「断水はどんな時に起こるのか」を改めて考えてみよう!

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断水は何らかの影響によって、水道水が家庭などに供給されなくなる状態のことです。

災害にて水道管が破損して断水になることが有名ですが、災害が起きなくても断水はあり得ます。

今回はこの断水について、色々考えてみましょう。

目次

地震災害では水道管が壊れて断水することが多い

大きな地震が発生した際には、震源に近い地域では多くの個所で断水が起こります。

これは、地震の揺れによって道路内の水道管が破損して、水を送れなくなるからです。

ただ、破損する個所によって、復旧までの時間が変わってきます。

一般の道路内の破損が最も修理が早い

一般の道路内の水道管が地震によって破損した場合は、破損個所の特定も容易なので素早い修理が可能です。

現在地中に配管される水道管には「VU管・VP管・HIVP管(HI管)・HTVP管(HT管)」の、4種類の塩ビ管がメインで使われています。

それぞれの特徴の解説は省きますが、塩ビ管は腐食しにくく修理しやすい特徴があるので、万一の破損でも早く修理を終えることができます。

橋梁管・水管橋の破損は復旧に時間がかかる

地中以外にある水道管は、橋梁に添架(てんか)するタイプや、単独の水道管だけの橋などがあります。

この場合は地中で使用する塩ビ管ではなく、ステンレス管・ポリエチレン管などに、FRPや発泡ウレタンで保護した水道管が使用されます。

部分的な交換ができないため、橋梁管・水管橋が破損した際には復旧まで時間がかかります。

台風などの大雨でも水道管が壊れて断水する

大きな地震が起きなくても、台風や大雨でも水道管が破損して断水は起きます。

ここでは、どのようなケースの時に、水道管が破損してしまうのか解説します。

河川の増水で橋に影響がある場合

橋梁に添架する水道管は、橋の下流側に必ず設置されます。これは、川の水が増して流木などが流れてきた際に、橋にぶつかっても下流側に設置することで、直接の影響を受けないようにするためです。

なので、川の流れを見なくても橋に添架されている水道管やガス管の位置を見れば、どちらが上流か判断できます。

ただし、大きな流木が何回も橋にぶつかるとその衝撃で橋のジョイントがズレることがあり、そうなると橋自体がゆがんでしまうので、添架している水道管も壊れてしまいます。

さらに、水道管単独の水管橋は水面よりもかなり高い位置で川を渡っていますが、大雨で堤防いっぱいに増水した状態で大きな流木が流れてくると流木が水管橋にぶつかり、衝撃で水漏れを起こすケースもあります。

このような時には、断水になることがあるので要注意です。

土砂災害で道路が崩壊する

大雨による土砂災害で土石流が起こると、道路を崩壊させてしまいます。

このときには、道路内の水道管も流されてしまうか、宙に浮いた状態となり水を流すことができません。

応急処置として仮設の水道管を設置しますが、崩落個所は二次被害が起きないように当分は立ち入り禁止となるので、復旧まで時間がかかります。

道路工事にて予定範囲外も断水となるケースもある

道路工事などで断水が予定されている場合は、事前に断水範囲には各戸へのお知らせチラシの配布や、回覧板などで断水について周知されます。

ですが、予定範囲外でも工事によって断水が起きるケースもあるのです。

水圧が下がり工事個所よりも高所の住宅に水道が送れない

昔は水道管の配置がよく分からないので、断水が予定より広範囲になるケースはよくありましたが、現在では水道整備もしっかりされていて、系統は各水道局でつかんでいます。

ですから、断水の予定範囲がズレることはほぼありません。

なのに、それ以外の地域で断水してしまう理由は、工事の際に水道管を破損して水漏れが起きたことで、水圧が下がって高台まで水道を送ることができなくなるからです。

滅多に起きませんが、ゼロではないので知っておいて損はありません。

断水の時に行なうことと、解除されたら行なうこと

断水が分かった時には、家庭内で行なっておくことがあります。それは、水道の元栓を締めておくことです。

そうすることで、断水が解除された時に濁った水が入り込むことを防ぐことができます。

とはいっても、断水解除後には次の手順を守っておかないと、給湯器やトイレを傷める可能性があります。

断水解除になったら行なうことは、普通の蛇口から水を出す

断水解除になったからと、元栓を開けて直ぐにトイレや給湯器を使うのはやめましょう。

断水後の水道水にはサビや泥などの汚れが混じっているので、透明ではありません。

その水をトイレや給湯器で使うと、汚れが付着して故障の原因となってしまいます。

1:元栓に最も近い洗面所などの蛇口を開ける
2:濁った水と空気が出てくる(ゴボゴボと音を立てながら水が出る)
3:水道を出しっぱなしで水が透明になるまで待つ
4:水が透明になったら、コップにとって透かして見る
5:まだ、少しゴミが見えるようなら水道を出し続ける
6:再度コップにとって透かして見る
7:完全に透明になったら家中で利用してOK

まとめ

今回は断水がなぜ起こるのか、断水解除した際の注意点などを解説しました。

昔に比べると平常時の断水はほとんどなくなり、災害が起きた時に断水が発生するくらいになっています。

それは、行政がライフラインである水道をいかに断水させないように配管するかを、検討しながら工事しているからです。

水道施設や水道管も耐震化を行なっていますし、断水を最小限にするためのバックアップシステムも構築してあります。

それでも災害時には、どうしても断水が起きる可能性が高くなります。断水の情報は自治体で必ず発信しているので、定期的に確認するとよいですよ。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

1963年生まれ、兵庫県在住の防災士&フリーライター 
2014年から本格的にライターを開始!これまで多数の記事を執筆
2017年にひょうご防災リーダー講座を受講し防災士を取得。ハザードマップなど防災業務に長年従事し、防災関連の講演も行っています。
経験を活かして防災に関する情報をできるだけわかりやすく、みなさんへ届けたいとの想いを持って執筆しています。詳しいプロフィールはこちら

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