冷蔵庫の節電【ベスト3】今だからこそできる対策が最も効果あり!

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この冬、私たちには節電がもとめられており、前回は「テレビの節電」についてお伝えしました。

今回は、“毎日しかも24時間”家のなかで電気をつかっている「冷蔵庫の節電」です。

経済産業省「省エネポータルサイト」のデータをもとに、効果が高い順に3つの冷蔵庫の節電方法をお伝えします。

そして、冷蔵庫を節電するための取り組みには、災害への備えをすすめるヒントが隠されているかも・・・。

ぜひ最後まで読んでいただき、一緒に取り組んでいきましょう。

目次

冷蔵庫の節電効果【NO.1】温度設定を変える

もっとも節電効果が高かったのが、「冷蔵庫の温度設定を変える」ことです。

いったいどのくらいの節電になるのか、みてみましょう。

年間61.72kwhの節電(約1,910円の節約)

省エネポータルサイト(冷蔵庫)」では、設定温度を「強」から「中」にした場合(周囲温度22℃)、年間61.72kWhの節電(約1,910円の節約)になるとされています。

いくら設定温度を低くしたほうがよいとわかっていても、夏の暑い時期は庫内も冷えにくく食材を傷めるリスクもあり、そうそうできません。

ですが、これからますます寒くなる今の時期ならば、夏に「強」としていた温度設定を「中」にすることは可能ではないでしょうか。

「強」では庫内が冷えすぎて、食材が凍ってしまうことも

食材が凍る原因には冷蔵庫が故障した可能性もありますが、庫内が冷えすぎたことで凍ってしまうこともあるのです。

凍ってしまっては解凍の手間が増えるだけでなく、おいしく食べられなくなる食材もあります。

設定の変更方法は冷蔵庫によって異なり、「強・中・弱」ではなく、「1~5」と数字になっているものもあるでしょう。その場合、基本的には数字が大きければ大きいほど「強」になる、つまり冷えます。 

この機会にぜひ、お使いの冷蔵庫をチェックして、節電をスタートさせましょう。

冷蔵庫の節電効果【NO.2】壁から離して置く

つづいて、節電効果が高かったのが、「冷蔵庫を壁から離して設置すること」です。

省エネポータルサイト(冷蔵庫)」では、『上と両側が壁に接している場合と、片側が壁に接している場合の比較』として、「年間45.08kWhの節電(約1,400円の節約)」になるとされています。

大型の冷蔵庫であればあるほど、その移動は簡単ではありません。決して無理はせず、引越しなどの機会をみておこないましょう。そうでない場合には次の【NO.3】に取り組んでみてはいかがでしょう。

冷蔵庫の節電効果【NO.3】食品を入れすぎない

3番目に節電効果が示されているのが、「冷蔵庫に食品を入れすぎないこと」です。

買い物に行く時間も惜しいと買いだめしたくなりますが、食品の入れすぎは次の2点の理由から、避けた方がよいとされています。

冷蔵庫に食品を入れすぎすぎると・・・

➀冷気の流れが悪くなり、効率的に冷やせなくなる(冷えにくくなる)。
➁温度にむらができ、傷みやすくなる。

食品が傷みやすくなってしまうのでは、節電だけでなく食品ロスの視点からもよろしくありませんね。

省エネポータルサイト(冷蔵庫)」では、『食品を詰め込んだ場合と、その半分の量で比較』したところ、「年間43.84kwhの節電(約1,360円の節約)」になるとされています。

先ほどの【NO.2】冷蔵庫を壁から離して置いた場合と比較すると、その差はわずかですね。

では、冷蔵庫に食品を入れすぎないためには、具体的にどうすればよいのでしょう

冷蔵庫での保存が必要な食材かどうか見極める

まずは、その食品が「冷蔵庫での保存が必要かどうか」を知ることです。

たとえば、缶詰は開封前であれば冷蔵庫での保存は不要です。災害への備えとして缶詰をストックしている場合、冷蔵庫ではなく防災リュックや容器を別に準備して缶詰だけを入れるとよいでしょう。

一方で「冷蔵庫には入れないほうがよいもの」もあります。その一つが、じゃがいもです。農林水産省のホームページには、じゃがいもを冷蔵庫で保存することについて、次のような記載があります。

『ジャガイモを冷蔵すると、糖の濃度が高くなり、揚げたり炒めたりしたときにアクリルアミドという有害物質のできる量が増える可能性があります。』

引用:農林水産省ホームページ「ジャガイモによる食中毒を予防するために」より

長持ちさせようと思って冷蔵庫に入れた結果、有害物質を発生させたのでは悲しくなりますね。

また、冷凍できるものは冷凍庫で保存するのもよいでしょう。小分けにして冷凍すると使いやすいだけでなく、解凍時間を短くできます。

食品ロスの半分は家庭から~年間約15kg~

食品を入れすぎることは、冷蔵庫の節電だけでなく、フードロスの視点からも避けたいところです。

日本では、食品ロス全体のうち半分が家庭から出されており、その値は1人あたり年間約15kg、ご飯60膳分にも相当すると言われています。(参考:消費者庁「食品ロスの発生状況と要因について」)

買いだめしてきたその日なら、どこに何を入れたかわかっていても、時間がたつと奥のものは視界にすら入らず忘れられていないでしょうか

「気づいたときには腐っていた・・」ということにならないよう、冷蔵庫の中は定期的に見直すのも大切ですね。

冷凍室はギュウギュウに入れてもOK

ここまでは“冷蔵室”を想定して、節電のためには食品を入れすぎないようお伝えしてきました。

しかし、これが“冷凍室”になると全く逆になるのです。つまり、冷凍室の場合「たくさん入れたほうが節電になる」とされているのです。それは、入れたものそれぞれが保冷剤の役目を果たして、全体が冷えやすくなるためです。

1台の冷蔵庫でも、場所によって節電方法が異なるのですね。

もしスペースに余裕があるようなら、ペットボトルに水を入れ凍らせたものをいれてもよいでしょう。これは特に、夏の防災(停電)対策としてもぜひやっておきたいことです。

ここまで、冷蔵庫の節電【トップ3】をお伝えしました。

冷蔵庫の節電には「開けている時間を短くすること」も有効

ここからは、さらに冷蔵庫の節電について有効な方法をご紹介していきます。

それは「冷蔵庫の開閉を減らし、かつ開けている時間を短くすること」です。

省エネポータルサイト(冷蔵庫)」では、『ドアを開けている時間を、20秒間と10秒間で比較』したところ、「年間6.10kwhの節電(約190円の節約)」になるとされています。

ドアを開ける時間が長くなればなるほど、庫内の温度は温められ、冷やすために電気を余計つかうことになります。

ドアを開けている時間を短くするためには、次の点を意識してみましょう

➀食品ごとに指定席をつくる

「どこに何があるか」がわかっていれば、食品を探すことがなく長い時間ドアを開けずにすむでしょう。

たとえば「期限が近いものは手前の左側」「ヨーグルトは右側」などのように決める、そして、ほかに家族がいる場合はそれらを共有しておくことも大切です。

➁容器はなるべく統一・中身が見えるもの

食品の指定席をつくる際には、食品を入れる容器をなるべく同じ形でそろえると整理整頓しやすくなります。

四角か丸どちらかにそろえるだけでも、並べたとき余分なスペースができず重ねやすくもなるため、効率的に庫内をつかうことができるでしょう。

とくに、形がバラバラの野菜を入れる野菜室はごちゃごちゃになりやすいため、保存袋や空のペットボトルなどをそろえ使うとよいのではないでしょうか。

容器は透明または入れたものをかいて容器に貼っておくと、より見つけやすくなりますね。

冷気の吹き出し口にはおかない

せっかく整理整頓ができても、冷気の吹き出し口をふさいでしまっては節電の効果が薄れてしまいます。

吹き出し口から冷気がきちんとでて、庫内に行きわたることで全体を効率的に冷やすことができるのです。

したがって、食品を入れる際には吹き出し口をふさがないよう気をつけましょう。

冷蔵庫の節電への取り組みは、災害時の備え方にもつながる

ここまでお伝えした冷蔵庫の節電方法を、ご紹介できなかった点も合わせてまとめてみます。

冷蔵庫の節電ポイント

 1.設定温度を変える
 2.壁から離して置く
 3.食品を入れすぎない
 4.開けている時間を減らす

 5.温かいものは冷ましてから入れる
 6.パッキンがゆるんできたら取り替える

(5)温かい食品をそのまま入れると庫内の温度が上がってしまい、冷やすため余計に電気がつかわれます。

(6)ドアのパッキンがゆるむと冷気が逃げてしまい無駄に電気が消費されてしまいます。名刺程度の厚さの紙を入れて、落ちてくるようなら交換したほうがよいとされています。

冷蔵庫は毎日つかうものだからこそ、食品の入れ方やドアの開け具合などが、無意識ながら癖になっていることもあります。そのため、節電をする上では「あたりまえにやっていたこと」をひとつずつ見直してみることが大切になるでしょう。

そして「冷蔵庫は冷えているもの」というあたりまえも、災害時(停電時)には通用しなくなります。

停電がおきたら冷蔵庫に入っているものはどうする?どうやって調理する?これらについても節電とおなじように、ひとつずつ考え取り組んでいくことで、災害への備えにきっとつながっていくのではないでしょうか。

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(以上)

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

東北出身&在住フリーライター。
広告代理店・NPO・行政で勤務後、在宅ワーカーに転身。
妊娠中に東日本大震災に遭い、津波から避難・仮設住宅で子育てをする。
本サイトでは「命を守るために知っておきたいこと」「日常に潜むリスクへの備え」などについて発信します。
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