学資保険が「おすすめしない」といわれる理由とケースは?おすすめしたい方や加入時の注目ポイントもまとめて解説!

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ライターの永野です!

夏休み中は遠出などはしませんでしたが、長男が見たがっていた「クレヨンしんちゃん」の映画を見てきました。次男はあまり興味がないようだったので、おばあちゃんと「仮面ライダーギーツ」と「キングオージャー」の映画を見たのですが、「キングオージャー」の主人公・クワガタオージャーと記念撮影ができるとのことで、ウキウキでした。

初の3DCGということもあり、公開前から話題となっていた「映画 クレヨンしんちゃん」。映像、内容含めレビューはけっこう厳しめでしたが、私は感動というか、考えさせられることの多い内容だったと思います。

ネタバレはしませんが、ちょっと小さな子どもが見るには重い内容も含んでおり、でも「今の日本が抱える問題」について、知る機会になるのでは、と。しんちゃんに向かって父が「君たちの未来は明るくないかもしれない。それでも生きていかなければならないんだ」というような言葉を投げかけるのですが、胸がグサグサとえぐられるような思いでした。

老後2,000万円問題、少子化など、深刻な問題は多くあります。「日本はもうダメだな」などと不満は口にするものの、結局は「それでも生きていかなければならない」んだなぁと、改めて思わされると同時に、そんななかでこれから大人になっていく未来ある子どもたちが、希望を持って成長していくために、私には何ができるんだろうと。

子ども向けの映画ですが、メッセージは「大人向け」だったのではないかなと思います。興味のある方は、ぜひ見に行ってみてください。

さて、そんな子どもたちの近い将来のために、我が家も加入している「学資保険」。ですが、「おすすめしない」という声もあるようです。そこで今回は、学資保険がおすすめしないといわれる理由や、おすすめしたい方、加入しなくてもよい方などの情報をまとめました!

目次

学資保険とはどんな保険?

学資保険とは、子どもの教育資金を積み立てる保険です。0~6歳で加入し、18歳から20歳ぐらいに満期を迎えます。積み立てた資金は、特に多くの費用がかかるとされる、大学や専門学校への進学時に満期を設定し、入学費用や学費に充てる方が多い傾向です。

加入の目的

義務教育が終わると、教育費用の負担はどんどん大きくなっていきます。子どもが小さいうちから将来の資金を準備するのが、学資保険の目的です。「保険」というだけあり、通常の貯蓄とは異なり、資金の担保もあります。両親に万一のことがあっても、支払額に応じた補償があるのは、大人にも子どもにも安心な要素でしょう。

ちなみに我が家も、学資保険に加入しています。私も兄も学資保険をかけてもらっていたと聞いて、特に何も考えずに加入しましたが、加入時の説明では、保険に加入している人(父親や母親)がもし死亡しても、ある程度の年数保険を払っていれば、契約した額が支払われるということでした。

もちろん何事もなく過ごせるのがベストですが、私たちにもしものことがあっても、子どもたちにある程度のお金を残してあげられるというのは、大きな安心材料となっています。

学資保険の仕組み

さまざまな保険会社が提供する学資保険は、「貯蓄型」と「保障型」の大きく2種類に分かれます。月・年単位で決まった保険料を払い込み、将来の教育資金として貯蓄するのがメインの目的である「貯蓄型」は、支払った保険料よりも、満期額が高くなります。一方の「保障型」は、子どもや親の医療・死亡保障がついており、一般的な保険と同じような役割も兼ねているのが特徴です。

保険の支払いは15歳、18歳くらいまでに終了するのが一般的で、満期を迎えると設定した金額を受け取れます。私が息子たち用に加入した学資保険は、確か5回に分けて受け取れるもので、たとえば300万円に設定した場合は、18歳になったタイミングで60万円、その後1年ごとに60万円ずつ戻ってくるというものです。

設定金額をいくらにするか、何歳まで保険をかけるか、保険会社をどこにするかなどによっても内容は大きく変わってきます。

学資保険のメリット

学資保険にはさまざまなメリットがあります。最大のメリットは、契約者である保護者にもしものことがあった場合、保険料の支払いが免除される点です。保険料の支払いは免除になるものの、満期保険金などは予定通り受け取れるので、金銭面の不安はやや解消されます。

ただ将来の教育資金を貯蓄するだけでなく、支払った金額よりも多く戻ってくるのも、学資保険のメリットです。返戻率は106%ほどと非常に高いわけではありませんが、300万円の学資保険なら、280万円ぐらいの支払いで、300万円が戻ってきます。

より効率的に資金を増やすならNISAのような投資もおすすめですが、こちらはリターンが大きくなる分、損失のリスクも高くなりがちです。一方、学資保険は元本割れの心配がほとんどなく、地道にでも着実に将来の資金を確保できるでしょう。

さらに、学資保険は「生命保険料控除」の対象になるため、税金対策としても有効です。年末調整や確定申告の際に活用でき、所得税や住民税の軽減にもつながるので、毎年保険会社から送付される「生命保険料控除証明書」は大切に保管してください。

学資保険が「おすすめしない」とされる理由

子どもの教育資金をコツコツ貯められ、いざというときの保障もある学資保険。しかし、「おすすめしない」という意見も少なくないようです。学資保険が「おすすめしない」といわれる理由は、大きく4つあります。

返戻率が低い

投資が一般化しつつある昨今、最も大きな理由は「返戻率が低い」点にあるといえます。返戻率は、「受取総額」を「払った保険料の総額」で割り、100をかけると算出できます。たとえば、「受取総額」が300万円、「保険料の総額」が280万円だった場合、「300÷280×100」で、返戻率は107.1%です。

返戻率が100%を少しでも超えていれば支払った額に対して損はないといえ、学資保険の多くは107%前後の返戻率を謳っているため、問題ないといえます。しかし、かつては返戻率120%の商品も多くあったこと、リスクはあっても投資のほうが大きく資金を増やせることから、現在の学資保険は「返戻率が低い」といわれています。

自由に引き出せない

普通預金は自由に引き出せますが、学資保険は保険料の引き出しが自由にできません。「お金がいる!」となっても、一部のみ引き出すことができないため、学資保険を解約する必要があります。学資保険は中途解約すると、戻ってくるお金が支払った額よりも減ってしまうのが一般的です。つまり、中途解約は「元本割れ」になる可能性が高いため、少しでも損をしたくない方は、一度加入したら満期まで払い続けなければなりません。

インフレの影響を受けやすい

契約時に、将来受け取れる資金の約束がされているのは、学資保険のメリットです。しかし、物価の上昇(インフレ)が起こっても、学資保険の額は変わりません。現在の300万円と、将来の300万円の価値が変わる可能性があっても、「昔の300万円は、現在の800万円分の価値があるから、800万円支払います」とならないのが、学資保険のデメリットです。

受取り時に税金がかかることも

学資保険の受取人を子どもにしていると、贈与税がかかることがあります。贈与税は、年間の贈与額が、控除額110万円を超えた場合に課せられるものです。たとえば300万円の学資保険を一括で子どもが受け取った場合、「300-110=190」で、190万円に対して10%、つまり19万円の贈与税がかかります。「孫のために」と学資保険を契約してくれる祖父母の方もいるでしょうが、誰が加入するにしても、受取人を契約者本人にするのがよいでしょう。

ちなみに、受取人が契約者本人の場合は、「一時所得」扱いされます。所得税が一時的にかかる状態ではあるものの、課税対象は収入から費用を差し引いた金額のみ。つまり、300万円受け取ったとしても、それまでに払った保険料の総額が差し引かれるので、返戻率107%なら、280万円を差し引いた20万円が課税対象となり、さらに年間50万円の特別控除があるため、実質課税は「なし」となります。

税金については知らないと損をするので、加入を検討されている方は注意しましょう。

学資保険をおすすめしないケース

深く知るとメリットも多く、学資保険の加入を検討される方が多いのもわかります。しかし、なかには学資保険に加入しないほうがよい、というケースもありますので、具体的にどういった方に「おすすめしない」のか、見ていきましょう。

すでに貯蓄がじゅうぶんにある方

子どもが生まれた時点で、すでに教育費用として貯蓄がじゅうぶんにある場合は、学資保険は不要です。「おすすめしない」というよりも「必要ない」というのが正解ですが、保障を受けながら貯蓄もできれば、と思うのであれば加入してもよいでしょう。

資産運用が得意な方

資産運用が上手くできれば、学資保険の返戻率以上に資金を増やせます。資金を大きく増やしたい方には、学資保険をおすすめしません。ただし、資産運用はリスクも大きく、「絶対にお金が増える」という保証もなければ、手元にある資金が残らない可能性も出てきます。資産運用は「余裕資金」で行うこと、リスクを理解したうえで行うことなども、忘れてはいけません。

計画的に貯蓄ができる方

学資保険は、月・年単位で指定口座から自動的に保険料が引き落とされます。また、満期にならないと引き出せないため、確実に教育資金を確保できるのが魅力です。しかし、家計が苦しくても保険料の請求はきますし、前述の通り、お金を引き出したいなら損を承知で解約しなければなりません。

毎月決まった額を決まった銀行口座に貯蓄すれば、こうした学資保険のデメリットをカバーしながら教育資金を貯められます。自分で計画的に貯蓄ができる方は、学資保険という「縛り」がなくても将来のために目標額をコツコツ貯められるため、学資保険は「不要」でしょう。

学資保険をおすすめしたいケース

メリット・デメリットなどを理解したうえで学資保険を検討される場合、次に当てはまる方には学資保険を「おすすめしたい」です。

教育費をこれから準備する方

個人・夫婦の貯蓄はあっても、妊娠・出産の時点で子どもの教育費までは準備ができていないというご家庭は少なくありません。出産後から教育費の準備を進める場合は、学資保険も1つの方法です。

学資保険は万一の場合の保障もあり、満期までに目標額を貯められます。児童手当を学資保険に充てることも可能ですし、ただ児童手当を貯め続けるよりも返戻率で「お得感」も得られるでしょう。

貯金が苦手な方

産後に教育資金の準備を始めても、計画的に貯蓄ができれば学資保険は不要です。しかし、自力での貯金が苦手、せっかく貯めた必要なお金なのに、自由に使ってしまう可能性があるという方もいます。

このような方には、満期まで引き出せない学資保険は特におすすめです。「家計管理が苦手」というのを、「だらしがない」と判断する方もいるでしょうが、得意不得意は人それぞれ。「引き出せない保険」を活用して子どものために貯蓄をするのは、決して悪いことではありません。

資産運用に興味がない方

NISAや外貨預金など、さまざまな資産運用方法があるなかで学資保険を選ぶ方のなかには、「資産運用が向いていない」「資産運用に興味が無い」という考えの方も多くいます。資産運用は学資保険よりも資金を大きく増やせる可能性がありますが、その分失敗したときのリスクは大きいです。

子どもの教育資金のためにハイリスクな道を選びたくないのであれば、リターンは少なくても確実に資金を確保できる、学資保険を選びましょう。

よりよい学資保険に加入するためのポイント

学資保険を提供している保険会社は多いので、いざ加入しようと思っても「どれがいいかわからない」と思うこともあるでしょう。最後に、よりよい学資保険を選ぶ際のポイントを解説します。

返戻率が高い保険会社・払込方法を選ぶ

返戻率が高ければ、払い込んだ保険料に対して受け取れる金額が高くなります。昨今は105~108%ぐらいの返戻率が一般的ですが、なかには110%と比較的高めの返戻率の学資保険もありますので、できるだけ返戻率が高いものを選びましょう。

また、払込方法によっても保険料が変わってきます。毎月引き落としをするよりも、1年分の保険料をまとめて支払ったほうが若干安くなる傾向ですので、払込方法にも工夫しましょう。(我が家は1年分まとめて支払ってます!)

加入・受取のタイミングに注意する

多くの学資保険は、子どもが生まれる前(出産予定日の140日前)に加入でき、子どもの年齢が低いほど返戻率が高くなるのが一般的です。学資保険に加入したいと思ったら、妊娠中から保険会社を探し、できるだけ早く加入をおすすめします。

また、受取のタイミングや方法もさまざまで、大学入学のタイミングでの一括受取、大学在学中に毎年分割で受取などがあります。これらは返戻率にあまり差がありませんが、一見お得にみえる中学・高校などへの進学タイミングで「祝い金」が受け取れるプランは、元本が減り返戻率が下がることもあるので、注意して選択しましょう。

無理なく払える保険料を設定する

設定額を高額にすれば、その分支払う保険料も高くなります。学資保険は引き落とし時期が決まっており、支払いが滞ればペナルティや強制解約の可能性もあるため、保険料を高めに設定するのは危険です。

「少ないかな」と思っても、10年以上払い続けるものですので、無理なく支払える額を設定しましょう。それでも不安な場合は、子どもの教育資金用の口座を作り、普通預金で貯蓄をしてあげるとよいと思います。

学資保険はメリットもあり!加入は慎重に検討しよう

学資保険は「おすすめしない」という意見もありますが、メリットも多く、個人的にはおすすめです。ただし、加入すると「解約で損をする」「自由にお金を引き出せない」というデメリットもあるので、慎重に検討する必要があります。

子どもの将来のために、ご家庭に合った方法で教育資金を貯めていきましょう!

編集後記

学資保険を年払いしている我が家ですが、学資保険用の口座は、小学校や幼稚園の教育費の引き落としにも使用されているので、定期的にお金を入れに行きます。とはいえ、メインバンクではないので必要以上に入金もしたくなくて…。

2~3ヵ月に1度ATMに行っては、通帳とにらめっこして、「次いくら入れればいいんだ」と計算しています(笑)。

手がかからなくなるとお金がかかるというのは本当で、義務教育とはいえ教育費は月1万円近く取られるし、絵の具セットだ何だのと現金での出費もあるし、1人の人間が大人になるのに、こんなにお金がかかるんだなぁと、親になって初めて実感しています。

息子たちが将来、どのような道を選択するかはわかりません。我が家は決して大金持ちではないので、いまから「必要以上の援助はできない」と話しています。でもやっぱり、行きたい学校があれば行かせてあげたいので、そのための準備としても、学資保険に入っておいてよかったなと思います。

まだまだ保険料の払込は続きますが(笑)、未来の子どもたちが笑顔で過ごせるように、頑張りたいところです。

参考サイト

学資保険をおすすめしない4つの理由|デメリットを知ろう
学資保険はいらない?必要な人や不要な人、デメリットをまとめて解説!
学資保険はおすすめしない…は本当か?【加入をおすすめしないご家庭】と【おすすめするご家庭】を解説!
「学資保険はおすすめしない」って本当?どんな人に必要なのかをFPが解説!

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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