冬の食事の定番といえば「鍋」ですが、その際に多くの方がカセットコンロを使用しているはずです。その際に、みなさんはカセットコンロの正しい使い方をしているでしょうか?
先日もとある飲食店で、カセットコンロが爆発して死亡事故を引き起こしています。
防災でも必需品であるカセットコンロですが、正しい使い方をしないと凶器にもなり得るのです。そこで今回は、カセットコンロのNGな使用を一挙公開しますので、ぜひ参考にして頂き、安全な使い方をしてください。
過去のカセットコンロが爆発した実際の事故例を公開
ここでは、過去に実際に起きたカセットコンロの爆発事故を集めました。
ここで公開する事故例は、本当に起きたことなので同様の使い方をしていないか、確認しておきましょう。そして万一、同様の使い方をしているなら、直ぐにやめることが重要です。
コンロの五徳を裏返して使用
平成11年10月に文京区内にある高校の文化祭において、校庭中庭でカセットコンロを使用して調理をしていた途中に、カセットコンロの火が消えたため、男子生徒(17)がカセットボンベを取り外したところ、手元で破裂し左手にケガを負っています。
原因は、収納箱から取り出したままの状態で受け皿(五徳)が反対(裏)に設定されたまま使用したことで、カセットボンベが熱せられて爆発したとのことです。(東京消防庁より)
カセットコンロを2台並べて鉄板を乗せて使用
平成11年10月に文京区内の高校の文化祭にて、カセットコンロ2台の上に鉄板を置き、焼きそばを調理中に、カセットボンベが過熱され爆発。
この事故で、15人が負傷し、うち男子生徒2人が重症、男子生徒3人、女子生徒1人が中等症と診断されています。2台並べて使うと1台のカセットボンベは確実に熱せられて、爆発する可能性が極めて高くなります。(東京消防庁より)
鉄板の上で使用していたカセットコンロが爆発
冒頭でもお伝えした、お好み焼き店での爆発事故です。2022年12月1日伊丹市のお好み焼き店で、女性客(67)の目の前に置いてあったカセットコンロが突然爆発し、搬送先の病院で4日に死亡が確認されました。
女性客は鉄板でお好み焼きを焼いて食べた後、店側が鉄板の上に設置したカセットコンロ上で焼肉を食べていたのですが、鉄板の熱が残っており、カセットコンロにつけたボンベが熱されて爆発した可能性があるとのことです。
IH調理器の上に置いて就寝中にカセットコンロが爆発
2022年12月8日未明、北九州市小倉南区でカセットコンロのボンベが爆発しました。この爆発で2人がけがをしましたが、いずれも軽症で命に別状はありません。
IH調理器の上に、カセットコンロを置いていたということです。NITE(製品評価技術基盤機構)は、カセットコンロをIH調理器やストーブなどの熱源の上に置くと、爆発する可能性があるとのことなので要注意です。(Yahooニュースより)
カセットコンロのNGな使用方法14例!
カセットコンロは便利なアイテムですが、カセットボンベは爆発物であることを認識しておくことが重要です。そこでここでは、カセットボンベのNGな使用方法14例を紹介します。
ここで紹介する使用方法をしていると、爆発して命を落としかねません!絶対に行わないようにしてくださいね。
コンロなどを電磁調理器の上で使用あるいは保管しないでください。電磁調理器の電源が間違って入ってしまった場合、カセットボンベが過熱され、爆発することがあります。
コンロをおおうような大きな調理器具は使用しないでください。熱がこもりやすくなり、カセットボンベが過熱され、爆発することがあります。
カセットボンベは、必ずご使用のカセットコンロ専用のボンベを使用してください。ガス漏れや、火災の原因になります。
調理以外の用途(木炭や練炭の火おこしなど)に使用しないでください。カセットボンベが過熱され、爆発などのおそれがあります。
石綿やセラミック付魚焼き器や焼き網、陶板プレートなどの蓄熱性のあるものは使用しないでください。カセットボンベが過熱され、爆発などのおそれがあります。
カセットコンロを2台以上並べて使用しないでください。熱がこもりやすくなり、カセットボンベが過熱され、爆発などのおそれがあります。
カセットボンベの切り込み凹部をカセットコンロのボンベ受けガイド凸部に合わせてセットしてください。誤った装着はガス漏れや火災の原因になります。
テント内ではガスランタン、アウトドア用コンロ、カセットコンロなどを使用しないでください。テントや車内などで使用すると、一酸化炭素(CO)中毒や酸欠になる場合があります。屋外であっても狭い空間では換気にご注意ください。
カセットボンベを暖房機のそばやガスコンロの近くなど高温になる場所に置かないでください。カセットボンベが過熱され、爆発などのおそれがあります。
カセットボンベは直射日光のあたる車内など高温になる場所には置かないでください。カセットボンベが過熱され、爆発などのおそれがあります。
ガスボンベは、使い切ってから地域の取り決めに従い廃棄してください。ガスが残ったまま廃棄した場合、ゴミ収集車や焼却炉施設内でガス漏れが発生し、火災が起こったり、清掃局員の方たちがけがをしたり、焼却炉破損の原因となったりしますので絶対にやめてください。
カセットボンベを火の中に投げ入れたりしないでください。カセットボンベが過熱され、爆発などのおそれがあります。
コンロは周囲の家具や壁、カーテンなどの引火物や可燃物、熱を遮るようなものから15㎝以上離して使用してください。可燃物に引火したり、カセットボンベが過熱され、爆発することがあります。
カセットボンベにガスを再充填しないでください。ガス漏れや爆発することがあります。
カセットコンロは正しい利用方法が重要
今回はカセットコンロの実際の事故例と、14のNGな使用方法をお伝えしてきました。カセットコンロはほとんどの家庭で使われている便利なアイテムです。特に冬場には鍋などで活躍しますが、正しい使い方をしないと爆発事故になりかねません。
特に2台以上並べて使用したり、コンロ上に大きな鍋や鉄板を使用するなどの使用方法はやってしまいがちです。
カセットボンベが熱を持つ使い方は絶対に避けないと、命を落とす事故になってしまいます。カセットコンロは正しい使用方法で、便利に使いましょう。
参考サイト
東京消防庁
ABCテレビニュース
富士山南東消防本部
Yahooニュース「カセットコンロのボンベが爆発した」 男女2人が軽傷 IH調理器の上に置いて就寝