冷え込む早朝に水道管が凍結したら、とても困ってしまいます。
まずはトイレが使えないので、大家族では悲惨な状況になってしまいます。
また、顔を洗うことも歯を磨くこともできないので、毎朝のルーティンが崩れてしまう事態に陥ります。
そんな水道管が凍結したら、できることは3つです。
今回は、そのできること3つを紹介すると共に、水道管を凍結させない工夫とNGとなる対処方も解説します。
水道管が凍結する温度は-4℃ 凍結は予想できる
水が凍るのは0℃からですが、水道管が凍結するのはマイナス4℃以下になった場合です。
ただし、水道管の設置場所が木枯らしが吹き晒す場所にあれば、気温が0℃でも水道管が凍結してしまうケースもあります。
ただ、水道管の凍結は天気予報で事前に教えてくれるので、対処できるトラブルなのです。
天気予報で水道管の凍結を教えてくれている
水道管の凍結は、前日の天気予報にて「明日の朝は激しい冷え込みが予想されています。水道管の凍結などにご注意ください」などアナウンスしてくれています。
それにも関わらず、水道管の凍結対策を怠るのは滅多に凍結が起きない地域です。
滅多に凍結するほどの冷え込みのない地域では、天気予報のアナウンスには注意しておきましょう。
雪国など水道管が凍結しやすい地域には対策が施されている
冬場には気温がマイナス4℃以下になる雪国などの地域には、水道設備に凍結防止の対策が施されています。
水道管内の水を抜いて空っぽにするための「水抜栓」や、保温剤にて止水栓やメーターの保温ができるようになっているのです。
画像のような水抜栓は、暖かい地域には設置されないので珍しいですが、極寒となる地域では当たり前の設備のようです。
さらに平成4年以降の住宅には、次のような電動式水抜栓(自動・手動)が設置されて、家の中から水抜ができるようです。
水道管が凍結したらできる3つのこと
それではここで、水道管が凍結したらできることを3つ紹介します。
それぞれ水道管の凍結を解除させる方法ですが、ポイントは凍結を解除する際に高温にしないことです。
できること1:そのまま自然に溶けるのを待つ
水道管を傷つけることなく、安全に凍結を解除する方法は「そのまま自然に溶けるのを待つ」ことです。
先ほどお伝えしているとおり、凍結しやすい雪国では自然に溶けるまで待つことはできないので、それなりの対策が施されています。
そうではく滅多に凍結しない地域なら、朝方は急激に冷え込んでも太陽が昇って直射日光が当たると、意外に早く溶け出しますので、概ね10時~11時には凍結が解除されます。
できること2:使い捨てカイロで水道管を暖める
水道管が凍結するのはほとんどが露出管で、壁の中や敷地内に埋設されている水道管はほぼ凍ることがありません。
土の中から露出して、外壁に配管されている部分が凍結を起こします。
なので、この部分に使い捨てカイロを貼り付けて放置しておくと、早く凍結を解除できます。
ただ、高所の露出管は危険なので要注意です。
できること3:露出管にタオルなどを被せぬるま湯をかける
とにかく早く凍結を解除させたいときは、露出管をタオルや布などで覆いその上からぬるま湯をどんどんかけます。
あくまでぬるま湯をかけることが大切で、30℃~40℃の温度が最適です。
やかんや鍋1杯分のぬるま湯をかけて、水道の蛇口を開けてみて水が出るか確認します。
出なければ、蛇口を閉めてまたぬるま湯をかけます。
これを、氷が溶けて水が出るようになるまで繰り返します。
絶対やってはいけないNGな解除方法
ここでは水道管が凍結した際に、絶対やってはいけないNGな解除方法を解説します。
最悪の場合は水道管が破裂して高額な費用がかかるばかりか、余計に水道が使えない時間を長引かせてしまいますから要注意です。
露出管に熱湯をかける
よくやってしまうのが、凍結した露出管に熱湯をかけることです。
温度が高い方が氷が溶ける時間が早くなるとの理由でやってしまうのですが、多くが水道管の破裂を引き起こす原因となってしまいます。
水道管が破裂すると、完全に修理するまで水道を使うことができなくなるので、絶対にNGな方法となります。
水道管を凍結させない工夫
それでは天気予報にて水道管の凍結の可能性がアナウンスされたら、どのような工夫が有効なのでしょう。
「露出した水道管に保温材を巻きつける」「メーターボックスを保温する」などがありますが、明日の朝に冷え込むことが夜に分かった際には、これらの方法は実行不可能となります。
そこで、最も簡単で確実な方法をひとつ解説します。
凍結防止に有効なのは水道水を出しっぱなしにする
最も簡単で有効なのは、水道水を出しっぱなしにしておくことです。
出しっぱなしといっても、細い糸のような水量をバスタブなどに溜めるだけでOKです。
勢いよく出す必要はないので、水道代もほとんどかかりません。
また、バスタブなどに溜めておけば水道水を無駄にせずに済みます。
これだけで水道管が凍結しない理由は、水道管の中の水が動くことで凍らずに済むからです。
池の水が凍っても、流れのある川の水が凍らないのは水が動いているからで、この原理を応用しています。
滅多に凍らない地域ほど天気予報に注目しよう!
今回は「水道管が凍結したらできること」について解説してきました。
水道管が凍ってしまうマイナス4℃以下になる極寒の地域では、水道管が凍結しない設備が整っています。
一方で滅多にマイナス4℃以下にならない地域では、そのような設備は施されていません。
なので、天気予報に注意して水を出しっぱなしにするなどの対策をとりましょう。