突然の怪我や体調不良にも対応できるよう、家庭内に応急手当のアイテムや市販薬を常備するケースは少なくありません。こうしたアイテムは、1つの箱に入れておくといざというときにすぐに取り出すことができ、便利です。
怪我や病気に役立つものを詰め込んだ入れ物を「救急箱」といいますが、本格的な救急箱はお値段が高めなこともしばしば。しかし、一般的な救急箱以外にも100均のアイテムを活用すれば、お得に自分だけの救急箱を手作りできます。
今回は、100均アイテムを使用した救急箱のアイデアに加え、救急箱の必要性や注意点を見ていきましょう。
100均に救急箱は売っている?
100均には日用品から食料品、雑貨など幅広いアイテムが売られていますが、そもそも「救急箱」という商品はあるのでしょうか。ダイソー・セリア・キャンドゥの3店舗について調べてみました。
どの店舗にも「救急箱」という名前の商品は存在します。異なる商品もありますが、セリアにもキャンドゥにも両方ある、という商品もありました。種類はあまり多くはありませんが、半透明の水色の取っ手と小物収納ケースがかわいい「救急箱」、緑色の取っ手と小物収納ケースが特徴的で容量が比較的大きい「ハンド救急箱」のほか、救急箱からは少し離れますが薬を1日分ずつ入れられる仕切りつきの「お薬1週間ボックス」も人気です。
また、100円以外の商品も多く取り扱うダイソーでは、税抜き300円で救急ポーチも購入できます。赤色に白字で「MEDICINE BAG」とプリントされた救急ポーチは、仕切りやポケットが付いており、持ち運びに便利です。
100均のアイテムで救急箱の手作りが可能!
100均にも、「救急箱」として使うことを目的に作られた商品があることがわかりましたが、こうした商品だけでなく、数ある収納ケース、ボックスをオリジナルの救急箱として採用する方も少なくありません。
100均にはさまざまな形や色のボックスがあるので、好みや入れたいアイテムの量、お部屋のインテリアなどに合わせて自由に選べます。大きなボックスやケースに小さなケースを並べ、仕切りとして活用する方もいるようです。
どれも100円なので、複数のアイテムを組み合わせても数百円。市販の救急箱よりも安く、自分だけの救急箱を作ることができるでしょう。
100均の救急箱を使用するメリット
100均のアイテムを救急箱にするメリットは、大きく3つあります。1つ目は安価なことです。前述の通り、どれも100円ですので、1つのボックスを使えば救急箱にかける費用は100円で済みます。複数のケースを購入しても、高価になることはありません。高価な救急箱は壊れたり劣化したりしても、買い替えに迷いますが、100均なら気軽に新調できるのも魅力でしょう。
2つ目は選択肢が多いことです。「救急箱」という名目の商品は少ないものの、100均には救急箱の代用になる箱やケースが多く販売されています。人によっては、救急箱よりも使い勝手がよいと感じる商品に出会えるのではないでしょうか。形や色なども好みのものを選べるのも、嬉しいポイントです。
3つ目はオリジナリティあふれる救急箱に仕上げられることです。同じ入れ物でも、ラベリングやちょっとしたデコレーションなどの工夫で、自分だけの救急箱に変身します。同じく100均にあるアイテムを活用し、お部屋の雰囲気などに合わせて見た目を変えることはもちろん、中身も自由にカスタマイズできるでしょう。
しかし、100均のアイテムを使った救急箱は、救急箱として作られた商品に劣る部分があるのも事実です。丈夫な救急箱と比較すると、劣化や破損の可能性が高いことも、忘れてはいけません。
救急箱の中身も100均で買える?
救急セットを収納する入れ物は、100均のアイテムで代用できることがわかりました。では、肝心の中身はどうでしょうか。実は、救急箱に入れておきたいアイテムのなかには、100均で揃えられるものも少なくありません。
包帯や絆創膏は購入可能
使用頻度の高い絆創膏、緊急時の止血などに重宝する包帯といった応急手当用アイテムの多くは、100均でも購入可能です。防水フィルムやガーゼ、サージカルテープなども大型の100均には置いてある可能性が高いので、救急セットを揃えたいと思ったら、小規模な店舗ではなく大きめの店舗に行ってみましょう。
爪切り、ピンセットなども売っている
爪切りやピンセット、小さめのハサミなども、100均で揃えられます。最近は新型コロナウイルスの影響で、マスクも救急セットに入れるとよいアイテムに加えられています。マスクもさまざまなサイズ、材質のものが販売されているので問題ありません。
消毒液や常備薬はドラッグストアで
消毒液、常備薬などはドラッグストアなどでしか購入できないイメージがあります。実際、常備薬は100均では購入できませんので、総合風邪薬や胃腸薬、鎮痛剤などを入れておく場合は、100均以外の場所で探しましょう。また、湿布やアイシング用のスプレーなども100均では購入できません。
消毒液は、100均にも置いてあります。消毒用のオキシドールを購入する際は、コットン球とピンセットも一緒に揃えておくと便利です。
救急箱の必要性
救急箱とその中身の多くは、100均でそろえられますが、そもそもなぜ、救急箱を用意しておくことが推奨されているのでしょうか。大きく3つの理由が挙げられます。
1つ目は、急な怪我や病気にすぐ対応するためです。指を切ってしまった、お腹を壊してしまったなど、日常生活のなかで急にトラブルが起こることは少なくありません。こうしたときに、怪我をしてから絆創膏や消毒液を買いに行く、お腹が痛くなってから胃薬や整腸剤を買いに行っても遅いことはわかるでしょう。緊急時にすぐに対処できるよう、自宅には最低限の応急手当ができるアイテムや、不調を和らげるための薬が必要だといえます。
2つ目は、すぐに取り出せるようにするためです。せっかく絆創膏や市販薬を用意していても、バラバラの場所に置いておくと「どこにあったっけ」と悩んでしまい、必要なタイミングにすぐ使えないことがあります。救急箱にまとめておけば「怪我や不調のときに使うものはここにある」と把握でき、使いたいときにすぐ取り出せるでしょう。
3つ目は、災害時に活用するためです。災害が起こると、応急手当のアイテムや薬を手に入れることが困難になります。そんなとき自宅に救急箱があれば、怪我や体調不良の際にも「薬がなくて我慢するしかない」「包帯がなくて傷がむき出しになって痛い」といった事態を避けられるでしょう。救急箱に必要なものがまとまっていれば、避難時にもすぐに持ち出すことができるのも、救急箱の利点です。
救急箱、救急セットを用意する際の注意点
救急箱、そしてなかに入れる救急セットを用意する場合には、次のポイントに注意しましょう。これは100均で購入する場合もそうでない場合も同じです。
家族構成や用途に合わせる
救急箱の大きさや中身は、家族構成や用途に合わせます。たとえば1人暮らしの方は100均の小さな救急箱にすべてまとまる量かもしれませんが、ご家族が多い場合には人数に合わせて用意する量を増やさなければなりません。絆創膏などよく使用するアイテムは、1人暮らしなら20枚ほど入っていれば備蓄としても成立しますが、特にお子さまがいるご家庭では使用頻度も高いので、大容量のものを置いておく必要があります。
用途に合わせることも重要です。一般的な家庭用の救急箱と、アウトドアやスポーツに持っていく救急箱の中身が同じでは困ることがあるのは、なんとなくわかるのではないでしょうか。体を動かすときには怪我に対応できるアイテムを多めにすること、家庭に置く場合は幅広く対応できるアイテムをバランスよく入れておくこと、高齢者や子どもがいるときは、そうした人に必要なアイテムも忘れず入れることなども、工夫しましょう。
保管に適した入れ物を選ぶ
救急箱は薬なども入れておくので、保管に適した入れ物を選ぶことも大切です。プラスチックや木、布、金属などさまざまな材質の救急箱がありますが、軽くて持ち運びやすいプラスチック製、布製が使いやすいといえます。救急箱に入れるアイテムのなかには、直射日光を避けての保管が必要なものもあるので、できれば透明なケースは避けた方が無難です。
しかし、100均の救急箱やボックスは、透明なものも多くあります。こうしたケースを採用する場合は、布などを貼って日航から中身を守る、日の当たらない場所に置いておくといった工夫をしましょう。
定期的に中身をチェックする
救急箱や中身をそろえる作業は大変ながらも楽しいものです。しかし、そろえて満足してしまってはいけません。いざというときにすぐに使えるよう、救急箱の中身は定期的にチェックしましょう。
チェックのポイントは大きく2つで、期限切れの薬はないか、足りないアイテムはないかです。食品のように「期限が近づいたら消費する」ということはできませんので、期限が切れたものはもったいないと思うかもしれませんが処分をし、新しいものを用意します。使ってしまって足りなくなったアイテムは、無くなる前に補充し、「使いたいときにない!」という事態を防ぐことが大切です。
100均アイテムで救急箱を準備しよう!
救急箱は必要なアイテムをまとめておき、怪我や体調不良の際にすぐに使うために役立ちます。また、災害時にも救急箱に応急セットなどをいれておけば、持ち出しに便利です。
救急箱は100均のアイテムでも作れますので、ぜひ気に入った大きさや形の箱を自分好みにリメイクして、救急箱として活用してみてください。救急箱に入れる中身や、箱をデコレーションするためのアイテムも一緒に購入したい方は、大型の100均へ行ってみましょう!