いよいよ、夏の行楽シーズンの到来ですね!今年は行動制限もマスク制限もない、楽しい夏休を過ごせそうで、みんな「ワクワク」していることでしょう。
イベントへの参加やテーマパークで楽しむほかに、山や海でキャンプやバーベキューもいいですね。
ただ、そんな楽しいキャンプやバーベキューで、気を付けないといけないのが「虫」です。
蚊ならあまり問題ありませんが、毒を持つ虫に刺されたり噛まれたりすると、そのまま病院へ直行することに成り兼ねません。
そこで、今回はレジャーを楽しむための害虫の知識と、おすすめの虫除けスプレーをご紹介します。
吸血性の害虫はたくさん!蚊やマダニ、ヤマビルに要注意
吸血性の害虫とは、文字どおり血を吸う虫のことで、代表的な虫は「蚊」です!
「蚊が吸う位の血なら分けてやるから、痒くしないでおくれ!」というほど、刺されると痒みと腫れを伴います。
そのほかにも吸血性の害虫には、マダニやヤマビルが存在しており、知らない間に吸血されてしまうので要注意です。
マダニを取り除くなら皮膚科の受診が必須
マダニは山でも海でも草むらなどに潜んでいて、動物や人の血を吸って生存しています。
マダニの厄介なところは、噛まれても痛みを感じない点です。
蚊なら刺されると「チクッ」とした感覚がありますが、マダニは噛むと同時に麻酔様物質が含まれた唾液を肌に付けるので、痛みを感じることがありません。
さらに、セメント物質を分泌して肌に貼りつくため、自分では除去できなくなります。下手に引き離すと、皮膚ごと剥がしてしまうのでよくありません。
7~10日ほどかけて血を吸って満腹になると、自分から離れるようになります。しかし、気づいていなければいいですが、見える場所にそんな長い間貼り付いていれば、気持ち悪いですよね。
なので、マダニに噛みつかれているなら、早めに皮膚科を受診して取り除いてもらいましょう。
マダニはウイルスを媒介するので超危険な害虫!
さらにマダニの怖いところは、病原菌を媒介することです。
これらの感染症では、約6日~14日ほどの潜伏期間後に、原因不明の発熱や下痢、腹痛、吐き気、食欲低下の症状が現れます。
致死率は約30%と高いので、マダニに噛まれたなら早急に皮膚科で検査してもらうことをおすすめします。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ってなに?
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、2011年(平成23)に中国ではじめて報告された、ウイルスによるダニ媒介性感染症です。
症状は先にお伝えしたとおり、発熱や消化器症状(食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が現れます。
マレにですが、頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸不全症状、出血症状(歯肉出血、紫斑、下血)などの、重篤な状況に陥るケースもあるので実際に怖い害虫です。
脅かすつもりはありませんが、現在ではこの病気に対する有効な治療法はないため、レジャー中に噛まれない対策が重要です。
日本紅斑熱(にほんこうはんねつ)ってなに?
日本紅斑熱リケッチアという、ウイルスを持っているマダニに噛まれることで感染する病気です。
噛まれてから約2日~8日の潜伏期間があり、その後高熱が発症し発疹も現れます。
先の「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」ほどではないですが、重症化すると死亡するケースも確認されています。
ヤマビルは凄い勢いで這い上がってくる
吸血性の虫で気を付けたい害虫に「ヤマビル」がいます。ヤマビルが木の上に生息しているとの情報を見ますが、基本的にヤマビルは地面に生息しています。
そして、地面から尺取り虫の動作で凄いスピードで、首筋まで登ってくるのです。
首筋に噛みつかれると「上から降ってきた」と勘違いするので、木の上にいるといわれています。
ヤマビルもマダニ同様に、噛まれても痛みを感じないモルヒネのような物質を出します。ですから、ヤマビルに噛まれても痛みを感じません。そして、満腹になると自分から離れていまいます。
マダニのような人体に危険なウイルスを媒介することはなく、ただ吸血する被害を与えます。
しかし、ヤマビルの厄介なところは「ヒルジン」と呼ばれる物質を注入していくことで、これは血液の凝固を妨げる働きをします。
つまり、ヤマビルが血を吸いやすいように「ヒルジン」を注入する訳です。
そうなると、ヤマビルが離れた後は、傷口からタラタラと血が止まることなく流れてしまいます。
ヤマビルに噛まれた際の対処法
ヤマビルに噛まれると出血が続きますが、命に関わるほどではないのでご安心ください。
とはいっても、血がなかなか止まらないので、衣服は血に染まってしまいます。
次にヤマビルに噛まれた際の、対処法を解説しておきましょう。
虫除けスプレーや塩、ライターであぶるなどしてヤマビルを除去します。
傷口から血を押す出すように洗い流します(ヒルジンを血と一緒に流し出す)
抗ヒスタミン剤(虫刺され用の塗り薬)を塗って、絆創膏を貼っておきます。
ムカデに噛まれるとアナフィラキシーショックのリスクもある
レジャーで気を付けたい虫として、ムカデがいます。
草むらに生息していることが多く、木陰に座ったりサンダルのまま草むらに入って、噛まれるケースが多いです。
基本的にムカデから人間を襲うことはありませんが、人間もどこにムカデがいるのか分かっていないので、知らずに触ったり踏んだりしていまいます。
そのようなことで、ムカデに噛まれることとなってしまうのです。
ムカデに噛まれるとどうなる?
ムカデには「セロトニン」や「ヒスタミン」を含んだ毒を持っていて、噛まれるとこれらの毒が体内に入ります。
当然、噛まれることで皮膚に穴が開くのでその痛みもありますが、それ以上に毒が入ることで激しい痛みを感じることとなります。
それならば、毒を吸いだせばいいと考えがちですが、そうもいきません。
毒を口で吸えば体内に毒を取り込むことになってしまうため、もっと危険な状況に陥る可能性が高くなります。
したがって、毒を吸いだすには「インセクトポイズンリムーバー」と呼ばれる、専用の器具を使用しないといけません。
ムカデに構えれた際の対処法
ムカデに噛まれた際には、直ぐに水で洗い流します。これで、肌表面近くの毒を洗い流すことができます。
この時に、お湯を使うのはNGなので、覚えておいてくださいね。その理由は、お湯を使うことで血行がよくなって、毒の回りが早くなるからです。
その後、抗ヒスタミン剤(虫刺され用の塗り薬)を塗って様子を見ますが、できれば早急に病院で診察を受けた方がよいでしょう。
腫れが酷くなって受診するのもよいですが、その間苦しむことになるのは間違いありませんからね。
おすすめの虫除けスプレー5選のご紹介!
さてここまでで、レジャーの際に気を付けたい害虫として「マダニ・ヤマビル・ムカデ」について解説してきました。
読むと「怖いなぁ~、嫌だなぁ~」と、思った方もいるかも知れませんね。
かといって、せっかくのレジャーを諦めるのは悔しいです!そこで、先に虫除けスプレーで予防しておけば、害虫を気にしないでキャンプやバーベキューを楽しむことが可能となります。
そこでここでは、おすすめの虫除けスプレーを5つご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
フマキラー SKIN VAPE(スキンベープミスト)
肌に優しいので、家族全員で利用可能。水性タイプで虫除け効果が持続します。
蚊やマダニ、ノミ、ブユ、ヤマビル、イエダニ、サシバエ、トコジラミ、アブなどの、さまざまな害虫に効果があるのでおすすめです。
天使のスキンベープ プレミアム
露出部や衣服などに、ムラなくスプレーできるエアゾールタイプです。
有効成分「イカリジン」の濃度を15%まで高めたことで、虫除け効果が持続します。
しかも、年齢制限はないため、赤ちゃんから大人まで利用できるのがおすすめポイント。
皮膚アレルギーテスト済みなので、家族全員が安心して利用できます。
お肌の虫よけ プレシャワーDF ミスト
有効成分「イカリジン」を配合し、蚊やマダニなどに高い効果のある虫除けスプレーです。
年齢制限がないため、家族全員が安心して使えるのがおすすめポイント。
衣類も優しいのでミストタイプですが、服の上からも使用できます。
ヒルノックWスプレー
ヤマビル除けに特化したスプレーです。
予防効果だけでなく、万一ヤマビルに噛みつかれた際に、スプレーすれば直ぐに離れてくれるのがおすすめポイント。
忌避効果と殺ヒル効果の、ダブルの効果を持っています。
ムカデキンチョール
ストッピング成分配合で、ムカデの動きを素早く止めます。
体へのスプレーではありませんが、テントを張る付近やバーベキューをする場所にスプレーしておくと、ムカデに噛まれることを防止できます。
室内でも使用できるので、同種類のスプレーのなかでは安心できる商品です。
ただし、小さなお子さんや赤ちゃんが触ることの無いよう、十分に注意する必要があります。
まとめ
今回は、キャンプやバーベキューなどを楽しむために、害虫を予防する虫除けスプレーをご紹介しました。
蚊やマダニ、ヤマビルは、露出する肌や衣類にスプレーすることで被害を防止できます。
しかし、ムカデは残念ながら体に使える虫除けスプレーはありません。その代わり、キャンプやバーベキューをする周囲にスプレーすることで、ムカデの侵入を防ぐことが可能です。
ただし、威力が強いので小さなお子さんや赤ちゃんには、十分注意して利用することが重要です。
いずれにしても、虫除けスプレーで予防して、レジャーを楽しんでくださいね。
参考サイト
神奈川県 ヤマビルにご注意を!
焼津市 マダニに咬まれないように注意しましょう
ダスキン ムカデに咬まれたらどうする?対処法と咬まれないための対策