シベリア高気圧がもたらす影響と気をつけたい3つのこと

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日本の天候に影響をおよぼす高気圧として、夏の太平洋高気圧や春・秋の移動性高気圧があります。

そして、秋から本格的な冬にかけては「シベリア高気圧」の影響をうけるのです。

今回はこの「シベリア高気圧」とはどのような高気圧なのか、そして「日本の天候にどのような影響」をもたらすのかについてお伝えします。

さらに、寒さが厳しくなる本格的な冬をまえに「やっておきたい・気をつけたい3点」もご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。

目次

シベリア高気圧とは?

さっそくシベリア高気圧の定義を確認しましょう。

シベリア高気圧は背の低い高気圧

出典:ウエザーニュース「1分でわかる天気のコトバ〜高気圧〜」https://weathernews.jp/s/topics/201610/220075/

気象庁では次のように定義しています。

寒候期にシベリアモンゴル方面に現れる優勢な高気圧。

気象庁|気圧配置 気圧・高気圧・低気圧に関する用語より引用 ※太字は筆者加筆

寒候期とは10月~3月です。

つまり、シベリア高気圧とは日本の秋から冬にかけて日本列島の北西地域で発達する高気圧と言えるでしょう。

この地域の“冷たい空気”が放射冷却で地表付近にたまり、シベリア高気圧は発生するのです。

そのため、シベリア高気圧の最下層は低温であり冷たく重い空気がたまり「背の低い高気圧」とよばれることがあります。ちなみに、太平洋高気圧などは「背の高い高気圧」となります。

シベリア高気圧が日本の天候に与える影響

冬が近づくと天気予報では「強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まります」などと言われることがあります。

冷たい空気をともなうシベリア高気圧は、日本の天候にどのような影響をもたらすのでしょう。

日本海側に雪を降らせる

シベリア高気圧は日本海側に雪を降らせます。

そのメカニズムは次のとおりです。

・シベリア付近から冷たい乾いた空気が、暖かい日本海上を通過する。
・通過にともない水蒸気をふくんだ空気となる。
・海面の空気は暖かくなるものの、上空の空気は冷たく乾燥したまま。
・大気は不安定となり雪雲が発達する。

夏の猛暑は「太平洋高気圧」そして、冬の寒さや日本海側における大雪は「シベリア高気圧」の影響を受けるのです。

太平洋側に雪が降るのはなぜ?

雪は日本海側や豪雪地帯のような寒さが厳しい地域だけに降るとは限りません。

東京などの関東地方にも降ることがあります。

しかしこれはシベリア高気圧ではなく、「南岸低気圧」の影響をうけているのです。

南岸低気圧とは『日本の南海上を主として東~北東に進む低気圧』とされています。気象庁|気圧配置 気圧・高気圧・低気圧に関する用語より引用

太平洋側の大雪については、気象庁でも予報が難しい現象だとしているため、小まめな天気予報のチェックが必要です。

本格的な冬をまえにチェックしておきたい3つのこと

ここからは、本格的に寒くなるまえの時期に、気をつけたいこと・やっておきたいことをお伝えします。

ホッカイロは低温ヤケドに注意

ホッカイロは手軽に暖をとることができて便利な商品です。

しかし、使用方法に気をつけないと低温ヤケドをひきおこす可能性があるのです。

赤くなったりヒリヒリするほか、ひどい場合には皮膚が黒くなるほど重症化することもあります。

寝るときや肌に直接貼らないなど、使用上の注意を守って安全に使いましょう。

暖房器具の点検

暖房器具の使用前にはメーカーサイトや取扱説明書をチェックして点検することをおすすめします。

シーズンオフの保管時、ファンヒーターなどのコード上に重い物が乗っていなかったでしょうか?

コードが断線していると火災につながる危険性があります。

火災は“火”だけが原因ではないため注意しましょう。

冬の運転にむけた準備

車を運転する方は、スタットレスタイヤが買い換え時期をむかえていませんか?

せっかく冬用タイヤを装着していても効果が薄れていては危険です。

カー用品店やガソリンスタンドなどでは、早い時期にタイヤ交換を依頼することで割引が適用される“早割”を設定していることもあります。

とくに転勤などであまり雪が降らない地域から移り住んだ方は、タイヤの選定からお店の人に相談し、雪が降ってから慌てないよう準備するとよいですね。

まとめ

シベリア高気圧が日本の天候にあたえる影響、そして本格的な冬をむかえるまえに気をつけたいこと・やっておきたいことについてお伝えしました。

四季のある日本では、その時期に影響をもたらす高気圧の存在があります。

天気予報で「寒気」や「シベリア高気圧」という用語を聞いたときには、寒さや大雪といった冬への備えができているかどうか、チェックする機会にしてはいかがでしょう。

【参考文献】
*コトバンク|シベリア高気圧
*青森地方気象台|あおもりゆきだより2022 第1号「冬によく使う用語(その1)」
*ウエザーニュース「シベリア高気圧の中心が1084hPaに 記録的な値、寒気の蓄積を示す」
*気象庁|はれるんライブラリー「太平洋高気圧とシベリア高気圧はどうちがうの?」
*気象庁|《コラム》冬の北海道で大雪となる3つのパターン
*青森地方気象台|あおもりゆきだより2020 最終号「青森の雪 と 地球温暖化」
*松山地方気象台|気象と気象用語

(以上)

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この記事を書いた人

東北出身&在住フリーライター。
広告代理店・NPO・行政で勤務後、在宅ワーカーに転身。
妊娠中に東日本大震災に遭い、津波から避難・仮設住宅で子育てをする。
本サイトでは「命を守るために知っておきたいこと」「日常に潜むリスクへの備え」などについて発信します。
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