避難所や避難訓練では英語でのアナウンスも!使える英文を紹介

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日本に住む外国人の割合は、総人口のおよそ2%だといわれています。日本語が堪能な方もいればそうでない方もいるなかで、災害時には日本語だけでなく英語などでもアナウンスをすることも必要です。とはいえ、避難時や避難時に使える英語にどういったものがあるのか分からないという人も少なくないのではないでしょうか。

今回は、避難所や避難訓練で使える英語のアナウンスの例文をご紹介します。また、もしものときに外国人の方々も安全に避難するためにはどういった工夫が必要なのかについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

避難所・避難訓練で英語は必要?

外国人の多い地域や会社では、避難訓練の際、また本当に災害が起こった場合に英語が必要だといえます。災害が起こった際に、外国の方々にはどういった問題が起こるのでしょうか。

災害時、外国人に起こりうる問題

災害が起こると、安全な場所への避難の誘導、交通機関のストップ、災害に関する最新情報など、多くの指示や情報の提供がされます。しかし、メディアでは基本的に日本語でのみアナウンスがされるため、日本語があまり得意ではない外国の方にはまったくわからない、ということも少なくありません。

特に、観光で日本に来た外国の方々が災害の状況について何も分からないまま、観光地や駅などで立ち往生するケースは多くあります。また、日本語が堪能な在留外国人の方々にとっても、早口で専門用語を織り交ぜながら伝える緊急ニュースを理解することは簡単なことではありません。

情報伝達がうまくいかないことで逃げ遅れてしまう、危険な場所へ立ち入ってしまうといったトラブルが起こる可能性があることはもちろん、正しい情報が入ってこないまま長時間不安と戦わなければいけないケースもあるようです。

外国人が多い地域での工夫

外国人の方が多い地域では、万一のときに外国の方も正しい情報をキャッチし安全に避難ができるよう、次のような工夫をしています。

・外国語での情報伝達をする
・外国人も自治会の防災担当を務める
・外国人の防災リーダーの育成に注力する
・支援の手が行き届きやすいよう、日頃から地域住民と外国人との交流の場を設ける

避難所・避難訓練は英語でなんという?

避難所は英語で「evacuation shelter」「place of refuge」「refuge shelter」、避難訓練は「evacuation drills」といいます。

災害時に外国人の方も安全に避難をする、避難所で不安なく生活をするためには、日本語だけでなく英語での情報伝達をすることが重要です。英語があまり得意でないという人も少なくない日本ですから、避難訓練から英語を導入し、もしものときにスムーズに誘導できるような備えをしておきましょう。

避難訓練で使える英語の例文集

ここからは、避難訓練で使える英語の例文をご紹介します。基本の英文に加え、避難訓練でよく用いられるシチュエーションである火災や地震の際に使える英文、その他の英文に分類しましたので、自治体や会社などで避難訓練をする際の参考にしてください。

基本の英文

日本語英語
安全な場所に避難しましょう。Let’s flee to a place of safety.
非常口はそちらです。An emergency door is that way.
気をつけてください。Be careful!
慌てないでください。Do not panic.
押さないでください。Do not push.
これは避難訓練です。This is a disaster drill.
スタッフの指示に従い避難してくださいPlease follow the direction of staff and evacuate immediately.
避難階段を使ってください。Use the escape stairs.

火災の際の英文

日本語英語
火事です。It’s fire.
煙が発生しています。The area is filling with smoke.
消火器を取ってください。Hand me the fire extinguisher.
ゆっくり順番に進んでください。Please proceed calmly and in an orderly fashion.
煙を吸わないように注意してください。Be careful not to inhale smoke.
ハンカチを鼻と口にあててください。Cover your mouth and nose with a handkerchief.
姿勢を低くしてください。Crouch down.
(建物の)なかに戻らないでください。Do not go back.

地震の際の英文

日本語英語
地震です。It’s an earthquake.
机の下に入ってください。Get under the table.
窓から離れてください。Get away from the window.
コンロを止めてください。Turn off the kitchen stove.
しばらく動かないでください。Do not move for a while.
すぐにこの建物から避難してください。Please evacuate this building immediately.
余震に気をつけてください。Please watch out for the aftershock.
頭を保護してください。Protect your head.
余震が続いています。Aftershocks are continuing.

その他の英文

日本語英語
台風が近づいています。Storm is coming.
氾濫の危険があります。There is a risk of a flood.
豪雨で河川が氾濫しました。The heavy rain caused rivers to overflow.
土砂崩れの危険があります。There is a risk of a landslide.
道路は洪水のため通行止めです。The road is blocked because of flooding.
台風の影響により停電しています。Power is down due to the typhoon.
断水しています。The water has been cut off.
いつ電気が復旧するか分かりません。I’m not sure when the power will be back on again.
電車の運行が再開されました。The train is back running.

避難所で使える英語の例文集

もしものときにどのように英語で注意喚起や避難誘導をするかを考えながら、避難訓練での英文を考えることも大切ですが、実際に災害が起こった際に、避難所で使える英文を覚えておくことも忘れてはいけません。

続いて、避難所で使える例文をご紹介します。

日本語英語
全員、避難所に避難する必要があります。Everyone has to go to the emergency shelter.
ついてきてください。Follow me.
この避難所の住所は、〇〇です。The address of this shelter is 〇〇.
毛布は、〇〇にあります。Blankets are located 〇〇.
トイレは、〇〇にあります。The toilets are located 〇〇.
電話は、〇〇にあります。There is a phone located 〇〇. 
ここで携帯を充電できます。You can charge your phone here.
喫煙は禁止です。Smoking is not permitted.
建物の中にいてください。Please stay inside the building.

外国人が安全に避難するためには

災害時にも外国人の方が安心・安全に避難をし、避難所で不自由なく生活をするには、避難訓練に英語を導入することや、避難所で使える英語を覚えておくことなどが求められます。

また、英語圏以外の方に向けた対応や現代に合ったツールの使用など、さまざまな工夫をすることで、よりスムーズに避難をしたり、非常時の対応に困らなかったりするので、覚えておきましょう。

英語以外の外国語でのアナウンスも重要

多くの外国人は英語を理解できるイメージですが、なかには英語があまりわからない、という方もいます。英語以外にも中国語やヒンディー語などの話者数の多い言語でのアナウンスをすることも重要です。

また、地域によっては特定の人種の方が多く住んでいる場合もあります。英語と日本語と併せて、特定の言語でのアナウンスをするという工夫をするのもおすすめです。

外国人向け災害アプリを活用する

スマートフォンの発展・普及によりさまざまなアプリが誕生していますが、災害に関するにアプリも多数リリースされています。そのなかで、外国の方に向けた災害情報提供におすすめしたいアプリが「Safety tips」です。

「Safety tips」は、世界14か国語に対応しているアプリで、緊急地震速報や津波警報、避難勧告などの、さまざまな災害情報を提供してくれます。災害時にも母国語や得意な言語で的確な情報を得られることはもちろん、熱中症情報など日常的に便利な情報も収集可能です。

外国の方の活用はもちろん、日本語にも対応していますので、日本人の方が災害に備えた情報収集ツールとして活用するのもよいでしょう。

避難所では「視覚」から訴える工夫も

一時的とはいえ、避難所ではある程度長い時間過ごすことになります。日本語が分からない人も避難生活をできるだけストレスなく過ごすには、アナウンスに外国語を取り入れるだけでなく、視覚から訴えることも必要です。

英文や多言語でさまざまな表記するのもよいですが、よりわかりやすく伝えるなら「イラスト」が有効でしょう。一目でどういった場所か、どんな指示かがわかるイラストは、外国の方はもちろん、小さなお子さまにもわかりやすいのでおすすめです。

まとめ

災害時に外国人の方々も安全に避難するには、避難訓練から外国語を取り入れることが大切です。また、本当に災害が起こった場合には避難所での生活を余儀なくされる可能性もありますが、そういった場合にも外国の方々が少しでも安心感を持って生活できるよう、工夫をするとよいでしょう。

外国の方々に向けた対応を考える際には、アプリやイラストなど、さまざまなツールの活用も検討してくださいね。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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