「水嚢」は雨水の侵入を防ぐ災害時の便利アイテム

本サイトはプロモーションが含まれています。

みなさんは、水嚢(すいのう)と呼ばれるものをご存じでしょうか?「土嚢(どのう)」の水版を、水嚢と呼んでいます。最近ではネットショップでも販売されているので、意外にポピュラーなのかも知れません。

大雨時に自宅への雨水の侵入を防ぐ目的で使われますが、手軽に作れて後始末もカンタンなのでこれを機に覚えておくと、いざという時に役立ちますよ。今回は、災害時の便利アイテムである水嚢の作り方や、意外な活用方法をご紹介しましょう。

目次

水嚢の作り方。土のうより簡単に作れるので覚えておこう

近年の大雨は、年々記録を更新しています。これまで浸水被害のなかった住宅地でも、これからはいつ浸水被害に見舞われるかわからない状況になっているのです。

そこで、もしもの時の備えとして水嚢の作り方と、使い方を覚えておくとよいですよ。

丈夫なゴミ袋が最適 二重もしくは三重にして作る

水嚢を作るときは、45リットル程度のゴミ袋を二重もしくは三重にして作ります。一枚だけだと破れる可能性が高いので、できるだけ重ねて強度を上げてください。作り方は、次のとおりです。

【POINT】

1:45リットル程度のゴミ袋を用意する

2:二重もしくは三重にする

3:水を半分を目安に約20リットル入れる

4:口をきつく縛る

これだけで、水嚢が完成するのでカンタンですね。

水嚢の強度を上げるには段ボールを使う

水嚢を利用して玄関先やシャッターの前などで雨水の侵入を防ぐなら、さらに水嚢の強度を上げておきたいですね。何しろ「ビニールに水」ですから、屋外で使用するとなると破れる可能性が高くなります。

屋外で利用する際は、段ボールとビニールシートを用意しましょう。使い方は次のとおりです。

 

【POINT】

1:水嚢を設置した場所にビニールシートを敷く

2:その上に段ボールを置く

3:段ボールの中に水嚢を入れる

4:段ボールを閉じてビニールシートで巻く

段ボールだけだと、雨水でふやけてしまいます。必ずビニールシートやレジャーシートで、段ボールに防水加工を施しましょう。

水嚢にて浸水対策をより強化する方法

水嚢の作り方は簡単なので、問題はありませんね。ここでは、浸水対策を強化する方法をお伝えします。水嚢の特徴を使うのが、ポイントですよ。

外は段ボール&ビニールシート、屋内に複数の水のうで両面カバー

強化するポイントは、屋内にも水嚢を配置することです。ビニール袋で作った水嚢の中身は水ですよね。なので、自在に変形してくれるのです。この特徴を利用して、複数個の水嚢を屋内に配置することで、隙間なく雨水の侵入を防ぐことができるのです。

【POINT】

・屋内にも複数の水嚢を配置する

・水嚢は自由に変形してくれるので隙間なくガードできる

・屋外と屋内の両面カバーで浸水対策を強化できる

 

屋外ならプランターが水嚢代わりになる

ゴミ袋で水嚢を作る以外に、屋外にあるもので水嚢と同じ役割をしてくれるものがあります。それは、プランターをビニールシート。巻くだけで、水嚢の代わりになりますよ。

プランター利用の場合はレジャーシートでは弱いかも

水嚢を段ボールに入れた場合は、防水用としてレジャーシートでもよかったのですが、プランターを使用する場合はレジャーシートだと弱いかも知れません。

その理由は、多くのプランターがプラスティック製なので周囲が欠けている場合があるからです。薄いレジャーシートだと巻きつける時に、引っかかって破れる可能性もあります。状況をみて、レジャーシートにするかビニールシートにするか決めるのがよいでしょう。

水嚢で家庭内への汚水の逆流も防ぐことができる!

水嚢は屋外から迫ってくる雨水の浸水を防ぐものですが、屋内でも利用する場面があります。トイレ・お風呂・洗面所など家中の排水口に水嚢を被せることで、汚水の逆流を防ぐことができるのです。

大雨時におこる「汚水の逆流」とは?

「汚水の逆流」と聞くと、不衛生で嫌なイメージしかありません。「どうして汚水が家の中に逆流するの?」と、不思議に思われるかも知れませんが、大雨時にはよくある現象なのです。

これまで経験していない方でも、いつこのような事態に遭遇するかわからないので、起きる原因と対策をしっかり覚えておきましょう。

合流式の下水道で汚水の逆流は起きる

日本の下水道には、分流式と合流式があります。分流式は雨水と汚水が別々の系統になっていて、雨水管路は一般家庭にはつながっていません。ですから大雨で雨水が逆流したとしても、問題はありません。

一方で合流式は、雨水と汚水が一緒に流れる仕組みです。ですから、下水管路は住宅とつながっていることになります。大雨時によくマンホールから、雨水が噴き出している映像を見ますよね。このような状況になったら、合流式の場合は住宅側にも汚水が逆流してくるのです。

【POINT】

・下水管路が分流式の場合は問題ない

・大雨時に下水管が雨水で満杯となる

・側溝やマンホールから雨水が噴き出す

・合流式の場合は住宅側に下水が逆流する

住宅内に逆流しなくても嫌なにおいは充満する

運よく住宅内に汚水が逆流しなくても、下水管は詰まった状態なので嫌なにおいは発生します。ですから、家中の排水口を塞がないと嫌なにおいが充満してしまうのです。

水嚢で家中の排水口を塞ごう

汚水が逆流する原理はご理解いただけたでしょう。住宅内への逆流や嫌なにおいを防ぐために、家中の排水口を水嚢で塞いでしまいましょう。そうすれば、住宅内への逆流を防ぐことができますからね。

まとめ

雨の降り方が変わってきている昨今では、浸水被害がいつ起きてもおかしくない状況になってきています。これまで一度も浸水していないからと、100%安心することができなくなっているのです。

予備知識なしでいきなり浸水に見舞われると、パニックになってしまいます。本記事を参考にして頂き、水嚢で自宅への浸水被害をくい止めてくださいね。

【CitySuzuka 水のうの作成方法】

出典:CitySuzuka 水のうの作成方法

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1963年生まれ、兵庫県在住の防災士&フリーライター 
2014年から本格的にライターを開始!これまで多数の記事を執筆
2017年にひょうご防災リーダー講座を受講し防災士を取得。ハザードマップなど防災業務に長年従事し、防災関連の講演も行っています。
経験を活かして防災に関する情報をできるだけわかりやすく、みなさんへ届けたいとの想いを持って執筆しています。詳しいプロフィールはこちら

目次