WHO(世界保健機関)は、騒音は健康被害をもたらすものと発表しています。私たちは、さまざまな「音」のなかで過ごしていますが、同じ音でも「騒音」と感じるかどうかは人によって違い、どの程度不快に感じるかもさまざまです。
この記事では、音によるストレスを減らす手段として「防音カーテン」をご紹介します。
防音カーテンはどんなカーテン?防音カーテンの効果はどのくらい?という疑問にお答えしたうえで、おすすめの防音カーテン10点ご紹介します。
購入を検討されている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
防音カーテンとは?
防音カーテンは、音を吸収(吸音)する素材を生地に使用し、音を遮る(遮音)特殊なコーティングを生地に施して、防音効果をもたらしています。
一般的なカーテンと違い、何枚もの布を重ねて作られており、3層から5層構造までメーカーや商品によってさまざまですが、厚く重みがあるのが特徴です。
そのため、防音カーテンを購入する際には、カーテンレールの耐荷重に気をつけましょう。(一般的なカーテンレールの耐荷重は5kgから10Kgとされています)
また、防音カーテンは特殊な加工が施されているものが多く、家庭用洗濯機では洗えない物もあります。「カーテンはクリーニング店にだす」という方は気にならないかもしれませんが、そうでない方は洗濯機で洗えるかどうかもチェックしておくと安心ですね。
防音カーテンの効果は?~効果をあげる方法~
防音性は防音カーテンの重さに比例します。つまり、厚く重い防音カーテンのほうが、より騒音を防ぐ効果があります。
では、どの程度の騒音を防ぐことができるのでしょうか。
防音カーテンは、中高音域の音に効果があると言われています。中高音域には、人の話し声やテレビの音、サイレンの音などが含まれます。「赤ちゃんの泣き声がご近所迷惑になっていないかな」と心配する方などは、購入を検討するのも良いですね。
一方、防音カーテンでは低音域の音は防ぐことができないとされています。オーディオやスピーカーから出る音、車のエンジン音などが低音域に含まれます。
防音カーテンの効果をあげる方法
音は隙間から出たり入ったりします。そのため騒音対策には「隙間」を防ぐことが大切になってくるのです。せっかく防音カーテンを取り付けても、隙間があったのでは効果が薄れてしまいます。
隙間をうまないためには、防音カーテンの大きさにも注意が必要です。購入する前に窓の大きさをしっかり把握して、窓よりも確実に大きいサイズのカーテンを選びましょう。
メーカーの公式サイトでは、カーテンサイズの測り方を解説しているものも多いので、購入する際にはしっかりチェックすると良いですね。アジャスターフックがついているものは、長さが簡単に調節できるので、購入時に確認すると良いでしょう。
そのほか防音の効果を高める方法としては、レールカバーや窓用防音ボードを取り付ける方法もあります。
防音カーテンの効果がどの程度あるかは、音の感じ方や家の周辺環境によっても感じ方に違いがでてきます。防音カーテンだけですべての騒音を防ぐことは難しいため、自分が不快に感じる騒音に合わせて対策を検討していきましょう。
騒音対策には「耳栓」も有効なので、下記の記事も参考にご覧ください。
防音カーテンは遮光性にも優れている
防音カーテンは厚い生地のため遮光性も期待できます。遮光レベルは、一般社団法人日本インテリア協会(NIF)の基準にもとづいて、次の3段階あります。
・遮光1 遮光率99.99%以上(人の顔の表情が認識できない) ・遮光2 遮光率99.80%以上99.99未満(人の顔、あるいは表情がわかる) ・遮光3 遮光率99.40以上99.80未満(人の表情はわかるが、事務作業には暗いレベル) ※「インテリアファブリックス製品の関連マーク 機能性・安全対策のマークについて」より
遮光性のある防音カーテンは、暑い日差しを遮り、寒い冷気が室内に入るのを防ぐため、冷暖房効果が高くなり省エネ対策にも役立ちます。
それでは、おすすめの防音カーテン10点ご紹介しましょう!
お求めやすいニトリの防音カーテン 2点
遮光1級・遮熱・遮音・156サイズカーテン ベージュ
ネット限定商品。生地裏面に樹脂コーティングをおこなっており、室内の音が外に漏れにくく、また外からの音を軽減します。断熱効果率は53.9%、保温効果率が34.4%あるので、省エネ対策にも。
サイズは156パターンあり、幅は10㎝、丈は70㎝から160㎝まで「5㎝単位」で対応可能。最大4センチ丈の長さが調節できるアジャスターフック付き。形状記憶加工で洗濯機で洗うことが可能。明るめのベージュ色。遮光1級。
遮光1級・遮熱・遮音カーテン(アルノー ブラウン 100×110×2)
4層構造でカーテン裏面にアクリル樹脂をコーティング。室内の音を漏れにくく、外からの音を軽減します。
幅は100㎝、丈は110㎝から210㎝まで8パターンのサイズ展開です。最大4センチ丈の長さが調節できるアジャスターフック付き。洗濯機で洗うことができるうえ、形状記憶加工なので洗ってもヒダはキレイなままです。遮光1級。
北欧デザインでオシャレな防音カーテン
コンセプトの一つに「日本の風土に合わせた北欧デザイン」をかかげるインテリア用品販売会社「Re:Home」。オーダーカーテンのなかで人気No.1なのが、フィンランド語で「かわいい」を意味する「ソポ」シリーズ。シンプルかつ洗練された30色があります。防音率が40~50%(減音効果 2~8kHzの場合)、断熱率は57%、遮光1級と性能にも納得できる商品です。洗濯機で洗うことができます。
5層構造で最強の防音カーテン 4点
コーズ
音が漏れる原因となるのが「隙間」。こちらの商品は、その隙間をなくすために「ヒダがない防音カーテン」です。防音壁の特徴を応用した特殊な5重構造で騒音を防ぎます。さらに、別売りの「コーズレールカバー」を使用すると、カーテンレールの上の隙間までしっかりカバーできます。
色は5色(ベージュ、ブラック、ブラウン、グリーン、ピンク)から選ぶことができます。遮光1級。丈の長さが調節できるアジャスターフック付き。
サウンドガードⅢ
特殊構造の生地で、非常に厚く重いこちらの商品は、ハイレベルな遮音性を備えています。こちらもヒダのない防音カーテンですが、既設のガラス戸と組み合わせることで「二重サッシと同程度」の防音効果とされています。
さらに音漏れを防ぐため、付属のマジックテープを壁に付けてカーテンとの間に隙間を作らないようにします。ぬるま湯での手洗いが可能で、防炎ラベルがついています。色はブラウンの1色。遮光1級。
最大5倍の防音効果がある防音カーテン
通常のカーテンより最大5倍の防音効果がある防音カーテン「リーフィ」は、アクリル樹脂コーティングを施した5重構造。遮光1級なので断熱効果は58%あり、保温効果は33%アップします。
デザインは3種類(プレーン、ウエーブ、リーフ)。プレーン柄は遮光カーテンでは難しいとされる「まっ白」も含めて4色。ウエーブ柄は2色、リーフ柄は3色から選ぶことができます。ドライクリーニングでの洗濯です。
防音率50%の防音カーテン
生地裏面にアクリル樹脂をコーティングした5層構造で、防音率50%を実現。特に周波数の高い音に効果を発揮し、実験ではコーティングされていない普通のカーテンと比較して、ピアノの音では約10db、ジェット機では約20dbの音を軽減しました。
さらに、遮光率は100%のため一切光は通さず、断熱効果は約57%。保温効果も約31%あるので省エネ対策にもなりますね。
日本製のおすすめ防音カーテン 3点
40色から選ぶことができる防音カーテン
「カーテンくれない」の製品のなかで、防音カーテントップ1シリーズがこちらの「K-wave」。生地によって種類が分かれており、なめらかな手触りのこの「D-plain」は、シリーズの中でもっとも多い40色。特殊な3層構造で断熱効果が57.7%、保温・保冷効果は33.1%あります。水洗いが可能なうえに、防炎商品として防炎ラベルがついています。色によって遮光1と遮光2あり。
風通織りの防音カーテンでちょっと贅沢に
吸音効果のある生地と遮音効果を生む特殊コーティングを施した生地「3層構造」の防音カーテンです。
女性の声(約250hz)以上の高音域に効果があり、ピアノの音には約70%の軽減効果が示されています。
生地は風通(ふうつう)織りのため重厚感があります。既成サイズのほか140パターンのオーダーサイズも展開、色は13色。完全遮光性です。水洗いが可能なうえに、防炎商品として防炎ラベルがついています。
色によって遮光レベルが異なる防音カーテン
こちらの商品は、防音性能のほかに、選ぶカーテンの色によって遮光性レベルが異なります。
人の表情が識別できないレベルの遮光1から、表情がわかる遮光3まで11色の中から選ぶことができます。「防音カーテンにもある程度の明るさは欲しい」という方には嬉しい商品ですね。
やわらかな手触りで、カーテンと同じ生地のタッセル付き。洗濯機で洗うことができます。形状記憶加工なのでアイロンをかける手間もありません。
防音カーテンで前向きな毎日を
防音カーテンは、防音性能をもたらすために一般的なカーテンとは違う生地や特殊な構造で作られています。しかし、低音域の音には効果が期待できないため、すべての音を防ぐことはできません。
一方、WHO( 世界保健機関 )は、騒音によるストレスは健康被害をもたらすと発表しています。音の感じ方、感覚は人それぞれ異なるため、意図せず他人にストレスを与えていたり、反対にストレスを与えられていたりします。
防音カーテンだけで音に関するストレスがすべてなくなるわけではありませんが、「対策をしている」「騒音に備えている」 ということは前向きな姿勢と言えるでしょう。ぜひ納得できる防音カーテンを見つけて、日々の時間をお過ごしくださいね。
(以上)