乗り物で地震がおきたら|閉じ込めに備え持ち歩きたい物と不安解消法

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南海トラフ巨大地震や首都直下型地震が懸念されるなか、地震がおきた翌日にはいつも以上に電車や地下鉄、バスなどの乗り物に乗ることを不安に感じるのではないでしょうか?

そこで今回は、懸念されている大地震に備えて鉄道会社が進めている対策のほか、電車・バス・車といった乗り物で大きな地震にあったとき、どう行動すれば良いのかをお伝えします。

さらに、電車での閉じ込めに備えて「持ち歩きたい物」と「不安な気持ちを落ち着かせる方法」もあわせてご紹介します。

日頃、乗り物を利用する機会がある方は、ぜひ参考にご覧ください。

目次

電車・バス・地下鉄で大地震|外に飛び出さない

電車は、緊急地震速報や地震計から強い揺れを予測・検知すると緊急停車します。

電車に乗っていると地震がおきたことに気がつかず、携帯電話やスマートフォンの緊急地震速報の音にビックリすることもあるでしょう。

音が鳴ったら慌てずに次の姿勢や行動をとりましょう。

立っている場合
つり革や手すりをつかみ、急停車によって体が倒れないようにします。
座っている場合
姿勢を前かがみにして頭をバックなどでおおいます。新幹線やバスのように、自分の前にも座席がある場合には、同じく姿勢は前かがみの状態で、前の座席をしっかりつかみます。
※参考元 消防庁防災マニュアル「地震にあったらー屋外・乗り物編ー」

電車やバスのドア付近には、ドアを手動で開けるためのドアコックというものが設置されています。ですが、これはむやみに操作してはいけません。反対側の電車にひかれるなどの危険があります。

また地下鉄では線路脇に高圧電線があるため、感電する危険もあります。

車外に出るのは乗務員の指示を待ってからにしましょう。

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車を運転中に大地震がおきたら、道路左側に停車

車を運転中に地震がおきたら、徐々にスピードを落として道路左側に停め、エンジンを切ります。

津波の危険など、その場から避難する必要がある場合は、キーはつけたままドアはロックしないでおきます。

連絡先を見えるところに貼り、車検証などの貴重品は持ち出しましょう。

今後起こりえる大地震に備え、鉄道の地震対策は進められている

鉄道の地震対策は、1995年(平成7年)1月17日に発生した阪神淡路大震災以降、トンネルや高架橋柱の耐震補強、落橋防止などが着実に行われてきました。

たとえば、JR東日本がおこなった「L型車両ガイド」の設置。これは、電車が脱線しても車輪が大きく外れることを防ぐものです。2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震では、脱線した車両はあったものの大きな被害には至らずにすんでいます。

さらに、JR各社は現在、懸念されている南海トラフ巨大地震や首都直下型地震に備え耐震補強の範囲を広げるなど、対策をより一層進めているところです。

津波に対しても、線路上に津波注意区間を示す看板を設置したり、運転士がVR(Virtual Reality:仮想現実)を使った訓練をする、避難経路や避難所を示すアプリを導入するなどして、万が一の事態に備えています。

電車内での閉じ込めに備える|持ち歩きたい物・気持ちを落ち着かせる方法

地震に限らず大雪などの自然災害や事故がおきると、電車に長時間、閉じ込められてしまう可能性があります。

そこで、電車での閉じ込めに備えて「持ち歩きたい物」と「不安な気持ちを落ち着かせる方法」をご紹介します。

地震が多い日本では、いつどこで地震に遭うかわかりません。ぜひ参考にご覧ください。

閉じ込めに備えて、常に持ち歩きたい物

地震に備えて持ち歩いておきたい物はいくつかありますが、ここではそのなかから特に必要と思われる物に絞ってお伝えします。

➀携帯トイレ

長時間閉じ込められていると、問題になってくるのがトイレです。すべての電車にトイレがあるとは限りませんし、あったとしても停電で水が流れなくなることも。過去の地震では、車掌室に目張りをしてトイレとして使ったケースもあります。車両によっては簡易トイレを備えている場合もありますが、自分で携帯トイレを持っているといないとでは、安心感がグッと変わってくるでしょう。

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②飲み物

飲み物は夏の暑い時期だけでなく、冬の車内は乾燥しているため、常に持参したいものです。できればコーヒーやジュース類ではなく、水やお茶類が水分補給用としては望ましいでしょう。

③栄養補助食品

食べ物は災害時に備えて持ち歩きたい物の一つです。自分が好きなお菓子などでも、気持ちを落ち着かせることもできて良いのですが、効率的にエネルギーと栄養を取るには栄養補助食品が便利です。ゼリータイプや固形タイプなど種類も多いので、自分の好みの物を見つけ、いつもバックの中に入れておくと良いでしょう。

④エマージェンシーシート(主に寒さ対策)

エマージェンシーシートとは薄手の素材でできており、体に巻きつけることで体の熱を反射させ、保温効果をもたらすものです。地震で停電すると、当然エアコンも切れてしまいます。携帯サイズも市販されているので、ホッカイロなどとともに防災用品としても備えておきたい物です。

このほかにも、充電器や薬、ホイッスルなども持ち歩きたい物と言えるでしょう。

また、電車が停車した場所によっては、最寄り駅まで線路上を歩かなければならないこともあるため、少しでも歩きやすい靴を意識することも大切です。

不安な気持ちを落ち着かせる方法

密室の電車に閉じ込められることは、大きな緊張や不安をもたらします。過去には、体調不良をおこし緊急搬送された人もいます。

そこで、ここでは「不安な気持ちに効くツボ」をご紹介しましょう。

不安な気持ちに効くツボ

NHK「ストレスや不安にはこのツボ!東洋医学セルフケア」東京有明医療大学教授 安野富美子さん

【押すときのポイント】

1.指で5秒かけてゆっくり押す。3秒止めてからゆっくり離す。

2.3~5回ほど繰り返す。

3.強さは「気持ちがいい」程度で。押し過ぎには注意。

NHK健康「ストレスや不安にはこのツボ!東洋医学セルフケア」より

手のツボは手軽に押すことができるので、普段から何気なくやってツボの場所を覚えておくのも良いですね。

「どこで地震にあうかわからない」を前提に備えよう

今回は、乗り物を利用中に地震がおきた場合についてお伝えしました。

ですがもちろん、自宅や職場、買い物や入浴中など地震はいつどこでおこるかわかりません。それぞれの場面に応じて、必要な行動や避難経路を確認しておくことが必要でしょう。

そのためには、まず「あそこで地震がおきたら、どんなことが起こる?」と想像してみることが大切です。そうすることで、必要なものや注意すべき点がわかってくることもあります。ぜひイメージしてみてはいかがでしょうか。

【参考文献】

消防庁防災マニュアル「地震にあったらー屋外・乗り物編ー」 https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/occ/occurrence310.html

国土交通省「鉄道の防災・減災対策」平成30年10月 https://www.mlit.go.jp/common/001256849.pdf

iza「(中)電車内で地震、どうする 停電、閉じ込め…常に心構えを」https://www.iza.ne.jp/article/20190618-BDUVSPA7BVI77GI2MOUTBDXUUM/

JR西日本「自然災害に対する安全対策」https://www.westjr.co.jp/safety/action/disaster/

JR西日本ニュースリリース「地震対策の進捗とさらなる取り組みについて」2019年3月19日https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/03/page_14027.html

JR東海「安全報告書2021」5 防災対策 https://company.jr-central.co.jp/others/report/

JR東日本「東日本大震災などの教訓を踏まえた地震・津波への取り組みについて」2021年3月3日https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210303_ho01.pdf

東洋経済ONLINE「熊本地震で新幹線の脱線を防げなかったワケ JR各社で異なる地震発生時の脱線防止対策」https://toyokeizai.net/articles/-/117827

一般社団法人 日本民営鉄道協会「鉄道Q&A」https://www.mintetsu.or.jp/knowledge/faq/12.html

(以上)

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

東北出身&在住フリーライター。
広告代理店・NPO・行政で勤務後、在宅ワーカーに転身。
妊娠中に東日本大震災に遭い、津波から避難・仮設住宅で子育てをする。
本サイトでは「命を守るために知っておきたいこと」「日常に潜むリスクへの備え」などについて発信します。
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