災害時に高齢者を救えなくなる!固定電話への迷惑行為

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携帯電話やスマートフォンは、一人1台持っている時代となっています。

とはいっても、高齢者の方はまだまだ、固定電話を使用している方が多くいらっしゃいます。

固定電話への迷惑行為によって、連絡網が機能しない事態に陥ってしまうケースもでてきています。

今回は、防災士のひとりごと#01として、防災士目線での、高齢者の固定電話問題についてお話しましょう。

目次

営業電話も度が過ぎると迷惑行為になってしまう

太陽光発電や蓄電池の営業電話、電力会社の切り替えの勧誘など。

もちろんこれらは正当な営業行為であり、違法ではありません。

ですが、1日に2回、3回と異なる会社からかかってくれば、流石に嫌気がさしてくるでしょう。

まるで、同業者の中で我が家に電話をかけるよう、指示されているかのごとく電話が鳴ります。

そんな日が、数日続けば電話に出るのが面倒になっても仕方ありません。

ここまでくれば、営業行為であっても当人にとっては、迷惑電話でしか無くなってしまいます。

意外に多い無言電話は恐怖の対象になっている

筆者の友人には、不思議に高齢者の方が多いです。

自宅にも2日に1回は無言電話がかかってきます。

高齢者の友人に聞いても、同じような割合でかかってきているようです。

高齢者はさまざまな疑念を抱いている

友人たちは無言電話の話題になると、堰を切ったように話始めます。

それも、真剣に、です。

「空き巣泥棒が、留守かそうでないか調べとるんや!」

「せや、絶対に電話にでなあかんで!」

「そないゆうても、夜おそうなったら怖いがな!」

など、それぞれの想いをぶつけ合うように話始めるのです。

「この間、庭でゴソゴソ誰かが動く気配がしたんや」

「それ、空き巣違うか!?」

「わしのとこも、夜音がするわ」

こうなると、1時間以上は話が止まりません。

それだけ、無言電話の影響は大きいということでしょう。

固定電話にはでたくない!家族から携帯を渡されたケース

中には、「無言電話や営業電話ばかりで、電話に出たくない」と、家族に相談する高齢者もいらっしゃいます。

家族としては当然、守りたいですよね。

なので、固定電話はそのままにして、携帯電話を渡すケースもありました。

携帯電話は家族との連絡専用!親しい友人のみ携帯番号を教えている

このケースでは、固定電話はそのままにしていますが、電話には一切出ないようにしているそうです。

自分から電話をかける時には固定電話を使用するようで、家族との連絡は携帯電話のみで行う徹底ぶり。

本当に信頼できる友人数人のみが、携帯番号を知っているだけだそうです。

理由は無言電話対策と振り込め詐欺対策

なぜ、そのような対策を取っているのか聞いてみました。

答えは、無言電話が多く気持ち悪いことと、不必要な電話が多すぎること。

高齢ということもあり、直ぐには電話口にいくことができないため、不必要な電話に急いでいてケガをする可能性が高くなったそうです。

確かに、高齢者の方で足腰が弱くなってくると、素早い行動はケガのリスクが高くなります。

また、家族としては専用の回線を持つことで、振り込め詐欺の対策にもなるとのこと。

家族しか知らないホットラインなら、安心できますし、その電話では絶対に「お金を貸して欲しい!」との電話はかかって来ないので、詐欺にかかる確率はゼロとなります。

高齢化率75%の地区では14件中8件が電話にはでない!

65才以上の高齢者が75%となる地区では、14件中なんと8件が「知らない電話番号にはでない!」と回答しています。

これは、地区で行った防災アンケートの結果です。

出ないと答えた世帯では、電話の種別は固定電話で、ナンバーディスプレイ搭載。

知らない電話番号だったり、非通知の電話には出ないとしています。

家族からのアドバイスで電話に出ないこととしている

また、個別のアンケートでは家族からのアドバイスで、「知らない電話には出ない!」との回答がほとんどでした。

一緒には住めないけれど、心配なのでトラブルには巻き込まれて欲しくない、との気持ちが強いのでしょう。

その手段は、ある意味正解なのかも知れません。

防災用の連絡網が途切れてしまう!既に電話連絡網は不毛な手段!?

実は、今回お話しているのは防災用の連絡網が機能しなくなっているので、その原因を探るべくアンケートをとったり、近所でヒアリングした結果からのお話です。

連絡網へ申告した固定電話には出ないという問題

先に説明した理由で、固定電話にかかってきた、電話にはでない。

知らない電話番号は出ない。ことから、防災用の連絡網が途中で途絶えています。

高齢化が進み、民生委員の方だけでは直接訪問が難しくなってきています。

地域で高齢者の安全を確保するには、地域全体で支える必要があるのですが・・

電話確認といった最も便利な手段が取れなくなっているのは、深刻な問題といってよいでしょう。

電話の連絡網は現代では機能しない!新しい手段を構築する必要がある

個人情報が叫ばれている時代に、電話による連絡網は既に機能しない手段となっています。

では、どのような手段が有効なのか・・

現実には新しい手段を構築できていません。

普段からの近所付き合いの関係性も大きく関わってきますし、社交的な方ばかりではありません。

防災にについても、大きな災害を経験しないないと、もう一つピンとくるものがないのも現実です。

今後、どのように、高齢者、お年寄りを守っていくのか、守ることができるのか、課題は山積したままです。

これからの時代、高齢者、お年寄りの方も災害時に命を守る手段は、自身で作っておくことが重要になるでしょう。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

1963年生まれ、兵庫県在住の防災士&フリーライター 
2014年から本格的にライターを開始!これまで多数の記事を執筆
2017年にひょうご防災リーダー講座を受講し防災士を取得。ハザードマップなど防災業務に長年従事し、防災関連の講演も行っています。
経験を活かして防災に関する情報をできるだけわかりやすく、みなさんへ届けたいとの想いを持って執筆しています。詳しいプロフィールはこちら

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