備蓄リストは3つの備蓄品からはじめよう!~台所・トイレ・洗面所~

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ネットで備蓄リストを見ては、その多さにやる気をなくしていませんか?

今回は、地震対策で最低限備えるべき「3つの備蓄品」を、生活に欠かせない「台所・トイレ・洗面所」それぞれの場面に合わせてご紹介します。

「備蓄は面倒くさい」と感じているあなたも、この備蓄リストを知ることで最低限、何を備えると良いのかわかりますよ。

目次

【台所】簡単調理ができて後片付けもラクになる、3つの備蓄品

備蓄品は、まず食品が重要ですね。ですが、食品は種類も多く、何を備えるかは、個人の好みや環境によるところも多いため、ここでは食料品以外の備蓄品をお伝えします。

なお台所は、地震の際には最も危険地帯と言われる場所です。冷蔵庫や食器棚の扉などは、しっかり固定するなど、事前の対策も忘れずにしておきましょう。

給水車が来たら持って行こう「ウオータータンク」

災害時、ライフラインの中で最も早く復旧するのは電気ですが、水の場合は、その倍以上の時間がかかります。

水は飲料用だけでなく、ちょっとした洗濯など生活用水としても必要です。そのため、備蓄分だけでは、足りなくなる可能性があります。

そこで「ウォータータンク」が役立つのです。給水車がやってきても、「水を入れる容器がない!」という状況だけは避けるように、しっかりと備蓄品に入れておきましょう。

なお、ビニール袋タイプの物もありますが、ビニールの匂いが残っている商品もあるので、一度実際に使ってみることをオススメします。

キャンプ以外でも大活躍の「カセットコンロ」

キャンプ仕様になっている「カセットコンロ」があるほど、各メーカーからいろいろな種類が販売されています。

ライフラインのなかで、災害時に、もっとも復旧に時間がかかるのが、ガスです。

IHヒーターを使っている人にとって、「カセットコンロ」は備蓄品として、不要と思われがちですが、電気の復旧までにも、ある程度の日数はかかります。

カセットコンロがあると、お湯が沸かせるので、コーヒーやインスタントのお味噌汁を飲むことができます。 

さらに、卵スープやポトフなど簡単な調理も可能です。「カセットコント」を使った、調理を紹介しているサイトもあるので、特に一人暮らしをしている人は、見るだけでも参考になりそうですね。

1つ注意点があります。カセットコンロと一緒に使う鍋は、カセットコンロの大きさを超えない程度のものにしましょう。大きすぎると、熱がこもり火災の危険があります。

※カセットコンロについて、こちらでもお伝えしています。                           防災新聞「防災用品としてのカセットコンロの魅力。事故を防いで安全に使おう」https://bousai.nishinippon.co.jp/731/

ビニール手袋の代わりにも使える「ラップ」

食事のたびに食器を洗うことは、断水の中では難しいでしょう。その時には、食器の上にラップを敷いて使うことで、洗わなくても済むように出来ます。 使い終わったら、ラップを捨てるだけです。

さらに、食事以外の使い方として二つご紹介します。

一つ目は、ケガの時の応急処置です。いろいろな使い方があるのですが、たとえば、きれいに洗った傷口の上に被せたり、骨折時にラップの芯を添え木代わりにして、体にラップを巻いて固定する、といった使い方などがあります。

二つ目は、ゴム手袋の代わりとして使う方法です。ビニール手袋がない時には、ラップで手を覆って代用が可能です。素手で触るのがためらわれる時には便利ですよ。

※今回は、食品はご紹介しませんでしたが、もちろん食品の備蓄も重要です。                             こちらの記事では「ローリングストック」の方法をご紹介しています。                               ※防災新聞「ローリングストックとは?~こんどこそできる備蓄のはじめかた」                        https://bousai.nishinippon.co.jp/471/

【トイレ】必ず安全とは限らない~閉じ込めを想定した3つの備蓄品 

トイレは、倒れてくる家具もないため、安全と思われがちですが、地震の揺れによる歪みで、ドアが開かなくなる可能性があります。

首都直下型地震対策検討ワーキンググループが示した被害想定では、建物の被害による要救助者が、実に最大72000人とされているのです。

ここで紹介する3点は、いずれも「床に置いておけるもの」または「壁に吊り下げておける物」です。落ちてくる危険もないので、安心して備えられますよ。

閉じ込められていることを知らせる「ホイッスル」

まずは、自分が閉じ込められていることを知らせなくてはなりません。その時に役立つ備蓄品が「ホイッスル」です。「助けて」と叫ぶよりも、体力の消耗も少なくすむうえ、音が響いて外の人にも聞こえやすいでしょう。

「ホイッスル」は、すぐ手の届く壁にぶら下げて置くと良いですが、抵抗がある人は、小さな袋に入れて下げておくのも良いですね。

 トイレであっても「水分補給」は大事

備蓄品リストには「水・7日分」、と書かれているものもありますが、トイレの中にこそ、水分補給用の飲み物が必要です。

「えっ?!トイレで飲むの!」と思うのも当然です。トイレは排泄する場所ですものね。

ですが、緊急事態です。とにかく、何よりも命を守ることを優先しましょう。

衛生面、心理的な抵抗を考えると、大容量よりも500ミリリットルのペットボトルが良いです。

1人が1日に必要な水分は、3リットルと言われますが、500ミリリットルだと6本分ですね。持ち運びや分散した保管にも便利ですし、飲み慣れた大きさなので、災害時でも違和感が少ないでしょう。

500ミリリットルが6本だと、「ティッシュボックス2個分」の大きさの容器で、十分に収まりますよ。

食欲よりも我慢が難しいトイレに備える「簡易トイレ・凝固剤」

備蓄品の簡易トイレも、さまざまなタイプがあります。組み立て式のほかに、自宅の洋式トイレにビニール袋を取り付けて使うものがあります。用を足した後に凝固剤を入れて、袋を密閉するのです。

災害時、避難所のトイレが和式のため、使うのに抵抗があったという声もあります。

一度、簡易トイレを体験しておくと良いでしょう。

簡易トイレには、脱臭効果があるものもありますが、心配な人は「芳香剤」も備品リストに加えておくと安心ですね。

【洗面所】お風呂に入れなくても、爽快感を感じられる3つの備蓄品

断水やガスの供給が止まり、普段できている洗顔や入浴ができなくなると、身体的に不快なだけでなく、精神的にも憂鬱になります。

そんな時に、「サッパリした!」という爽快感をもたらす、3つの備蓄品をご紹介します。なにかと不自由な避難生活では、少しの爽快感であっても、精神的な癒やしを感じる瞬間になりますよ。

赤ちゃんも大人も使おう「おしり拭き」

体を拭く物として、まず「おしり拭き」を備えましょう。おしり拭きには、さまざまな種類があり、赤ちゃん用のほかに、介護用品としても販売されています。

赤ちゃんのお肌はデリケートなので、アルコールが入っていないものもあります。一方、大人用は、厚手で大きなものがあります。

タオルを水で濡らせないときでも、おしり拭きがあると便利です。

普段使いにも便利な「液体ハミガキ・マウスウオッシュ」

断水で歯磨きができない時には、口の中が気持ち悪いだけでなく、口のなかの細菌が原因で病気になる可能性もあります。

液体ハミガキを備えておくと良いですが、万が一ないときには、ハンカチなどで歯をふき取るのでも効果はあるようです。

災害時に限らず、気分転換したい時にも使えますし、子ども用として刺激の少ないタイプも販売されています。

頭の匂いは感じやすいからこそ「水不要シャンプー」

「水がいらないシャンプー」は、泡やスプレーを頭皮にかけて、その後にタオルでふき取る感じです。

帽子をかぶっていると少しは軽減されますが、頭の匂いは、自分にも他の人にも感じやすいものです。災害時で気分が滅入っている時にこそ、髪の毛・頭皮のさっぱり感はより気持ち良く感じますね。

普段から備えておくと、急な体調不良でお風呂に入れないときにも使えて便利です。

まずはココから始めよう ~備蓄リスト( 台所・トイレ・洗面所編)

最後に、これまでお伝えした最低限の備蓄品を、簡単な一覧表でご紹介します。

書き出して見ると、自分に不要な物または、もっと必要な物がわかるかもしれませんよ。

ぜひ一度、このリストをご活用ください。

🔰 まずはココから始めよう ~ 備蓄リスト(台所・トイレ・洗面所編) 🔰

台所 トイレ 洗面所
ウォータータンク ホイッスル おしり拭き
カセットコンロ 液体歯磨き・マウスウォッシュ
ラップ 簡易トイレ・凝固剤 水不要シャンプー
□ 

まとめ

「災害に備える」と言っても、食料品・日用品・医薬品と、まるで家計簿の項目のように、いろいろなものがあります。

今回は生活のなかで必ずおこなう、「食」「排泄」「清潔を保つ」ことに焦点を絞ってお伝えしました。

3つの備蓄品を一度、揃えてみると、「あれもあったほうがいいな」という自分にとってベストな備蓄品が見えてくるでしょう。

『備蓄リスト』は、「こども用」「医薬品」など、ご自分に合わせて作ってみるのも良いですね。一度、紙に書き出してみると、頭の中が整理され、取り組みやすくなりますよ。

【引用元】

内閣府「特集 首都直下型地震の被害想定と対策について(最終報告)http://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h25/74/special_01.html

【参考文献】

マガジンハウス:クロワッサン 特別編集【増補改訂】最新版「地震・水害・コロナウイルス・・・に備える 防災BOOK」

NHK そなえる 防災「第1回 災害食の選び方 ~ポイントとコツ~」https://www.nhk.or.jp/sonae/column/20130721.html

gooランキング「おしりふきの人気おすすめランキング16選【肌に優しい大人用も】」https://ranking.goo.ne.jp/select/1266#headline_6522433

日刊住まい「我が家が400個の簡易トイレを備蓄する理由。試してわかったベストな「防災備蓄」とは?」https://sumaiweb.jp/articles/82311#anchor3

CHINTAI情報局「家の中で一番安全な場所はトイレ!?その理由は?」https://www.chintai.net/news/2013/10/11/85/

NHK「覚えておきたい!!応急処置の新常識”RICE”」

                                     (以上)

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

東北出身&在住フリーライター。
広告代理店・NPO・行政で勤務後、在宅ワーカーに転身。
妊娠中に東日本大震災に遭い、津波から避難・仮設住宅で子育てをする。
本サイトでは「命を守るために知っておきたいこと」「日常に潜むリスクへの備え」などについて発信します。
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