ゴミ収集車が消えると日本は滅びるかも!当たり前の日常を考え直す

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みなさんの地域では、生ごみの回収は1週間に何回ありますか?

一般的には、週2回が多くの地域で採用されているはずですが、地域によっては、週3回のケースもあるようです。

回数が多いと家庭内に生ごみを溜めておかずに済むので、とても助かります。

しかし、カーボンニュートラルを推進するには、ゴミを集めて焼却するゴミ処理場の機能向上も避けられません。

ゴミ収集は住民にとって、とてもありがたいサービスですが、もしも日本中のゴミ収集車が消えてしまうと、日本は一体どうなるのでしょう。

そこで今回は、ゴミ処理の歴史を改めて学習した上で、日本からすべてのゴミ収集車が消えたら、私たちの生活はどうなるのか、を考えてみました。

目次

ゴミ処理の歴史は1900年(明治33年)に遡る

出典:環境省 日本の廃棄物処理の歴史と現状

想像の世界は後にするとして、まずはゴミ収集の歴史を確認してみましょう。

そもそも、ゴミ収集は行政サービスとしておこなわれており、私たちは生まれた時から、当たり前のようにゴミステーションにゴミを捨てています。

このような行政サービスとしてゴミ収集が開始されたのは、1900年(明治33年)に制定された「汚物掃除法」がはじまりとされています。

汚物掃除法とは

「汚物掃除法」とは、1900年(明治33年)に制定された、公衆衛生の観点から、都市部において汚物・汚水を管理し、衛生的な環境を維持することを目的とした法律です。

この法律によって、都市部の衛生環境が改善され、感染症の発生予防や公衆衛生の向上につながりました。

そして、この時から「ごみとし尿」の収集が、地方行政の事務として位置付けられることになったのです。

したがって現代における、下水道や衛生環境に関する法律には、この「汚物掃除法」の影響が大きく反映されています。

つまり、ゴミ収集が行政サービスとして開始されたのは、1900年(明治33年)ということになります。

ゴミ収集車はいつから登場したのか

では、ゴミ収集で活躍するゴミ収集車はいつから登場したのでしょう。

調査してみると、1963年(昭和38年)に制定された「生活環境施設整備緊急措置法」のなかで、ゴミの収集・運搬に関しても、効率的・衛生的な作業を目的に、地方自治体と民間の協働で「収集作業の機械化」が推進されています。

したがって、ごみ収集車が登場したのは、1963年(昭和38年)となり、約60年の歴史を持っていることが分かりました。

当時は、各家庭からポリバケツによってゴミが出され、ゴミ収集車はポリバケツの中のゴミを移して、住人はポリバケツを持って帰るのが決まりでした。

2021年(令和3年)のゴミの現状

因みにみなさんは、日本国内で排出されるゴミの量はどのくらいになるか、お分かりでしょうか?

ここでは、環境省が公開している2021年(令和3年)の、一般廃棄物の排出及および処理状況等についてお伝えしましょう。

ゴミの総排出量は個人ベースでも減少傾向にありますが、それでもひとりが1日に排出する量は890gと多く、1年間のゴミの総排出量は4,095万トンと、東京ドーム約110杯分に相当するのです。

ゴミの排出量と処理状況

ではここで、環境省が報道発表資料として公開している「一般廃棄物の排出および処理状況等(令和3年度)」の、数値をご紹介しておきます。

いずれも、前年比では減少してはいますが、相当量であることが分かります。

【ゴミ排出状況】

ごみ総排出量4,095万トン(前年度4,167万トン)[1.7%減]
1人1日当たりのごみ排出量890グラム(前年度901グラム)[1.2 % 減]

【ゴミ処理の状況】

最終処分量342万トン(前年度364万トン)[5.9%減]
減量処理率99.1%(前年度99.1%)
直接埋立率0.9%(前年度0.9%)
総資源化量816万トン(前年度833万トン)[2.0%減]
リサイクル率19.9%(前年度20.0%)

ゴミ収集車が日本から消えたら、どうなるのか予想してみた!

ここまでで、ゴミ収集が行政サービスとなった歴史と、ゴミ収集車の登場などを解説してきました。

また、国内における1年間のゴミ排出量は、東京ドーム約110杯分に相当することも、環境省の公表値から分かります。

これだけのゴミの量を、全国各地の自治体のゴミ収集車が活躍することで、私たちの日常生活に支障をきたすことなく処分できているのです。

しかし、もしもこの重要なゴミ収集車が、すべて日本から消えてしまうとどうなるのでしょう?

そのことを、予想すると次のような状況に陥ることが分かります。

ゴミの処理に問題が生じる

日本では、一般家庭や小規模事業者が排出するゴミを、自治体が収集し処理することが一般的です。

しかし、ゴミ収集車がなくなった場合、このような収集システムが機能しなくなります。

そのため、市民は自分でゴミを処理しなければいけません。

たとえば、家庭の場合、燃えるゴミ、不燃物、資源物などを分別し、自治体が指定するゴミ袋に詰めて回収場所に持ち込む必要があります。

しかし、一般家庭や小規模事業者が大量のゴミを処理することは困難です。

また、自治体が回収するゴミの種類によっては、専用の処理施設が必要であり、自分で処理することができない場合もあります。

そのため、市街地などには大量のゴミが発生し、ゴミの山が発生することになるでしょう!

公衆衛生に影響が出る

ゴミが山積みになることで、その周辺には害虫やネズミなどの害獣が集まる可能性があります。

これにより、公衆衛生上の問題が発生するリスクが高くなります。

たとえば、病気を媒介することがある害虫が発生し、感染症の発生リスクが高まる恐れがあるのです。

また、ゴミの山が近隣住民に迷惑をかけることとなり、住民同士のトラブルに発展する可能性が高くなります。

ゴミの臭いや見た目が悪いため、住民の健康や生活環境に悪影響を与えることとなるでしょう。

これらの問題は、地域社会の健全な発展にも、非常に大きなマイナスの影響を与えることが考えられます。

空気や水の汚染が進む

ゴミが山積みになることで、空気や水の汚染が進む恐れが考えられます。

特に、生物由来のゴミや廃棄物が腐敗し、悪臭や有害なガスを発生させます。

生物由来のゴミや廃棄物が腐敗する過程で、メタンガスが発生します。

メタンガスは、温室効果ガスの一種であり、大気中に放出されることで地球温暖化を引き起こす原因となります。

また、ゴミが山積みになった場合、風や雨によって周辺環境に汚染物質が拡散することとなるでしょう。

排気ガス、排水、廃油などが地下水や地表水に流れ込むことで、水質汚染が進み環境が破壊されていきます。

焼却施設の過負荷が懸念される

日本では、ゴミ処理の一つとして、燃えるごみを焼却することがおこなわれています。

しかし、ゴミ収集車がなくなった場合、市民が自分でゴミを運び込むことが増えるため、焼却施設の過負荷が懸念されます。

これは、ゴミ収集車が回収することで可能となっていた、計画的な焼却システムが、一気に崩壊することを指しています。

焼却施設が限界を超えて運転されることで、大量の煙や有害物質が発生し、周辺環境に深刻な影響を与えてしまいます。

まとめ

今回は、ゴミ問題についてさまざま解説してきました。

現在のゴミ処理システムには、ゴミ収集車の存在は欠かすことができません。

もしも、日本中のゴミ収集車が消えてしまうと、どうなるのかの予想では、チャットGPTに予想してもらいました。

AIの予想を見ると、納得できる内容となっています。

つまり、ゴミ処理という行政サービスがなくなると、環境の悪化と人間関係の悪化、そして滅亡へと進んでいくことが理解できます。

当たり前のように利用している行政サービスが、いかに重要であるか改めて知っておきたいと思いました。

参考サイト
館山市公式サイト ごみ処理の歴史

環境省 日本の廃棄物処理の歴史と現状

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この記事を書いた人

1963年生まれ、兵庫県在住の防災士&フリーライター 
2014年から本格的にライターを開始!これまで多数の記事を執筆
2017年にひょうご防災リーダー講座を受講し防災士を取得。ハザードマップなど防災業務に長年従事し、防災関連の講演も行っています。
経験を活かして防災に関する情報をできるだけわかりやすく、みなさんへ届けたいとの想いを持って執筆しています。詳しいプロフィールはこちら

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