土砂災害が起こりやすい場所には特徴があった!知識を備え、正しい避難を

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納期を間違えていた!

ライターの永野です…

今何時だと思いますか?(知らんがな)

朝の5時なんですよ…。昨日は初雪というかあられというか、何とも言えない雪の粒が舞っていたのですが、それはさておき遡ること数日前。いつもは29日納期の別件のお客様の仕事があってですね、何か「虫の知らせ」のような予感がしたんです、私。それで納期を見直したら「12月19日」って堂々と書いてありました、ハイ。

しかも6000文字を超える案件3本で、どのお客様のお仕事も手を抜くなんてことはないんですけどね、「書きやすさ」もあるじゃないですか…。けっこう難しい案件だったりしたりしなかったりで、「こりゃまずいゼ」というテンションで本日、徹夜で納品した次第です。

とにかく間に合ってよかったという気持ちと、ヘビーな案件が今年は終了したという安堵感でいっぱいで、「でも私6時起きじゃん!」というランナーズハイ的なテンションで、「そうだ、防災、書こう」とワクワクしながらパソコンに向かっています。

余談はさておき、今回のテーマは「土砂災害が起こりやすい場所」。前回、土砂災害の種類についてこちらの記事でご紹介しましたが、「じゃあ具体的にどういった場所で起こるんじゃい」というお話になります。

前回の執筆で「日本の70%は起こりやすい地形」ということを私も学びましたが、より具体的な地形などを、確認していきましょう。

目次

毎年多発する土砂災害

土砂災害の発生状況については前回の記事でも触れましたが、Wikipediaによると、1979年から2008年までの30年間の年間平均は約1000件、2009年から2013年も平均1000件程度となっています。

ただし、大雨などの影響を受けやすいため、各地で豪雨が多かった2004年は、2537件もの土砂災害が発生。近いところでいくと、2018年にはなんと3459件もの土砂災害がおこっており、これは昭和57年以降の観測史上最も多いそうです。

土砂災害が多く起こっている地域

国土交通省の調べによると、令和3年の土砂災害が発生件数は下図の通りです。

出典:国土交通省

色が濃いところは土砂災害が多く、白に近いほど少なくなっています。赤色で示されている県に注目してみると、最も多いのは広島県の129件、次いで神奈川県が88件、鹿児島県85件、長野県59件、鳥取県と佐賀県が56件でした。広島県は令和3ねんに限らず、毎年土砂災害が多く起こっており、各自治体のホームページなどでも、土砂災害の危険性を呼び掛けています。

ちなみに、筆者の住んでいる岐阜県は赤色の長野県のお隣ですが、地図を見ると黄色、令和3年は1~29件ほどの土砂災害が起こったようです。山や川が多く、長野県と条件が変わらない印象ですが、この違いはどこにあるのでしょうか。

土砂災害はどんな場所で起こりやすい?

土砂災害が起こりやすいのは、山地や丘陵地と呼ばれる場所だと、前回説明しましたが、もっと具体的に4つの起こりやすい地形があることがわかっています。

どういった場所で起こりやすいのかを、今一度確認しましょう。

扇状地

川が山のほうから平地へと流れ出ているような場所は、扇のような形になっており、ここを「扇状地(せんじょうち)」と呼びます。扇状地は山間部で大雨が降った影響で、土石流に巻き込まれる可能性があり危険です。

造成地

山地などの斜面を切った田んぼや畑などを埋め立てたり、盛土をした場所を「造成地(ぞうせいち)」といいます。造成地は地質も地形も不安定で、大雨によって地盤がゆるむ可能性も。水抜きの穴などから濁った水が出始めたら、地すべりの恐れがあるため注意が必要です。

山岳地帯

山は大雨や地震の影響で、土砂災害が起こりやすい場所です。山岳地帯のなかでも、樹木が少ないところは土石流が特に起こりやすいといわれています。急な斜面だと崖崩れ、緩やかでも地すべりの恐れがあるので、災害時には山間部に近づかないようにしましょう。

急傾斜地

急傾斜地とは、傾斜度が30度以上の土地を指します。俗にいう「崖」などはこれに該当するので、「がけ崩れ」に警戒が必要です。がけ崩れは前兆から発生までのスピードが早く被害も大きいので、急傾斜地に家や会社の建物がある方はもちろん、家の裏山が急傾斜地という方も、日ごろから注意しておくとよいでしょう。

発生しやすい時期にも注目!

土砂災害がなにもない晴れた日に突然起こるケースは少なく、多くは大雨や地震の影響によります。年間で発生する土砂災害の件数を月別に見てみると、大雨の降った時期に集中していることが、さまざまなデータから分かっています。

昨今は異常気象のような天気も続いており、季節外れの大雨などや突如起こる地震もあるため一概にはいえませんが、やはり大量の雨が降りやすい梅雨(6月)頃から、9月くらいまでの大雨や台風のシーズンに集中している傾向です。

「雨は止んだから大丈夫」と思われるかもしれませんが、雨の影響で、あとから土砂災害が起こるケースもあるので、大雨が降ったり数日雨が降り続けた後は、引き続き警戒をしましょう。

自宅や職場、学校は?土砂災害の起こりやすい場所を知るには

土砂災害が起こりやすい地形やシーズンは、なんとなくお分かりになったでしょうか。肝心なのは「自宅や職場、学校のある場所はどうなのか」なので、より具体的に調べる必要があります。

土砂災害が起こりやすいかどうかは、次の方法で知ることが可能です。

土砂災害警戒区域の確認方法

土砂災害警戒区域とは、土砂災害発生の恐れがあり、しかも住民に危害が生じる可能性がある区域を指します。ちなみに、「発生の恐れあり」だけの場合は「土砂災害危険箇所」、土砂災害警戒区域のなかでも特に著しい危害が生じる可能性がある区域は「土砂災害特別警戒区域」に指定されています。

日本は7割ほどが土砂災害発生の危険性があるので、多くの地域がこれらのどれかに当てはまる可能性が高いです。家や学校、職場のある地域がどれに当てはまるのか、はたまた当てはまらないのかを知るなら、自治体のハザードマップを見るのがベストでしょう。

地域の詳細な地図や土砂災害の危険性がわかるので、「〇〇市 土砂災害 危険性」「〇〇市 ハザードマップ」などのワードで検索をしてみてください。

ちなみに、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」なら、地域を指定すると市町村が作成したハザードマップにリンクしてくれるので便利です。こちらも活用してみてはいかがでしょうか。

警戒区域外の方も要注意!

NHKが調査・発表しているニュースによると、発生した土砂災害のうちの8割近くは警戒区域内で起こっています。言い換えると「2割は警戒区域外で発生した」ということなので、「警戒区域外だから大丈夫~」ということはないことがわかりますね。

警戒区域内の方は、日頃から知識やモノの備えをしているため、比較的迅速に対応ができ、被害を最小限にとどめられるケースも少なくありません。しかし、「警戒区域外」の方は区域内の方よりも土砂災害への危機感が薄くなりがちです。

「ありえないことではない」と日常的に思って行動することも、大切だといえます。

ちなみに筆者の家は…

筆者の自宅が「岐阜県土岐市」というところにあるのは、恐らく以前に何かしらの記事で公表しているので、特に隠す必要はないかなと思いますが、そんな岐阜県土岐市のハザードマップを、前述の国土交通省「ハザードマップポータルサイト」で調べてみました!

しっかり土岐市のホームページ内の土砂災害情報へのリンクがつながり、ちょっと感動しました(笑)。

岐阜県土岐市ホームページより

こんな感じで地区ごとの詳細なハザードマップが見られます。さすがにこれ以上は個人情報的なアレがあるので公開できず残念ですが、筆者の自宅のところは真っ白で、とくに土砂災害を警戒する必要はなさそうでした。

そもそも土岐市って、盆地といって山が取り囲んでいる大きな穴みたいなところに住宅街ができているので、がけ崩れなどに巻き込まれる可能性は非常に低いんです。でも最近は、山肌を削って住宅街を作ったりもしているので、そういうところでは地すべりなどの危険性があるかもしれませんね。

土砂災害が起こる前後の行動は

大雨や地震が起こった、土砂災害の前兆が見えた場合、災害の前後にはどういった行動を取ればよいのでしょうか。情報収集や避難の際の注意点を、まとめました。

雨が降り出したら情報収集

激しい雨が降るなど、「土砂災害が起こるかもしれない」という状況になったら、まずは情報収集を行いましょう。テレビやラジオのニュース、スマートフォンに入ってくる情報、インターネットで集めた情報などとともに、自治体が発信する情報にもしっかりと目を向けてください。

SNSなどは、誤情報が流れている可能性もあるので、信頼できるサイトやルートからの情報で、正しい判断をすることが大切です。

警戒レベル4で避難を

自治体からの土砂災害警戒情報で、警戒レベル4と発表されたら、避難指示がない場合でも避難を検討してください。ご家族がいる場合はまとまって避難すること、1人暮らしの場合は周辺の住民と声を掛け合ってできるだけ1人にならないことを意識しましょう。

避難の際は動きやすい服装や足元、貴重品や最低限のアイテムをまとめた持ち出し袋を持って行くことなども忘れてはいけません。

避難が難しい場合は

土砂災害が起こる可能性があり避難勧告などが出されていても、夜中だったり雨が強すぎたりすると、避難が難しいこともあります。危険な状況で無理に非難をすると、思わぬ事故に巻き込まれるため危険です。

こうした状況では無理に避難をせず、自宅内で安全な場所を見つけて待機しましょう。土砂災害は木造1階が最も被災しやすいので、頑丈な建物の2階以上の場所まで行けるならそこまで頑張って避難する、それも難しいときにはがけから離れた2階部分など、自宅内でいちばん安全だと思うポイントから動かないようにしてください。

土砂災害が起こりやすい場所を知り、安全確保に努めよう

土砂災害が起こりやすい地形や地域、時期についてご紹介しました!ぜひハザードマップでお住まいの地域の土砂災害の危険性を知り、もしものときに備えましょう。筆者の自宅は土砂災害が起こる可能性がほぼゼロに近いですが、目の前に川がありますし、その他の災害の備えにもなる知識やモノの準備は日々行っていきたいと思います。

土砂災害は巻き込まれると命や財産を失う可能性があることを忘れず、発生時に安全確保ができる体制を、日頃から作っていきましょう。

編集後記

土砂災害のハザードマップを見ていてふと思い出したのですが、我が家は目の前が川なので、自宅が浸水する可能性が高いとか何とかで、火災保険がやや高めになっています。しかし、不動産屋さんの話によると「ここは一度も浸かったことないけどね~」とのことだったので、「浸水したことない地域なのに高いんかい」となんとなく納得がいかなかった記憶もあります。

目の前の川は幅が狭く、ちょっとゲリラ豪雨が降ると水位が一気に上がるのですが、一度とんでもない大雨のときには、あと1.5メートルくらいであふれるレベルになって非常に焦りました。それでもあふれなかったので、「あ~本当に浸からないんだ、ここ」とやや感動しましたが、例外という言葉もあることを忘れず、いざというときの避難などについては、子どもたちと話し合っておかなければな~と、改めて思いました。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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