防災グッズをそろえたい、と思ったときに悩むことの1つが、購入した防災グッズの収納場所ではないでしょうか。いざというときにすぐに使える場所がわからない、インテリアに支障のない場所に置きたいなど、悩みはさまざまです。
そこで今回は、防災グッズの収納に最適な場所や、収納の際のポイントをまとめました。購入前の方も、すでにある防災グッズをどこに置こうか悩んでいる方も、ぜひ参考にしてください。
防災グッズ、どこに収納している?
Webメディア『kufura』が実施した「備え」に関するアンケート調査によると、防災グッズを自宅に置いているという方は回答者の42%。半数未満であることがわかります。防災グッズを購入しない理由を見てみると、「どこに置くかに迷う」「置き場所がない」「そのまま置くと邪魔」という、置き場所に関する問題を挙げている方が多い傾向です。
そこで、実際に防災グッズを自宅に置いている方は、どこにグッズを収納しているのかをご紹介します。
玄関付近
非常時にすぐ持ち出せるようにするなら、玄関付近が最適です。非常食や水、懐中電灯、携帯トイレなど、非常時に持ち出す防災グッズはリュックなどに1つにまとめ、シューズクローゼットや玄関付近の納戸などに入れておきましょう。
リビング・キッチン
リビング・キッチンに大きな窓があり、非常時にそこから避難できるのであれば、持ち出しグッズをリビング・キッチンに置いておくのも1つの方法です。リビング・キッチンには大きめの収納や棚がある場合も多いので、こうしたスペースを活用するとよいでしょう。
見える場所に置いても違和感のないデザインの防災グッズもあるので、こうしたアイテムをチョイスするのもおすすめです。
寝室
活動している時間帯に災害が起こった場合は、すぐに防災グッズを取りに動けますが、寝ているときに災害が起こると、とっさの対応が難しいこともあります。寝室に防災グッズを置いておけば、寝起きでもすぐに必要なアイテムを持ち出せるのでおすすめです。寝室は他人の出入りがないので、収納などをあまり考慮しなくてよいのもポイントです。
押し入れやクローゼット
必要なアイテムをまとめたバッグやかご、ボックスなどを、押し入れやクローゼットに入れるのもよいでしょう。邪魔になることもありませんし、見えない場所に置くのでインテリアにも支障を来しません。
ベランダ
建物が倒壊すると、家のなかにある防災グッズを取りに戻れないこともあります。ベランダに置いておけば外からも取り出せますし、避難時にスムーズに持ち出せるので便利です。ベランダに屋根がない場合には、ベランダに置いた倉庫を活用するのもよいでしょう。
防災グッズの収納は「バラバラの場所」がおすすめ!
防災グッズにはさまざまなアイテムがあります。非常時に持ち出すためのグッズをまとめた持ち出しグッズはもちろん、自宅避難時に役立つ備蓄食料、日用品のストックなど、さまざまです。
すべてのアイテムを1カ所に置いておくとなると、ある程度の広さの収納が必要になりますし、大量の食べ物を玄関や寝室に置く、非常時にすぐに持ち出したいアイテムを取り出しにくい場所に置いて置くというのは効率がよいとはいえません。
防災グッズの収納は、バラバラの場所がおすすめです。それぞれのアイテムを置くのに適した場所は、どこなのでしょうか。
緊急避難グッズは玄関や寝室に
非常時にすぐに持ち出すアイテムは、玄関や寝室などに置きましょう。災害が発生したときに、防災グッズを持ち出すためにあたふたしていると、逃げ遅れてしまう可能性もあります。
前述したベランダを活用するのもおすすめです。大きなリュックに必要なアイテムをまとめ、両手があくようにすることも忘れないようにします。1人分の防災グッズはこちらの記事で記載していますので、ぜひ参考にしてください。
リビング・キッチンには備蓄品を
リビング・キッチンには食料や日用品などのストックを置くと便利です。食料品の備蓄は、賞味期限切れを防ぎながら常に新しい食べ物を置いておく「ローリングストック」が推奨されています。ローリングストックをスムーズに行うためにも、取り出しやすいキッチンに食料品を置くのは有効です。
電池、ティッシュ、袋類など、災害時に役立ち、日常的によく使うアイテムも、リビングやキッチンの収納に入れておくと、取り出しやすく便利でしょう。
廊下や床下の収納も活用して
各部屋や玄関、キッチンなどのほかに、廊下に納戸などの収納を設けている住居もあります。日頃あまり使用しないものを入れておく、季節限定のアイテムを収納するなど用途はさまざまですが、こうした収納を活用し、電気やガス、水道が止まったときに役立つアイテム(カセットコンロやランタン、簡易トイレなど)をしまっておくのもよいでしょう。
クローゼットにスペースを設けるのも◎
押し入れやクローゼットの一角を防災グッズの収納にする方も少なくありませんが、この場合、注意したいポイントがあります。非常用の持ち出しグッズはすぐに取り出せる場所に置いておかないと、避難時にスムーズに持ち出せません。取り出しやすい場所にスペースを設けること、どこに置いてあるか住んでいる方全員が把握し、周辺に他のものを置かないことなどを意識しましょう。
防災グッズ収納の際のポイント
防災グッズの収納について考える際には、入れ物や保管方法を工夫すること、必要なアイテムを適所に置くことも大切です。最後に、収納の際確認したい3つのポイントを見てみましょう。
蓋つきの収納ケースを活用する
備蓄は蓋のついた収納ケースを活用すると、省スペースでの収納や見映えのよさを実現できます。小さめの収納ボックスにカテゴリごとのグッズを収納した場合、蓋をしておけば積み重ねて置くことが可能です。また、大きな収納ケース1つにまとめる場合も、蓋があればホコリをかぶらず、見た目もスッキリします。
乾電池や食料は保管方法に注意
乾電池は非常時に必要な分を備蓄しておこうと思うと、大量に用意する必要があります。ローリングストックを活用しても、サイズによってはなかなか使う機会がないということもあるでしょう。
保管方法を誤ると、せっかく購入した乾電池が、いざというときに使えなくなる場合があるので注意が必要です。直射日光や高温多湿を避けること、使用期限がわかりやすいような保管方法を工夫しましょう。
また、食料品も長期保存が可能なものを備蓄しますが、高温多湿の場所などに置くと劣化が早くなるなどの心配があります。食べ物を無駄にしない、非常時に活用できるよう、できるだけ涼しく、日の光が当たりにくい場所に置くことが重要です。
持ち出し品、備蓄食料などカテゴリごとに必要なものをチェック
非常時に持ち出す防災グッズ、備蓄しておくもの、子どもや女性、高齢者がいるご家庭での備えなど、カテゴリごとに必要なアイテムを洗い出し、リスト化してチェックすると、何をどこに収納すればよいのかが見えてきます。
日常的にどこで、どのように使うのか、そして非常時にはどういった使い方をするのかを考えると、カテゴリ分けや置き場所がわかってくるでしょう。非常用の持ち出しグッズの中身も、家族構成によって内容や置き場所を変えるなどの工夫をしてみてください。
正しい場所に収納し、緊急時に役立てよう
防災グッズの収納場所は1カ所ではなく、複数に分けるのがおすすめです。必要シーンに合わせ、最適な場所を選択しましょう。
押し入れやクローゼット、納戸などを活用すると、邪魔になる、インテリアに響くことがありません。収納する入れ物も工夫しながら、省スペースでの収納を実現し、いざというときにもスムーズに取り出せるようにできるとよいですね。