恐怖症じゃなくて平気症!?高所平気症の原因や危険性をまるっと解説

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ライターの永野です!

元気盛りの男児2人、引きこもり体力皆無な母は基本的に屋内での子守担当で、我が家の外遊びは基本的にパパの仕事になっています。週末に子連れの友人と会う機会があったので、久しぶりに一緒に公園に行ったのですが、無限に走り回る子どもたちを見て、改めて「もう一緒に遊べないな」と痛感しました。

公園に行けばもちろん遊具も使いますが、ジャングルジムに平気でひょいとと登る子どもたちを見て「成長したなぁ」と感じました。6歳と4歳の息子たちはもうあまり心配のない年齢ですが、臆せず登る3歳児を見るとややハラハラ…。

ジャングルジムに登るのは「慣れ」もありますが、最近はもっと高いところにも怖がらず登る子ども、高いところで恐怖を感じない子どもがいるようです。

ということで、今回は「高所平気症」というものについてご紹介します。「平気」だとなぜよくないのか、深刻な事故を防ぐにはどうするべきかなどを、一緒に確認しましょう。

目次

高いところに恐怖を感じない!高所平気症

「高所恐怖症」という言葉はよく耳にしますよね。私は高所恐怖症ではありませんが、高所が得意というわけでもありません。夫は「高所やや恐怖症」で、観覧車に乗るのも苦手なようです。

では、「高所平気症」はどういったものなのでしょうか。

恐怖感欠如で起こる「高所平気症」

「高所平気症」はその名の通り、「高いところにいても平気な状態」です。高所恐怖症の対義語で、高いところにいると感じる恐怖を感じない人を指します。

高所恐怖症ではない人も、転落の恐れがある場所や自分の身長よりも遙かに高い場所では、緊張したり不安になったりするのが普通です。しかし、こうした感覚が欠如している人もいます。

「高所平気症」は医学用語ではなく「俗語」

「高所恐怖症」は精神医学用語ですが、「高所平気症」は医学用語ではありません。高所恐怖症を語源に、対義語的なものとして作られ、教育研究者の一部が使用しています。

「俗語」として用いられる高所平気症について、医学関係者が言及するケースは少ないですが、なかには「平気」という言葉を使うことに否定的な意見もあるようです。

高所平気症になる原因は?

「高所平気症」は高所で育った人がなりやすいといわれています。高所への不安や緊張というのは幼少の頃に備わるものですが、マンションの高層階などで育つと、こうした恐怖心が欠如しやすい傾向です。

Wikipediaによると、1985年に「未来工学研究所」が高層集合住宅の4階以上に住む小学生に対し、アンケートを実施。アンケート対象者342名のうち、7割以上が「ベランダや窓から下を見ても怖くない」と回答したそうです。

他にもさまざまな原因や個人の特性などがあるでしょうが、日常的に高いところからの視点に慣れてしまっていることが、高所平気症の最も大きな原因だといえます。

高所平気症はなぜ危険?

「高いところが平気」というのは、強みにもなりそうなものです。しかし、「高所平気症」が危険視されているのはなぜなのでしょうか。

高所平気症の危険性

高いところが平気ということは、高いところから身を乗り出したり、下をのぞき込んだりしても何も感じないということです。通常の感覚を持っていれば「落ちるかもしれない」と危険を察知してやめられることでも、高所平気症だとその判断ができなくなります。

高所からの転落は、重傷を負ったり死亡につながったりするため、非常に深刻です。

転落事故の多い3~4歳は特に注意!

転落事故が多いのは、危険かどうかの判断がうまくできない子どもです。昨今、マンションの高層階から子どもが落下する事故は多く、東京消防庁発表のデータによると、平成27年から令和元年までの5年のあいだに起こった5歳以下の転落事故は年齢別で最も多い結果となっています。

子どもは頭が重いので、少し下をのぞき込むだけで落下の恐れがあり危険です。小さなお子さまがいるご家庭では、転落事故で大切な命が奪われてしまうことを防ぐために、対策や指導を行っていく必要があるでしょう。

高所からの転落事故を防ぐために

高所平気症の人はもちろん、高いところに登るのが怖いという場合でも、小さな子どもの行動は読めないため転落事故を防ぐ対策が必要です。基本的な防止策、我が家で子どもが小さい頃や現在も心がけていることを、お話します。

足場になるものを置かない

マンションの高層階に住んでいる方はもちろん、戸建住宅の場合も2階にベランダがあるときは、足場になるものを置かないようにしましょう。よじのぼって身を乗り出し、転落するという事故は少なくありません。

エアコンの室外機がベランダにある場合も、注意が必要です。室外機を動かすのは難しいですが、手すりから離れた場所に設置する、手すり付近にしか設置できない場合は登れないように猫よけのようなとげとげのシートを置くなどして対策をしてください。

見守りはしっかりと

子どもが小さいうちは目を離さず、危険な場所には行けないようゲートをする、窓やベランダの鍵を開けられないようロックをつけるなどの工夫をするのがおすすめです。3歳、4歳頃になると子どもだけで遊んでくれる時間も増え、目を離してしまいがちですが、事故が最も多いのはこれくらいの年齢ですので、引き続き見守りを行いましょう。

「ちょっとゴミを捨てるだけだから」などと子どもだけを自宅に残すのも危険です。やむを得ない場合もあるでしょうが、対策を徹底したうえで、短時間の外出に留めることを意識してください。

日ごろからの指導も忘れずに

落下の危険性について、日常的に自宅で指導することも大切です。なぜ危険なのか、どういう行動が危険なのかを子どもに伝え、「高所が危険」であることを、小さいうちから根付かせましょう。

動画や絵本など、子どもが分かりやすいものを活用すると、より伝わりやすくなります。

我が家の高所に関するエピソードと危険回避の方法

我が家は2階建ての1戸建て。2階のベランダに室外機を置かないようにしたかったのですが、それが無理だったのでできるだけ手すりから遠い位置に設置してもらいました。また、最近は2階で寝るようになりましたが、子どもが小さいうちは階段にゲートをつけ、基本的には子どもを2階に上げることをしない、ということで転落防止に努めていました。

しかし、長男4歳、次男2歳くらいの頃、ソファを窓際にくっつけて置いていたら、子どもがそこからよじ登り窓から身を乗り出している現場に遭遇。窓から地面までは150センチほどあり、下はコンクリートなので、頭から落ちたら万一のことも起こりかねません。心臓が止まるような思いで子どもを窓際から撤収させました。

それから「窓から外を覗いてはいけない」ということを定期的に教えています。また、公園でジャングルジムなどに登る場合には下について「手を離さないこと」「高いところでふざけないこと」を口うるさく言い続けました。現在は特にこうした指導をする必要はなくなっており、小さな頃から「ベランダに出る」という概念がなかったからか、2階にいてもベランダには出ないので助かっています。

あまり参考になるような対策ではありませんが…。命に関わる危険や防犯などについては「分かるか分からないかは別としてしつこく言い続ける」ということで定着させているので、実践してみていただければ幸いです。

高所平気症による事故防止に努めよう

「高所平気症」は、高いところへの不安や緊張という感情が欠落した状態です。マンションの高層階に住んでいると、高所平気症になりやすい傾向にありますので、小さな子どもがいる場合には対策と指導を徹底しましょう。

子どもの転落事故は増加しています。悲しい事故が少しでも減るよう、「高所の危険性」についてぜひご家庭で話し合ってみてください。

編集後記

夫は「高所やや恐怖症」だと書きましたが、まだ付き合いたての頃に夜のお台場で観覧車に乗りました。「夜景×観覧車」というシチュエーションに1人盛り上がる私とは対照的に、観覧車がてっぺんに近づくにつれ、落ち着きのなくなる夫。

イヤなら言えばいいのに、と思いましたが、付き合ったばかりでダサいところを見せたくなかったそうですが、そのときの私の心境は「何この人」でした。

私はというと、観覧車や飛行機などは平気ですが、東京タワーやスカイツリーなどでよく見る「スケスケの床」は歩けないタイプです。子どもたちはどれくらい高所への耐性があるのかまだわかりませんが、安全な範囲で高いところを楽しめればいいかなと思います。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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