行政が提供してくれる防災コンテンツには、さまざまな情報があるのですが、なかなか一般の方に知られていません。
数年前に自治体が作成するハザードマップのコンテンツとして、東京都総務局総合防災部防災管理課が作成した「東京防災」が注目されました。
そして、東京防災を参考に各自治体がハザードマップの注意喚起のコンテンツ作成や、地域防災計画の計画案作成に利用したのです。
今回はその筋の関係者なら知っているけど、一般の方に届いていない防災コンテンツとなる、東京消防庁が提供している「オンライン防災訓練」をご紹介します。
せっかくの防災コンテンツなので有効利用したい
冒頭にお伝えしている「東京防災」は、防災関係者では知らない者はいない程、フューチャーされたコンテンツです。初版は印刷して無料配布でしたが、直ぐになくなってしまい、その後公式サイトでダウンロードできるようになりました。
同じように、東京消防庁がさまざまな防災用のデジタルコンテンツを作成し、公式サイトで公開しています。「東京に住んでいないから関係ないや」ではなく、全国どこに住んでいても活用できる情報になっています。
特に、子供向けの動画はなかなかの出来栄えですから、利用しない手はないでしょう。
東京防災は充実した防災ブック!いろいろ参考になる情報が満載
オンライン防災訓練の紹介の前に、東京防災について解説しておきましょう。東京防災は防災ブックとして、さまざまな情報が満載の書籍です。紙媒体での販売は1冊130円(税込)ですが、実は、東京都防災ホームページからPDFにて閲覧することが可能なのです。
さらに、印刷すればそのまま冊子にもできますが、ページ数が171ページなので結構な作業になってしまいますね。
東京防災はコチラから閲覧できます。 |
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1002147/1008042/1008074.html |
オンライン防災訓練:キュータと学ぼう避難のしかた
先ずは、東京消防庁のオンライン防災訓練から、火事のときの避難のしかたを学んでみましょう。
火事からの避難ポイントを学んでみよう
火事の恐ろしさは「煙にまかれること」です。煙には「有毒なガス」がたくさん含まれているので、できるだけ煙を吸わないようにすることがポイントです。
先の動画を振り返りながら、改めて復習してみましょう。
煙の広がるスピードは早い
煙が階段などを上にあがるスピードは「毎秒3m~5m」、横に広がるスピードは「毎秒0.5m~1m」です。
火事が起きた時に上に逃げると、駆け足で階段を登っても直ぐに追いつかれてしまいます。
立ったまま煙の中を歩くと倒れてしまう
口や鼻を覆うことなく、煙の中を立って避難すると煙を吸って直ぐに倒れてしまいます。
煙の中では、姿勢を低くしてハンカチなどで、口と鼻を覆って避難しましょう。
避難時には「お・か・し・も」が大切!
避難時には「お・か・し・も」が、重要なキーワードとなってきます。
お:おさない
か:かけない(走らない)
し:しゃべらない
も:もどらない
オンライン防災訓練:地震その時10のポイント
次のオンライン防砂訓練は、地震時における10のポイントです。
突然の地震時には、慌てないことが重要ですが実際にはなかなか難しいかも知れません。
ですが、とるべき行動を知識として持っているだけでも、対応がかなり違ってきます。
地震が発生した時の10の行動
地震が発生した時には、「自分は大丈夫!」との油断は禁物です。
ここでは、地震が起きた時の10のポイントを、改めて学んでいきましょう。
1:地震発生時の行動
緊急地震速報が流れたたら、「大丈夫!たいしたことないよ!」と、油断してはダメです。
先ずは、自分の命を守る行動をしましょう。
机の下など、モノが落ちてこない・倒れてこない・移動してこない場所で、揺れがおさまるのを待ちます。
2-4:地震直後の行動
揺れがおさまってから、火の元を確認します。
もしも、火災が発生していても初期消火できるので、大きな火災に発展せずに済みます。
慌てて行動すると、ケガの元となってしまいます。地震直後は家具やガラスの破片が、部屋に散乱してる可能性が高いです。
割れたガラスを踏んでしまうと、足を大けがする可能性が高くなります。
また、急いで外に出ると植木鉢や看板などが、落ちてくることもあります。
落ち着いて周囲を確認して、慌てずに行動することが大切です。
5:外出中に地震が起きたら
外出中に地震が発生したら、門やブロック塀などには近づいてはいけません。
外で揺れを感じたら、門や塀から離れて、かばんなどで頭を守ってしゃがむのがベストです。
ただ、道路の真ん中でしゃがむこととなるので、車との接触には要注意です。
6:揺れがおさまったら窓や戸を開けて出口を確保
揺れがおさまったら窓や戸を開けて、逃げ道を確保します。
この時も、慌てては行けません。室内の状況をよく確認して、窓や戸に近づくようにします。
7:地震後の行動
近くで大きな火災が発生していたら、一時集合場所や避難場所に避難しましょう。
海の近くなら、津波の可能性があるので高い場所に避難します。
8:我が家の安全と隣近所の安否
自分や家族の安全を確保したら、近所の人たちが無事かどうかも確認します。
もしも、近所の人が家具の下敷きになっていたりした場合は、大声で助けを呼んで、できるだけ大人数で協力して救出にあたります。
地震後は隣近所で、お互いに助け合うことが重要です。
9:状況を正しく把握する
地震後の状況を、正しく把握することも重要です。
行政が運営するサイトや、信頼できるサイトの情報から、正しい状況を把握しましょう。
10:避難時にはブレーカーを落として避難
家を離れて避難所などに避難する際には、ブレーカーを落として、ガスの元栓を締めて避難します。
2つのオンライン防災訓練をご紹介
今回は、東京消防庁が公開している2つのオンライン防災訓練をご紹介しました。
実際に行動する訓練ではありませんが、動画を見ればシュミレーションできるでしょう。
地震の時にガスコンロの火を消すタイミングは、大人でもよく間違えるケースです。
今一度、改めてそれぞれを確認してみてくださいね。
参考サイト
東京消防庁
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/bou_topic/learning/