「防災拠点ネットワーク」を、ご存じでしょうか?
何だか行政が主導している、防災関連の情報発信に思えてしまいますが、実はパチンコホールが行っている事業となります。
パチンコホールと聞くと即座に「ギャンブル」をイメージしてしまいますが、熱心に防災に取り組んでいて、地域住民に優しい企業となっています。
それでは、防災拠点ネットワークの内容や、今時のパチンコホールについて、詳しく解説していきましょう。
パチンコホールが超真面目に取り組んでいる事業です
防災拠点ネットワークは、全国のパチンコホールが超真面目に取り組んでいる事業で、「防災拠点のネットワーク形成に向けた検討会」も、既に3回開かれています。
災害時にベースキャンプとしての役割を持つ
都市型のパチンコホールは駐車場もなく、ビルの中にあるのであまり役に立たないと思われるかも知れませんが、ホールの空きスペースを利用すれば多くの人数を収容できる避難所的な役割ができます。
駐車場を持つパチンコホールでは、さらに多くの人数が収容可能となりますし、炊き出しや物資の保管も可能です。
この特性を活かして、災害時にベースキャンプ的な役割を担うことを目的としています。
浸水災害時には立体駐車場を開放
浸水被害時には、立体駐車場を避難先として開放してくれます。
車ごと駐車場に避難できる他、徒歩避難の方でも利用可能です。
どのパチンコホールが協力してくれるのか、知っておくと助かりますよ。
防災備蓄品の提供や携帯電話の充電も行える
防災拠点ネットワークに参加しているパチンコホールでは、防災備蓄品や携帯電話の充電を無料で提供してくれます。
ホールによって提供される備蓄品は異なるようですが、災害時に困ったらパチンコホールに行けば助けてもらえる。
というのが分かっていれば、とても安心できます。
防災拠点ネットワークのイメージ図
防災拠点ネットワークの概要を、分かりやすくイラストにしてみましたので、このイラストを使って解説しましょう。
災害時に困ることの一つに、「支援物資が行き届かない避難所がある」ことが挙げられます。
学校など指定避難所であれば、ガイドラインに則った運営者が存在するので広域防災拠点となる行政に、支援物資の依頼をすることが可能です。
一方で、指定避難所でない公民館や地域独自で開設している避難所には、避難物資が届かないことが多いです。
防災拠点ネットワークは、そのような不公平な状況を解消するために存在します。
つまり、行政からの指定はできませんが、企業が防災拠点となる旨を届けることで、災害時における行政とのホットラインを作ることが可能となります。
地域住民は近くのパチンコホールに行けば、避難物資を受け取ることができる仕組みを作っています。
1:災害発生
2:パチンコホールが防災拠点となる
3:支援物資が広域防災拠点から防災拠点となるパチンコホールに運ばれる
4:防災拠点のパチンコホールで支援物資を配る
5:地域住民はパチンコホールに行けば支援物資が支給される
至ってシンプルな仕組みですが、なかなか簡単にはいかないのが現状です。
その仕組みをパチンコホールが作ってくれるのであれば、これほど有難いことはないでしょう。
防災拠点ネットワークの現状
2021年11月現在の防災拠点ネットワークの現状は、次の通りとなっています。
防災拠点ネットワーク加盟店数 | 409店舗 |
開放駐車場店舗数 | 165 |
開放駐車場台数 | 34,570 |
開放立体駐車場数 | 24,192 |
LINE登録しておけば防災拠点のホールが分かる
LINE登録しておけば、近くの防災拠点ネットワークに参加しているパチンコホールが検索できます。
さらに、そのホールでのサポート内容を知ることも可能。
その内容をカンタンに紹介しておきますね。
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登録後のトーク画面
防災拠点ネットワークの公式サイトは、コチラからアクセス可能です! |
https://bousaikyoten.net/ |
パチンコホールは地域住民に優しいお店
一時は、パチンコホールって、「うるさい・タバコの匂い・怖い」などの、悪いイメージがありました。
コロナ禍でも自粛中に大勢のお客さんで密になっていると報道されているので、とても悪い場所だと感じるのも否めません。
ですが、本当は地域のお年寄りにも優しい、コミュニティになっています。
AEDが設置されている
ほとんどのパチンコホールには、AEDが設置されているのをご存じでしょうか?
人が倒れていたら、AEDを使うことが多いですが、どこに設置されているのか分かりませんよね。
近くにパチンコホールがあれば、真っ先に探してみましょう。
かなり高い確率で、AEDが見つかるはずです。
無料で水やお茶が飲める
多くのパチンコホールでは会員になっていると、アルカリイオン水やお茶が無料で提供されます。
郊外型のホールでは、ソファーやテレビも設置されている広いスペースもあるので、地域のお年寄りの重要なコミュニティーとなっています。
雑誌やマンガが読み放題のホールもあり、地域密着型のサービスが多く展開されています。
パチンコホールに行けば助かる時代がやってくる
近年減少傾向にあるのが、パチンコホールです。
2020年12月末現在での全国のパチンコホール件数は、9,035店舗と発表されています。
コロナ禍を迎えた2021年では、もっと減少しているはずです。
そんな中で、ギャンブルやアミューズメントの域を超えて、防災拠点となる事業を打ち出したのは、凄いことだといえます。
AEDの設置も積極的に行っていますし、地域住民とのつながりも深くなってきています。
防災拠点ネットワークへの参加店舗数はまだまだ少ないですが、もしも全国のパチンコホールが参加すれば、「何かあればパチンコホールが助けてくれる!」そんな時代がやってくるかも知れませんね。
出典:防災拠点ネットワーク https://bousaikyoten.net/