訪問買取はトラブルに注意!事例や対処法を知り、自己防衛を

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ライターの永野です!

少し前に、仕事で商品買取について調べる機会があり、「買取方法には店頭・宅配・訪問(出張)の大きく3種類がある」ということを知りました。おすすめ業者として出てくるのは昔から有名な買取業者やプロモーションに芸能人を起用している業者、実績豊富な業者ばかりなので安全に利用できるのだろうと思いましたが、調べてみると訪問買取でのトラブルは少なくないようです。

我が家はそもそも「査定してもらう価値のあるものがない」ですし(笑)、「NOといえない日本人・永野」は自宅に知らない人が来たら「来てくれたのに申し訳ない」と言いなりになってしまいそうなので、出張買取を利用することはないでしょうが…。知らないうちに巻き込まれる可能性もあるので、トラブルの内容や対処法を知っておくことは大切です。

というわけで、今回は「訪問買取のトラブル」について、解説します。

目次

訪問買取・出張買取とは

まずは、訪問買取の定義や過去のトラブル件数について見ていきましょう。

訪問買取の定義

「訪問買取」は、法律上は「訪問購入」といい、独立行政法人国民生活センターでは「訪問購入」について、「消費者の自宅を購入業者が訪問し、物品を買い取ること」としています。購入業者とは、リサイクル業者や不用品買取業者などで、これらが個人の自宅に行って商品を買い取ります。

参考:訪問購入(訪問買い取り)のトラブルを防ぐには

訪問買取のその他の呼び方

訪問買取は、業者のスタッフが店舗から個人宅へ足を運ぶことから、「出張買取」と呼ばれることもあります。また、強引な買取を迫る場合には、「押し買い」と呼ぶことも。

「押し買い」はトラブルを引き起こすタイプの訪問買取ですが、訪問買取そのものが「すべて悪!」というわけではありません。クチコミ評価の高い買取業者などは、訪問でも宅配でも店頭でも無理な要求はしてこないといえます。「訪問買取自体が危険」なのではなく、「危険な訪問買取に当たるとトラブルが起こることがある」ので、通常の訪問買取は安心して利用できるでしょう。

永野

「押し売り」の反対だから「押し買い」なんだね。

過去の訪問買取のトラブル件数

押し買いと呼ばれる手口を使わない訪問買取業者は、比較的安心して利用できます。しかし、過去の訪問買取でのトラブル件数を見てみると、「危ない業者は一部だけ」ともいえないのが事実です。

引用:国民生活センター

上のグラフは、国民生活センターが2023年9月に公表した、訪問購入に関する年度別相談件数です。2019年までは減少傾向にあった相談件数が、2020年からは再度増加傾向にあります。2023年は8月31日までの相談件数ですが、2022年度が2,544件だったのに対し、3,071件と500件以上増加。このままいくと、2022年度を超える相談件数になりそうです。

実際にあった、訪問買取でのトラブル

訪問買取のトラブル相談は昨今また増加していますが、具体的にどのようなトラブルがあるか、過去の事例をご紹介します。

・「着物を売りたい」と訪問してもらったが、「ほかにもないのか」と居座られ、売る予定のなかった品物も買い取られてしまった。

・しつこく「もっと売れ」といわれ、貴金属を二束三文で買い取られた。

・クーリングオフ制度を利用して返品してもらったが、品物の数が足りない

・洋服の査定を頼んだのに、いつの間にか貴金属買取の話になっており、半ば強引に買い取られた

「売るつもりのない貴金属を安く買い取られた」という事例は多く、しかもクーリングオフをしても品物が減って戻ってくるのは、立派な詐欺ですよね。次にご紹介する通り、こうしたトラブルを防ぐための法律があるにも関わらず、相談件数は増加しています。訪問買取でトラブルに巻き込まれないようにするには、悪質な業者を選ばないことはもちろん、もしものときの対処法を知っておくことが大切です。

永野

自宅に居座られたり上がり込まれたらこわいなぁ…

訪問買取は法律でルールも!トラブルは「違法」な場合に起こる

訪問買取は、特定商取引法で禁止事項や買取方法などが定められています。法律に則った買取を行っている業者は「強引に買い取られる」というトラブルなく、安心して利用できるでしょう。前述したようなトラブルは、違法な業者が起こすものだといえます。

法律で禁止されている行為は

消費者庁の「特定商取引法ガイド」によると、訪問購入については第58条定義や規制などが記されており、以下のような禁止事項もあります。

不招請勧誘の禁止(飛び込み勧誘や、依頼を超えた勧誘を行うことなどを禁止する)
再勧誘の禁止等(相手が契約締結の意思がないことを示したのに、継続して勧誘することを禁止する)
事実と異なる告知の禁止(契約の締結について勧誘時や、契約解除を妨げるためなどに、事実と違うことを告げることを禁止する)
故意に事実を告げないことの禁止
威迫の禁止(契約締結のためや契約の解除を妨げるために、相手を威迫して困惑させることを禁止する) など

依頼をしていないのに飛び込みで訪問してくるのも、「洋服を買い取ってほしい」といったのに貴金属の査定を無理にさせようとするのも、しつこくしたり威圧的な態度を取ったりして貴金属を買い取ろうとするのも、すべて違法です。違反がわかると、業務改善の指示や業務停止命令、役員等の業務禁止命令などの行政処分の対象となります。場合によっては罰則の対象になることもあるので、もし悪質な訪問買取にの被害に遭ってしまったら、消費者庁や国民生活センター、「泣き寝入り消費者ホットライン」などに相談しましょう。

契約解除に関する制度も

売買契約が締結した商品・サービスでも、書面を受け取った日から8日以内であれば、申し込みの撤回・契約解除ができるのを「クーリングオフ制度」といいます。「購入時」のみの制度だと思う方もいるかも知れませんが、業者に半ば強引に買い取られた、つまり「売った商品」でも、クーリングオフが可能です。

もし悪質な訪問買取で手放した商品を取り戻したいときは、クーリングオフ制度を使いましょう。しかし実例でも挙げたとおり、返された品物が足りないなどのトラブルが起こったり、威圧的な態度で返品を拒まれたりすることもあるかもしれません。安全に利用できる訪問買取業者で、トラブルなく取引をするのがベストだといえます。

参考:特定商取引法ガイド

訪問買取のトラブルを回避するために知っておきたい特徴と対処法

「訪問買取を利用しなければ大丈夫」と思っていても、違法に自宅に訪問される可能性はゼロではありません。トラブルに巻き込まれないためにも、悪質な訪問買取業者の特徴や対処法などを知っておくと、いざというときも落ち着いて行動できます。

トラブルを引き起こす訪問買取の特徴

訪問買取では、「売る予定のないものを強引に買い取られる」というトラブルが多く起こっています。以下に当てはまる業者を利用すると、トラブルに巻き込まれる可能性があるため、注意が必要です。

・「何でも買い取る」と電話をかけてくる
・アポなしで訪問してくる
・「ほかに売れるものはないか」と聞かれる
・強引に自宅に上がろうとする

また、「不用品回収」のチラシやトラックにも注意が必要です。「無料で処分します」「不要なものを引き取ります」などといいながら、トラックに乗せてから法外な料金を請求してきたり、金目の物だけを回収してそれ以外は不法投棄したりというトラブルもありますので、もし不用品があっても自治体のルールに従って処分することをおすすめします。

トラブルに巻き込まれないためにはどうする?

特に売りたいものがないという人は、前述のような買取の電話や訪問があっても相手にしないのがベストです。電話で話し込まないこと、玄関を開けないことを徹底し、しつこい場合は警察に通報しましょう。

もしブランドバッグや貴金属などを売りたいと思っていて、訪問買取を依頼したい場合は、買取実績豊富でクチコミ評価もよい業者を利用するのがおすすめです。優良な業者を利用すれば、査定したいものを店まで持ち込む手間がなく、その場で現金化もできるという訪問買取のメリットを存分に生かした取引ができるでしょう。

この場合も、「ほかに査定したいものはありますか?」と聞かれることはありますが、きっぱり「ありません」と答えれば、しつこくされることはまずないといえます。

永野

明確な目的を持って利用しよう!

トラブルが起こった場合の対処法

手放したくないものまで強引に買い取られてしまったときなどは、クーリングオフをしましょう。書面交付から8日以内は、業者は理由を問わず契約解除に応じなければなりません。

クーリングオフに応じない、8日以内に黙って第三者に品物を渡してしまい「返せない」といわれるなどは、違法にあたります。もしこのようなことが起こったら、すぐに消費者ホットラインに相談してください。また、クーリングオフで送料や手数料を請求されるというケースもありますが、送料負担や違約金は発生しないことになっていますので、「違法ですよ」とはっきりと伝えましょう。

参考:消費者庁

訪問買取のトラブルは1人で抱え込まないで!家族や警察などにも相談を

訪問買取そのものは違法ではなく、安全に利用できます。しかし、アポなし訪問やしつこい電話ののちの訪問などは違法にあたり、貴金属などを無理やり買い取られてしまうこともあるため注意が必要です。

売りたいものがない場合は応じないこと、売りたいものがあるときもまずは家族に相談し、一緒に信頼できる業者を探して依頼しましょう。

編集後記

「不用品回収」で思い出しましたが、大学生の頃に古くなった布団を捨てたいと思って、ポストに入っていたチラシの業者に電話しちゃったんですよね。いま思うと本当に愚かです。

で、布団の回収に7,000円だか8,000円取られました。後日母に報告したら、「普通にごみ袋に入れれば捨てられたんじゃない?」と…。自治体にもよりますが、袋に入っていれば回収してくれるみたいですね。

粗大ごみとして出しても、数百円…。学生の7,000円は高い勉強代でした(泣)。

あれから15年以上経ち、先日、我が家では布団を新調。古いものは処分しようということで、マットレスと敷布団を合わせて5枚くらい捨てることになりました。

今回は、ちゃんと車でゴミ処理場に持ち込みました。一応、自治体的には燃えるごみで出せるようですが、座布団ぐらいの大きさに切って、20枚で900円する高級な指定ごみ袋に入れないといけないんですね。持ち込みなら、50kgまで300円。布団を切り刻む手間が省けてよかったです。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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