ライターの永野です!
近所には比較的大きいセリアがあり、イオンにも大きなダイソーができ、100均に行くとさまざまなものを購入します。最近買ってよかったなと思うのは、ダイソーの500円の電子メモパッド。100円「じゃない」商品ですが…。
軽くて持ち歩きに便利なので、子どものお出かけ用リュックに入れて暇つぶしに使っています。
紙とペンを持ち歩くよりも楽!
ほかにも換気扇につけて油はねを防ぐカバーや、子ども用の柄付きマスク、レターセット、文具など、日用品を多く購入する機会が多いのですが、最近は100均のメイク用品も人気が高いですよね。
私もメイクブラシやメイク用のスポンジは購入することがあります。コスメやマニキュアなども種類が豊富ですが、セルフネイルが上手くできず、「爪は短いのが好き!」な私は、マニキュアはあまりしっかりと見たことがありません。
恐らく使用している方も多い100均のマニキュアですが、実は「危険」だという話があることをご存じでしょうか?
今回は、100均のマニキュアの危険性について解説します。なぜ危険といわれるのか、危険性を回避して活用する方法はないのかなどを、メリット・デメリットも交えてみていきましょう。
100均のマニキュアが「危険」といわれる理由
100均のマニキュアについては過去にニュースにもなっているので、危険性を知っている方も多いかもしれません。ニュースになった話題も含め、改めてなぜ危険なのかを解説します。
マニキュアから発がん性物質を検出
2015年10月、ダイソーで販売していたマニキュアから発がん性物質が検出されたことがニュースで取り上げられました。配合されていたのは国内で禁止されている「ホルムアルデヒド」で、当該商品は同年8月より販売されていたそうです。
ホルムアルデヒドが配合されていると思われる26商品はすぐに回収され、販売・生産が中止となりましたが、これが「100均のマニキュアは危険だ」といわれる大きな理由の1つであることは間違いないでしょう。
グリーンネイルになることがある
グリーンネイルとは、爪に細菌が付着・増殖し、爪が緑色になってしまうことです。「緑色=カビ」というイメージも強いですが、グリーンネイルは「緑膿菌」というバクテリアの一種が原因となって起こります。
爪が緑色に変色してしまい見た目が悪くなるばかりでなく、緑膿菌が爪と皮膚の隙間に入り込めば皮膚も感染し、痛みやかゆみが起こることもあるため危険です。
アレルギー症状が出る場合も
発がん性物質が配合されていなくても、原材料が安価だとアレルギー症状が起こることもあります。マニキュアを塗ったことで爪周辺の皮膚にかゆみが生じる、発疹ができる、皮がむけるなど、その症状はさまざまです。
高価なマニキュアも基本の成分は同じなので、アレルギー症状が出る可能性はあります。しかし、100均のマニキュアはランクが低い成分を使用しているので、よりアレルギー症状が出やすいこともあるため注意が必要です。
マニキュア購入時に注意したい成分
100均でもそれ以外でも、マニキュアを購入する際には成分に注目しましょう。もし次のような成分が入っていれば、使用によって不調を来す可能性もあります。
ホルムアルデヒド
ニュースにもなったホルムアルデヒドは安価で汎用性が高いため、1980~90年代には資材の減量として多く使用されていました。しかし、1990年代後半に、ホルムアルデヒドによる「シックハウス症候群」が深刻視され、2003年にはホルムアルデヒドの使用が法律で規制され、2015年にはより厳しい制限が敷かれています。
シックハウス症候群というと、のどの乾燥や咳、鼻水、めまい、吐き気など、症状はさまざまです。マニキュアに配合されるホルムアルデヒドの量は非常に少ないものの、使用して症状が出たという方もいます。そもそもホルムアルデヒドは、「毒物及び劇物取締法」で医薬用外劇物に指定されているので、国内で販売されるマニキュアには配合されていてはいけないものです。
リン酸トリフェニル
リン酸トリフェニルは、マニキュアの塗りをよくするための成分です。毒性が低いといわれていた成分ですが、リン酸トリフェニルの入ったマニキュアを使用すると、環境ホルモン濃度が7倍になることが、ここ数年の研究で分かっています。
環境ホルモンは、生体機能の調節に重要な内分泌系の働きに影響を与えるもので、有害な影響を引き起こす作用を持った物質を指します。環境ホルモン濃度の増大が人体に悪影響を及ぼすことを危惧し、アメリカでは使用禁止を求める環境団体もいるほど。
もしマニキュアにリン酸トリフェニルが配合されていたら、その商品は購入しないほうがよいかもしれません。
フタル酸ジブチル
フタル酸ジブチルはマニキュアの可塑剤(かそざい)、塗りやすい柔らかさを保つために配合されることのある成分です。接着剤やセロハン、印刷用インクなどにも用いられているので安全性は高いような印象ですが、発がん性や乳児の健康を損なう可能性があるとして、日本やアメリカ、ヨーロッパでは育児用品への使用が禁止・制限されています。
マニキュアに配合されているとしてもごく少量ですが、有害だといわれている成分を爪に塗るのは不安ですよね。フタル酸ジブチルも、成分を確認して配合されている場合には、購入・使用について一度考えることをおすすめします。
100均以外のマニキュアも、成分をチェックしてから購入するのがベスト!
100均のマニキュアが安く生産できるのはなぜ?
100均をはじめ、数百円で購入できるものも多いマニキュアですが、ブランド品は数千円することもあり、価格は非常に幅広いです。高価なものはパッケージや容器にもこだわっており、ブランドロゴが入っていることはもちろん、成分にもこだわって作られています。
では、なぜ100円という低価格で同じ「爪に塗るもの」が生産できるのか…。それには以下のような理由が挙げられます。
・同じ成分でも、ランクの低い原材料を使用しコストを抑えている
・大量発注や過剰在庫の買取りで、安価に仕入れている
・商品PRを行わず、宣伝広告費を削減している
・工場から直接仕入れて流通コストを抑えている
・海外で大量生産し、人件費などを抑えている
安価に販売できる理由は複数あるため、店頭に並んでいる商品がなぜ安いかという真相は、消費者にはわかりません。必ずしも「安かろう悪かろう」ではないものの、100均のマニキュアを購入する際は原材料などにも注目し、健康被害のリスクが低いものを選ぶことを意識しましょう。
危険性以外にも!100均のマニキュアのデメリット
ニュースにもなったホルムアルデヒドが配合されたマニキュアは、現在国内では販売されていません。しかし、危険性が低くなっても100均のマニキュアの使用を避ける人がいるのは事実です。ここからは、100均のマニキュアが持つデメリットをご紹介します。
在庫があったりなかったりする
100均にはさまざまな色のマニキュアが販売されており、選択肢の幅が広いという印象です。しかし、廃盤になったり仕入れを別のメーカーに変えることも少なくなく、欲しいカラーの在庫がないということもしばしばあります。
特に、定番カラーや人気のカラーは在庫がなくなりやすいので、せっかく足を運んでも購入できないことから、100均での購入を避ける方もいるようです。
色やツヤが物足りないと感じることがある
デパートやドラッグストアのメイク用品コーナーでは、マニキュアを塗ったときのイメージが置かれていることも多く、場合によってはテスターで試せることもあります。しかし、100均にはこうしたものがないので、実際に使用した人のクチコミで決めるか、ボトルに入ったマニキュアの色を見て自身で判断するしかありません。
100均のマニキュアは実際に爪に塗ってみると、発色に物足りなさを感じることも…。また、仕上げに使用するトップコートのツヤがあまりよくないというクチコミもあり、「使用感」の満足度の低さも、デメリットの1つであることがわかります。
落ちにくいものもある
価格にかかわらず、ネイルはセルフで行うと落とすのも手間がかかります。爪が傷まないようきれいにマニキュアを落とすには、丁寧に時間をかける必要があるため、面倒だと感じる方もいるでしょう。
商品にもよりますが、100均のマニキュアのなかには落としにくいものもあるようです。しっかりと落としたつもりでも爪の端にマニキュアが残ってしまう、リムーバーを必要以上に使わないと落ちないという声もあります。
100均のマニキュアにもメリットはたくさん!
「100均のマニキュアは危険性やデメリットがあるから使わないほうがよい」と考える方もいるでしょうが、好んで使用している方がいるのも事実です。100均のマニキュアにはメリットも多いため、一定の人気を集めているといえます。
さまざまなカラーを楽しめる
在庫切れが起こることもありますが、基本的には100均のマニキュアはカラーバリエーションが豊富です。セリアやダイソー、キャンドゥなどの有名100円ショップは50種類以上のカラーを用意しています。在庫さえあれば好きな色を見つけやすいのは、100均のマニキュアの魅力です。
気軽に塗ったり落としたりできる
100均にはマニキュアはもちろん、ネイルポリッシュやコットン、ジェルネイル、ライトなどさまざまなネイル用品がそろっています。高価なアイテムをそろえるとなるとなかなか挑戦できませんが、100均なら一式そろえても1,000円前後なので、気軽にネイルができます。
また、1本数千円するマニキュアは一度塗ると落とすのが「もったいない」と感じてしまうこともあるでしょう。安ければ落とすのも新しいカラーを塗るのも迷いなくできるので、これも100均のマニキュアのメリットだといえます。
コスパがよく試しやすい
100均のマニキュアは、コスパがよいのが何よりの強みです。お気に入りのカラーはもちろん、「こんな色似合うかな」と思ったときにも試しやすく、もし気に入らなかったとしても「せっかく買ったから」と無理に使い続けなくてもよいのは、うれしいポイントだといえます。
たとえば普段は赤系の色を使っているという方が、青系のマニキュアを使ってみたい場合、100均のものを一度試して、よいと思ったら気に入ったメーカーやブランドのものを購入するということも可能です。
100均のマニキュアは本当に危険?安全に使用するためのポイントは
100均のマニキュアが危険だといわれる3つの理由はわかりましたが、現在の商品も危険性は高いのでしょうか。最後に、100均のマニキュアの危険性と、安全に使用するために気をつけたいポイントをご紹介します。
成分的には「安全」だといえるものが増えている
2015年のホルムアルデヒド検出により、一層マニキュアの成分のチェックは厳しくなっています。輸入品ももちろんあるものの、最近は国内で生産されたマニキュアの販売も増えており、100均のマニキュアも比較的安全に使用できるでしょう。
しかし、100均のマニキュアはさまざまな流通ルートで仕入れられているので、心配な場合は購入前に成分を確認することをおすすめします。
必ずしも「100均だから危険」ということはないんだね!
ベースコートをしっかり塗ってから使う
ベースコートは、マニキュアを塗る前に使う下地的な役割のものです。ベースコートを塗ることで爪の状態が整い、マニキュアの発色がよくなります。ベースコートは爪を保護して変色も防げるので、100均のマニキュアもそうでないものを使用するときも、トラブル防止に塗るのがおすすめです。
ベースコートも100均で販売されていますが、数百円から購入できるものもあるので、気に入ったものを使用しましょう。
塗り直しを短期間で何度もしない
マニキュアを塗るのに失敗した場合、ネイルポリッシュで落としてまた塗り直しますが、何度も塗り直しをすると爪が傷み変色することがあるので、短期間での塗り直しは避けましょう。色を変えたい場合も同様で、落としてすぐに次の色を塗ると爪が傷みやすいので、2~3日空けてから次のカラーを塗ると、爪のトラブルを防げます。
爪や皮膚に異常が見られたらすぐに使用をやめる
アレルゲンは人によって異なるので、多くの方が平気でも異常が見られることもあります。もしマニキュアを塗って爪や皮膚のトラブルが起こったら、すぐに使用をやめて皮膚科などに行ってください。また、トラブルが起こったマニキュアは「もったいない」と思っても、その後は使用を避けたほうが無難です。
100円のネイルシールを使うのも◎
ネイルがうまく塗れない、マニキュアの成分に不安が残るという方は、100均のネイルシールもおすすめです。ネイルシールは爪に貼って大きさや形を整えるだけで完成しますし、単色だけでなく模様が描かれているものも多くあります。100均でも安価に入手できますが、ネットショップではセット売りでさらにお得に購入できることもあり、気軽に楽しめると人気です。
ただし、ネイルシールは剥がれやすく、何日も持たせるのは難しいといえます。お出かけの前日に貼る、トップコートで剥がれにくくするなどの工夫をしながら楽しみましょう。
100均のマニキュアも危険性は低い!危険な成分や使用法を避け、ネイルを楽しもう
100均のマニキュアはホルムアルデヒド配合の一件で「危険なもの」「危険性が高い」と判断する方が増加しましたが、現在は使用の危険性は低いといえます。成分だけでなく、購入後の使用方法によっても爪トラブルのリスクは高まるので、安全に使用する方法を理解したうえでおしゃれに活用しましょう。
マニキュアが苦手な方は、ネイルシールもおすすめです。コスパ抜群の100均のネイルグッズを、ぜひ試してみてください。
編集後記
私は爪の白い部分がちょっと多いだけで「爪切りたい!無理」という衝動に駆られるタイプで、マニキュアも自分で塗ると意味不明なきったない仕上がりになるので、ほぼネイルはしません。が、思い立ってネイルシールを貼ったりマニキュアを塗ったりすることが年に1回か2回あります(少)。
指先がキラキラしているといつもと気分も変わってよいのですが、ちょっとヨレたり剥がれたりするとすぐにオフしてしまうので、いつも爪まできちんとオシャレをしている方には尊敬の気持ちしかありません。
とはいえ影響されやすい性格なので、こういう記事を書くと「ネイルいいな~」と興味を持ってしまうのも事実。次に100均に行くときは、気に入ったネイルシールがないか見てみたいなと思っています。
参考サイト
・安いマニキュアは危険?害のある危ない成分や安全に使う方法
・【えっ⁉︎】100均のネイルは爪に悪い?【メリットデメリット】
・ダイソー販売マニキュア26商品販売中止…「発がん性ある」ホルムアルデヒド検出
・100円均一のコスメをオススメできない理由。有害物質含有で自主回収したのは白髪染めだけじゃない。マニキュアもホルムアルデヒド含有で販売禁止の事例が・・。