番をさせたくない、したくないというのが本音でしょう。しかし、どうしても留守番が必要な場合には、留守番をさせる時間を考えます。

留守番の時間は、小学校低学年で長くても3時間が目安です。学年が上がれば留守番できる時間は徐々に長くなっていくので、土日に仕事があるという保護者の方が、1日家を空けるケースも少なくありません。

実際、筆者の近所の小学生は、4年生くらいから夏休みの半日以上を1人で自宅で過ごしているようでした。

留守番の頻度

留守番の頻度は、家庭の事情で異なります。月に1回という家庭もありますし、週に1回という場合もあるでしょう。仕事の事情によっては、週3日ほど1人で過ごさなければいけない、というケースもあります。

しかし、頻繁に1人で留守番をさせるのは、防犯などの観点からも不安が多いです。仕事などでやむを得ないこともあるでしょうが、年齢が低い頃は、多くても「週1~2回、3時間以内」を1つの目安とし、留守番をさせることをおすすめします。

小学生が留守番をするときの注意点

小学生を留守番させる際には、事前にルールを決めておきましょう。1人で安全に過ごすために徹底したいルールは、次の通りです。

施錠をしっかりと

施錠をして外から人が入れないようにするのは、最低限の防犯対策です。玄関はもちろん、窓なども鍵を閉めることを徹底し、夏場はエアコンなどで温度調節をします。1人でいる場合は二重ロックやチェーンなどもすること、小窓も開けないことを指導してください。

「帰宅したらすぐに鍵をかけること」は、自宅に人がいても習慣づけさせましょう。

電話の応対

固定電話がある場合、留守番中に電話がかかってくることもあります。「おうちの方はいますか」という質問に対し「いません」と答えると、留守番していることが分かり危険です。

基本的には、電話には出ないことをおすすめします。出てしまった場合、何度も電話がかかってくる場合には「大人は今忙しくて代われません」などの返答をするよう指導しましょう。

来客に対するルールの徹底

留守中にインターホンが鳴り来客が来ると、玄関を開ける必要があり危険です。「ピンポンが鳴っても居留守を使うこと」を指導し、子どもだけで対応しないよう徹底しましょう。

居留守がばれないよう、外から見える部屋で留守番をしないことも大切です。大きな音でテレビを見たりゲームをしたりしない、できれば二階など、外から見えにくい部屋で留守番することも、伝えるようにしてください。

火の元への注意

人的な被害だけでなく、子どもの不注意による事故にも注意が必要です。子どもだけでガスコンロなどを使うと、火災の可能性があり危険です。

子どもだけで調理をしないこと、ガスストーブではなくエアコンをつかうことなどのルールを決め、火災を防ぎましょう。また、放火の可能性も考慮し、外に放火されそうなものを置かないことも重要です。

お風呂やベランダも注意

子どもは大人が予想もしない行動を取るため、「お風呂やベランダなどで遊ぶことはないだろう」という考えは捨ててください。遊ぶつもりがなくても誤って浴槽に頭から落ちて溺れた、外を確認しようとしてベランダから落下したという事故は起こっています。

お風呂のお湯は抜いておくこと、ベランダには出ないことを徹底し、不慮の事故で危険な目に遭わないような工夫をしましょう。

友達を入れない

1人での留守番は不安もあり、また退屈なため、友達を呼びたがる子どももいます。しかし、大人がいない環境で遊んでいて怪我をする、ものを壊してしまうというトラブルが起こった場合、誰を責めることもできません。

友達が家のものを勝手に持って行ってしまう、冷蔵庫のなかのものを食べてしまうということもあるため、基本的には「大人がいない家に友達を入れない」というルールを決めておくことをおすすめします。

もちろん、留守番をしている友達の家に行くことも禁止です。「留守番をすることになったら、1人で、自宅で待つこと」をしっかりと伝えましょう。

緊急連絡先の共有

留守番中に困ったことが起こった、連絡を取る必要ができたという場合に、連絡先がわからないと子どもは不安になります。保護者の職場や携帯電話、近所の人や頼れる親戚などの連絡先を一覧にしておくこと、また電話のかけ方を教えることも、事前に行っておくといざというときにスムーズです。

職場や近所の人に連絡する際に、どういった内容を伝えればよいのかを文章にして、練習させることも忘れてはいけません。

帰宅時には「ただいま」と言う

帰宅したときに家に誰もいなくても、玄関先で大きな声で「ただいま」といえば、周囲からは「家に大人がいる」と思われます。防犯の一環として、こうした行動も徹底するよう指導をしてください。

留守番をさせる前に保護者が注意したいこと

留守番の前には、子どもが安全に家で過ごすためのルールの確認や指導が必要です。加えて、子どもが留守番の時間を少しでも不安なく過ごせるような工夫をすることも、保護者には求められます。

飽きない工夫をする

1人っきりで話し相手がいない状況は、大人でも不安な場合があります。子どもが留守番中に不安にならない、飽きないようにするためのグッズを用意することも、保護者の重要な役割の1つです。

子どもが好きなDVDや録画、ゲームなどを用意しておくと、子どもは飽きずに留守番できます。絵を描くのが好きな子どもにはクレヨンやスケッチブックを、読書が好きな場合には本を多く用意するなど、楽しめるものをリサーチして、提供してあげましょう。

勉強やお手伝いも楽しめる方法で

いくら好きなことでも、毎回同じでは飽きてしまいます。また、帰宅してからずっと好きなことをしていては、メリハリがなくなってしまうことも。保護者が帰宅してから宿題をすると就寝時間が遅くなるなど、生活に影響もあるため注意が必要です。

とはいえ、「勉強をしておきなさい」と漠然と伝えても、具体的に何をやればいいかわからず、結果的にやらないまま終わってしまうこともあります。

帰宅したら宿題や保護者が用意したドリルで勉強をする、お手伝いをするなど、具体的な「タスク」を用意すると、子どもにも分かりやすいのでおすすめです。タスクはリスト化し、できたらシールを貼ったり色を塗ったりする、完了した個数に合せてご褒美を用意するなど、子どものやる気をそそる工夫も忘れてはいけません。

事前に練習をする

長時間の留守番の前には、必ず短時間の留守番で練習をしましょう。事前にルールを確認し、買い物などの短時間の留守番で実践練習を行います。その際、可能であれば電話をかけてみる、インターホンを押してみるなど、子どもがルールを守れるかどうかの確認もしておくと安心です。

いきなり数時間の留守番をさせるのは、保護者も子どもも不安ですので、留守番の時間を少しずつ延ばすと、1人の環境や留守番中の行動にも慣れていきます。

有料サービスの利用も検討する

どうしても家を空けなければならない事情があっても、子どもが「留守番をしたくない」というケースもあります。1人になるのが不安な子どもに無理に留守番をさせるのは、危険です。

この場合は、祖父母など身近に頼れる大人に応援を頼み、子どもが1人にならない工夫をしてください。頼れる人がいないときには、お金がかかっても学童やシッターなどを利用することをおすすめします。

学童やシッターは、1日から頼めるところもあるため、「月に1回」「週に1回」という依頼も可能です。家庭の事情であまりお金をかけられないというときは、低学年を中心にした自治体のサポートで、見守りを依頼できることもあるので、調べてみるとよいでしょう。

週に複数回留守番が必要な場合、年齢の低い子どもはやはり学童などへ行かせるのがベストだといえます。金銭的な事情などもあるかもしれませんが、子どもの安全を第一に考え、最もよい方法を選択しましょう。

「約束」と「工夫」で、安全にお留守番を

小学生の留守番は、事前に「約束」を決めて確認すること、そして留守番の時間に飽きない「工夫」をすることが大切です。「事情があるから仕方ない」と思うかもしれませんが、子どもが安全に、そして快適に留守番できるよう、保護者が寄り添うことを忘れず、留守番の準備を進めてください。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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