水筒にスポーツドリンクは危険?理由と安全に持ち歩く方法をわかりやすく解説

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ライターの永野です!

昨今は気象も異常としかいいようのない感じで、春と秋はどこ行った状態の日本。電気代が高騰し続けている一方で、夏は暑すぎて夜もエアコンを消すことがなかなかできません。我が家のある地域は特に気温が高く、「熱中症警戒アラート発令中」という広報が毎日流れています。

暑い日といえば、スポーツドリンク。もちろん、熱が出たり素早く水分補給をしたかったりという理由で通年買って飲むことはありますが、小学校でも夏場はお茶や水ではなく、スポーツドリンクを持参してもよいことになっています。しかし、スポーツドリンクを金属製の水筒に入れると、身体に悪影響を及ぼす可能性があることをご存じでしょうか?

今回は、スポーツドリンクと金属製の水筒との関係性を解説します。スポーツドリンク以外にも、金属製の水筒に入れるとマズい飲み物がありますので、水筒の選び方や洗い方のポイントなどとともに、見ていきましょう。

目次

金属製の水筒にスポーツドリンクはNG!その理由は

水筒の材質は複数ありますが、保温性の高い金属製の水筒を持ち歩く方が多い傾向です。しかし、金属製の水筒にスポーツドリンクを入れるのはよくないといわれています。その理由は、大きく2つです。

ボトルがサビる

多くの水筒は金属製の素材を用いており、スポーツドリンクは甘いので忘れがちですが、塩分が含まれています。金属に塩分が触れると、サビの原因になるため注意が必要です。特に水筒の内部に傷がついていると、そこからサビやすくなります。

内側の金属が溶け出す

スポーツドリンクは「酸性」です。酸性の物質は金属を溶かす作用があるため、金属製の水筒にスポーツドリンクを入れると、内側の金属がスポーツドリンク内に溶け出る可能性があります。

金属が溶け出すとどうなる?

水筒がサビてしまうと、どんどん劣化し使えなくなるのはわかるでしょう。では、金属がスポーツドリンクに溶けだすと、どういった影響があるのでしょうか。

実際、金属が溶け出すといってもその量は微量です。しかし、金属が溶け出たスポーツドリンクを飲むと、中毒症状が起こることがあります。吐き気、嘔吐、下痢などが起こり、苦しい思いをするかもしれません。ひどい場合には吐血や下血、ショック状態になることもあるため注意しましょう。

スポーツドリンク以外に、金属製の水筒に入れてはいけない飲み物

この記事ではスポーツドリンクと金属製の水筒の関係をメインにご紹介していますが、前述の通り、金属には「酸性」が大敵です。スポーツドリンク以外にも、金属製の水筒に入れると中毒症状を起こす可能性がある飲料はほかにもあります。

金属製水筒と相性の悪い飲み物

金属製の水筒と相性が悪い飲み物には、次のようなものがあります。

・スポーツドリンク
・オレンジジュース
・乳酸飲料

また、金属が溶け出すことによる食中毒以外にも、水筒がサビたり、ガスが発生してキャップが飛んだりというトラブルがある飲料も、併せて見てみましょう。

水筒に入れないほうがよいものとその理由

■水筒内部がサビる可能性がある
味噌汁、スープなど塩分を含むもの

■内圧が上がりキャップが飛ぶ可能性がある
炭酸飲料、牛乳、カフェオレ、ジュースなど

「金属製容器×飲み物」で起こった事故の事例

金属製の水筒に酸性の飲み物を入れて、食中毒が起こった事例は少なくありません。

たとえば、大分県では過去に、やかんでスポーツ飲料を作った高齢者13名に、吐き気や嘔吐などの中毒症状が見られるという事故がありました。長期間、水道水の沸騰に使っていたやかんの内側は、黒く変色しており、銅が蓄積していたと考えられます。これが、酸性のスポーツ飲料によって溶け出したようで、スポーツ飲料からは高濃度の銅が検出されました。

また、別の地域のある保育園では、アルミニウム製のやかんで乳酸飲料を作り

園児に飲ませたところ、園児15人が吐き気、嘔吐を訴えています。酸性の飲み物は、金属製の入れ物と相性が悪いということが、よくわかるのではないでしょうか。

スポーツドリンクを安全に持ち運ぶのにおすすめの水筒

スポーツドリンクは、どうしたら安全に持ち運んで飲むことができるのでしょうか。「そもそも持ち歩かなければいい」「ペットボトルや缶などを購入して飲めばよい」と考える方ももちろんいるでしょうが、節約などの理由で大容量のものを購入する、粉で溶かすスポーツドリンクを選ぶ方も少なくありません。

安全に持ち運べる水筒は、2種類あります。

スポーツドリンク対応の水筒

金属製の水筒でも、「スポーツドリンク対応」などと書かれている商品があります。こうした水筒は、サビに強いステンレスなどの素材でできており、さらにフッ素コーティングを施し、酸性の飲み物で金属が溶け出すのを防いでくれます。

プラスチック製の水筒

水筒は金属製のものだけでなく、プラスチック製のものもあります。金属を使っていなければ溶け出す心配がないので、安心して使用できるでしょう。

また、ポリエチレンやポリプロピレンなどを使用した、柔らかい素材の水筒も、スポーツドリンクを入れるのに安心です。スポーツジムに通っている方やスポーツ選手が使っているのを見かける機会もあるのではないでしょうか。

ただし、これらは保温性に優れていないため、冷たさが維持できないというデメリットがあるので、理解したうえで使用しましょう。

使用済みのペットボトルでもよい?

金属製がNGなら、ペットボトルに入れてもよいのでは?と考える方もいるかもしれません。しかし、使用済みペットボトルを洗い、スポーツドリンクを入れるのはおすすめできません。

ペットボトルは洗って再度使うことを前提に作られていないので、菌が繁殖する可能性があります。飲み口が小さく、水洗いだけではなかを完全にきれいにすることができない、洗剤などを使ってもすすぎきれず飲み物に溶けてしまうといった恐れがあるため、不衛生です。

熱湯消毒なら大丈夫かと思われますが、ペットボトルは熱に弱く、熱湯を注ぐと変形・破損する可能性があります。ペットボトルでスポーツドリンクを持ち歩く場合は、新品のものを購入するのがベストでしょう。

スポーツドリンク対応の水筒も洗い方に注意

スポーツドリンクに適した水筒も、正しくお手入れをしないと金属が溶け出す危険性があります。水筒を洗うときには、次のポイントに注意しましょう。

たわしで洗うのはNG

硬い素材のたわしでゴシゴシ洗うと、水筒の内側のコーティングがはがれてしまう可能性があります。また、傷がつくとそこから金属が溶け出す、サビてしまうといったこともあるため注意が必要です。特に、汚れは落ちやすいものの傷の原因にもなりやすい金属製のたわしは使ってはいけません。

こすりすぎもNG

水筒の内側に汚れがあると、つい強くこすってしまいます。スポンジなら大丈夫だろうと思うかもしれませんが、強くこすればコーティングはがれや傷の原因になるため、避けたほうが無難です。水筒は研磨剤を含まないスポンジでやさしく洗うことを心がけてください。

食洗機で洗わない

食洗機は高温のお湯で食器を洗うため、プラスチック製・ゴム製のパーツが劣化、変形する恐れがあります。また、毎日高温のお湯で洗うとコーティングがはがれる原因にもなるため、水筒を食洗機で洗うのもやめましょう。

最近は、食洗機対応の水筒もありますので、食洗機で洗いたい場合はこうした製品を選ぶのも1つの方法です。

塩素系漂白剤は使わない

水筒内が黒ずんでいるように見える場合、漂白剤できれいにしたいと思う方もいるかもしれません。しかし、塩素系漂白剤を使用すると水筒がサビたり、水筒に穴があいたりする恐れがあります。塩素系漂白剤は使えませんが、酸素系漂白剤なら安全に汚れを落とすことができますので、こちらを使用するとよいでしょう。

我が家の水筒・スポーツドリンク事情

筆者の住む地域では保育園、幼稚園、小学校いずれも水筒を持参します。保育園・幼稚園はお茶か水しか持って行ってはいけないのですが、小学校は徒歩での登下校などもあるため、6月頃から運動会が終わるまでは、スポーツドリンクを持って行ってよいというルールです。

昨年、長男が小学校にあがり初めてスポーツドリンクを持って行くことになったのですが、こうした知識がなかったので、はじめは普通にお茶を入れているステンレスの水筒を使用していました。しかし、スポーツジムでインストラクターをしている友人がある日、Instagramのストーリーで今回ご紹介したような内容を簡潔にまとめて投稿しているのを見つけ、「これはまずい」と思ったわけです。

ステンレスなのでよっぽど大丈夫かなぁとは思いましたが、万一のことがあっては大変だと、スポーツドリンクを普段の水筒に入れるのはやめました。自宅に未開封のプラスチック製ボトルと、持ち歩き用の保冷バッグ(筒状で、肩掛けようの紐がついています)があったので、それを水筒として採用。

家計も考慮して粉のスポーツドリンクを溶かして使用していたので、濃いめに作って氷をたっぷり入れて持たせたところ、ぬるくならず問題なく飲めたようです。来年度からは次男もスポーツドリンクを持って行くことになるので、同じようなボトルを購入したいと考えています。

安全な水筒でスポーツドリンクを持ち歩こう

暑い季節の水分補給には、塩分などが含まれ吸収のよいスポーツドリンクが有効です。しかし、スポーツドリンクのような酸性の飲み物を金属製の水筒に入れると、金属が溶け出し中毒症状を起こす可能性があります。

危険を回避し、安全にスポーツドリンクを持ち歩くために、ベストな水筒を見つけて活用してくださいね。

編集後記

金属に塩素系漂白剤はNGということに触れましたが、我が家はハイター族で、何かあればハイターが何とかしてくれるという風潮がありました。しかしここ1,2年ほどは酸素系漂白剤・オキシクリーンに出会い、何かと活用しています。

先日も、息子たちの水筒や私が使っているタンブラーを「オキシ漬け」に。一瞬でモワモワした汚れが浮き出て、驚くほどきれいになりました。永野家にはお茶を沸かすためのやかんがあるのですが、長年お茶を沸かし続けたことで内側に茶色い色素が沈着していたので、こちらもダメ元でオキシ漬け…。新品のようにピカピカになりました。

酸素系漂白剤だから安心とはいえ、オキシクリーンも調べてみると賛否あり、「洗濯層の掃除はよくない」という方もいます。このあたりはよりじっくりと調べないとなんともいえませんが、今回の水筒のように、便利だと思って使っていたら実は危険が潜んでいたというケースも少なくないので、今後のテーマにしていけたらと思います。

参考サイト

水筒にスポーツドリンクはNG?正しいお手入れの方法と象印のおすすめ水筒
大分県|銅金属食中毒チラシ
スポーツドリンクには対応している水筒を使おう!水筒にスポドリを入れるときの注意点も紹介
【記念品よもやま話】金属製の水筒に入れてはいけない飲み物

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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