着衣に着火したらどうする?対処法や対策を解説!

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ひょんなことから着衣に火がついてしまう着衣着火による死亡者は、毎年100人ほどいらっしゃいます。衣服に火が燃え移る原因は多々ありますが、万一着衣着火が起こった場合の対処法を知っておくことで、被害の拡大を防ぐことも可能です。

今回は、着衣着火が起こった場合の対処法に加え、着衣着火を引き起こさないための対策もご紹介します。

目次

着衣着火とは

着衣着火とは、その名の通り着ている服に火がついてしまうことをいいます。身に着けている衣服に火がつくと、さまざまな被害があるので大変危険です。

着衣着火にはどんな被害がある?

着衣着火は被害が大きく広がらなければ、軽いやけどで済む場合も多いです。しかし、着ている衣服に直接火がつくので、重度のやけどを負ってしまう、やけどが広範囲にわたる、気道などをやけどする、最悪の場合死に至るといった被害が予想されます。

着衣着火はちょっとした不注意が、大きな事故につながってしまうため、着衣着火をしないよう注意を払う必要があることはもちろん、万一着火してしまった場合の対処法を把握しておくことも大切だといえるでしょう。。

着衣着火が起こった場合の対処法はストップ!ドロップ&ロール

不慮の事故を防ぐよう注意しながら生活していても、着衣着火が起こってしまうことはあります。もし着衣着火してしまった場合の合言葉は「ストップ!ドロップ&ロール」です。

落ち着いてこの合言葉を実践するだけで、着衣着火が大きな事故になることを防げる可能性は高まります。

ストップ!ドロップ&ロールとは

1980年代からこれまで、アメリカの火災予防に関するプログラムとして考案されたのが、ストップ!ドロップ&ロールです。アメリカの消防士が小さな子どもにも伝えられる着衣着火の自己防衛策として指導をしたことが、はじまりだといわれています。

着衣着火が起こった場合、パニックに陥り暴れまわる人が多いです。しかし、これは延焼が大きくなる原因となるので、着衣着火が起こったときこそ落ち着いた行動が求められます。

ストップ!ドロップ&ロールの手順

ストップ!ドロップ&ロールはこのネーミングの通りの行動を取ることで延焼の広がりを抑えられる可能性が高まります。

「ストップ!」は「止まって」で、慌てて走り回ったりせず、まずは立ち止まって落ち着くようにという意味です。「ドロップ」は「倒れて」で、もしキッチンなどで着衣着火した場合には床に、屋外であれば地面に倒れこんで、燃えている部分を地面に押しつけて消火をすることを指します。

最後の「ロール」は「転がって」で、倒れて押しつけただけでは消えない火を、左右に転がり地面に押しつけることで消火するという意味です。

止まる・倒れる・(延焼部分を)押しつけるという3つの手順で、着衣着火の広がりを防ぎ、大きなケガを防げる可能性が高まるので、もしものときに備えて覚えておくことをおすすめします。

水も活用して

「ストップ!ドロップ&ロール」を実践することももちろん大切ですが、火を消すのに最も有効なのは「水」です。もし着衣着火が起こった場合に近くに水があれば、ストップ!ドロップ&ロールと同時に、水による消火も試みましょう。

NGな対処法は

着衣に着火した場合には慌ててしまうことも多く、次のような行動をとってしまいがちです。しかし、以下の3つの対処法は一見着衣着火の消火に有効な気がするものの、逆に延焼を広げる、早まらせる危険がありますので絶対にしないようにしましょう。

手ではたいて消そうとする

衣服が燃えているのを早く消そうと、手で直接燃えている部分をはたいて消そうとしてしまう人もいますが、これはNGです。手ではたいて火が消えることはあまりありませんし、はたいている手もやけどしてしまう可能性があります。

慌てて走るのも禁止

水がある場所に行きたい、火を消すために助けを求めたいと慌てて走ってしまいたくなりますが、走ると炎の勢いが増す、燃えている部分が広がるといったことにもつながるので絶対に走ってはいけません。着ている服が燃えているという状況では平静を保ちにくいですが、できるだけ落ち着いた行動を心がけましょう。

やけどをしたら119番を

着衣着火をうまく消火できても、燃えていた部分を中心にやけどを負ってしまっていることもあります。消火後に気になる症状がある場合には、すぐに119番通報をし、病院で検査や手当てをしてもらうようにしてください。

着衣着火を防ぐための対策

着衣着火が起こってしまった場合には「ストップ!ドロップ&ロール」や水による消火で対応することが求められますが、そもそも着衣着火を防ぐために日頃からどういったことを注意すればよいのでしょうか。

最後に、着衣着火が起こらないようにするための対策をご紹介します。

調理時の対策

キッチンでの着衣着火を防ぐために、キッチンでできる対策は大きく2つです。1つは、コンロの奥に調味料や調理器具を置かないこと。コンロ越しに物を取るという習慣をなくすことで、着衣着火の可能性を大幅に減少できます。

もしキッチンが狭い、備え付けの棚があるといった理由でコンロの奥にものを置かなければいけない場合は、必ず火を消してからものをとるようにしましょう。

花火やバーベキューをする際の対策

屋外での着衣着火の原因は花火やバーベキュー、野焼きなどです。花火やバーベキューをする際は、風下に立つと火が燃え移りやすくなります。風向きにも注意しながら、イベントを楽しむようにしてください。

最近は野焼きを禁止する地域も増えていますが、未だに行っているところも少なくありません。しかし野焼きは着衣着火はもちろん、大規模な火災に発展する可能性もありますので、できるだけしないことをおすすめします。

衣類の注意点

衣類の素材には燃えやすいもの、燃えにくいものがあります。着火後に炎が燃え広がりやすいのはレーヨンやパイル地、ポリエステルなどです。反対に燃えにくいのは混紡や綿100%の服だといわれています。火を使う際にはこうした素材の服を着ることも、ぜひ意識してみてください。

また、特に小さな子どもや高齢者の方は、燃えにくい素材の服を日頃から着ることで、もしものときに大きな事故に発展することを防ぐことができます。衣服を購入する際には、素材にも注目してお買い物を楽しみましょう。

まとめ

着衣着火は大きなやけどや死亡事故につながる非常に危険なものです。着衣着火を起こさないために日頃から意識できることを実践し、防災に努めるようにしましょう。

もしも着衣着火が起こってしまった場合には「ストップ!ドロップ&ロール」で迅速に消火するのがおすすめです。簡単な合言葉ですので、子どもからご高齢の方まで皆さんで覚え、いざというときに備えてくださいね。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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