ゴムボート釣り何に注意すればいい?特徴と事故事例に学ぶ5つのポイント

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アウトドアの一つに海でのレジャーがあります。そのなかでもゴムボート釣りは、気軽に楽しむことができ、陸の釣りでは味わえない魅力もあるでしょう。ですが、自然を相手にしたレジャーであるため、そこには危険がともないます。

そこで今回は、ゴムボート釣りの注意点として5つのポイントをお伝えします。どのような点に注意したらよいのかを知る、ひとつの参考としてぜひご覧ください。

目次

ゴムボートとミニボート~その特徴とは?~

ゴムボート釣りの注意点はこちらからご覧になれますが、そのまえに、本記事におけるゴムボートの定義と特徴を確認しておきましょう。

ゴムボートでも船舶免許が必要なものもある

ゴムボートといっても規格や性能もさまざまであり、条件によっては免許が必要なものもあります。次の要件を満たすものをミニボートとよび、免許が不要とされています。

ミニボートの要件
・船の長さが3m未満
・船外機のエンジンや電動機(モーター)の出力が1.5kw(2.039馬力)未満

引用:ウオーターセーフティガイド(海上保安庁)「ミニボートのアクティビティについて」 より

したがって、ここでは「免許がいらないミニボート(ゴムボート)」で釣りを楽しむときの注意点について、お伝えします。

ゴムボートに潜む危険を知る

ゴムボートの特徴は「小さくて軽い」ことです。そのためゴムボートには、次のような危険が伴います。

ゴムボートに潜む危険

・揺れやすい
・不安定
・浸水をうけやすい
・転覆しやすい

自分では安全だと判断してゴムボートに乗ったとしても、天候の変化や他の船舶の影響など、自分の注意だけでは避けられない危険もあります。

ゴムボートで釣りをするときには、その注意点をしっかりと頭に入れ、リスクへの対策を取ることが重要でしょう。

ゴムボート釣りにおける5つの注意点~事故事例から学ぶ

それでは、事故事例をまじえながら、ゴムボート釣りにおける5つの注意点をお伝えします。 

➀風が強い日・波の高い日には乗らない

ゴムボートは小さくて軽いため、風・波の影響を大きくうけます。悪天候はもちろん、風があるときはゴムボートに乗るのを控えましょう。

□事故事例➀
漂泊して釣り中、波が船内に入り水船状態となったため救助を要請したもの。約1時間後に救助された。

 ※気象海象の状況:西の風9m、波高50cm

引用:ウオーターセーフティガイド(海上保安庁)「ミニボートのアクティビティについて」 

ちなみに、ミニボートが安全に航行できる目安は、風速4m/sとされています(参考:ウオーターセーフティガイド(海上保安庁)「ミニボート運行時の注意」)。天気予報を事前にしっかりとチェックして、少しでも不安があるとき、中止する勇気も大切です。

➁ゴムボート内では立ち上がらない

ゴムボートの中で人が立ち上がると、重心が高くなることでゴムボートのバランスが崩れ揺れやすくなります。その結果、ゴムボートが傾いて船内に浸水したり、ゴムボートが転覆してしまう危険があります。

□事故事例➁
漂泊して釣り中、乗船者2名のうち1名が立ち上がったことにより、バランスを崩して転覆。クーラーボックスに掴まり救助を待っていたところ救助された。

※気象海象の状況:南の風2m、海上平穏

引用:ウオーターセーフティガイド(海上保安庁)「ミニボート運行時の注意」より

海が穏やかな状態であっても、このような事故がおきています。波の影響を受けやすいゴムボートで立ち上がることは、命の危険をまねきかねません。

③岸から1km以上先には行かない

ゴムボートの規格や性能をふまえると、安全な運航の目安は「岸から1km以内」で、「自力(オール)で帰ることができる距離」といわれています。

□事故事例③
沖合2kmを航行中にエンジンがかからなくなり、オールで帰航しようとしたものの、思うように前進できず帰航できなくなったことから救助を要請したもの。

※気象海象の状況:北西の風3m、波高50cm

引用:ウオーターセーフティガイド(海上保安庁)「ミニボート運行時の注意」より

ゴムボートは免許不要で楽しめる点も魅力の一つではありますが、その分、安全確保のためには、みずから制限を設けることが必要ではないでしょうか。

④ライフジャケットを正しく装着する 

2022年(令和4年)2月1日から、ライフジャケット着用義務の違反者に対して、罰則が科せられるようになりました。

ミニボートは義務化の対象ではありませんが、ほかの船よりも転覆しやすい特徴があることをふまえれば、命を守るためにも着用すべきと言えるでしょう。

ただし、ライフジャケットは正しく装着しないと、脱げてしまうことがあります。ベルトや股紐はしっかり結ぶなど、正しく装着するようにしましょう。

□ライフジャケットで命が助かった事例
事故者は防波堤から足を踏み外して海中転落したものの、着 用していた膨脹式ライフジャケットを手動で膨脹させるとともに、 ライフジャケットに装備された笛を吹き鳴らしたところ、周囲の人 物がこれに気付き、118 番通報により、巡視船で無事救助されま した。 

引用:第二管区海上保安本部「釣り人の死亡事故増加中! ~楽しく釣りをするために~」24より

国の安全基準に適合したライフジャケットには「桜マーク」がついています。購入の際にはチェックしてみましょう。

国土交通省「ライフジャケットの着用義務拡大」https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_fr6_000018.html

⑤携帯電話・スマホは防水パックに入れる

ゴムボートで釣りを楽しむときは、携帯電話やスマートフォンの防水対策をして、緊急時には救助要請ができるように備えておきましょう。

たとえ防水機能がついていても水中に沈んでしまうと使えません。いつも、あたり前に持ち歩く物だからこそ、意識も薄れがちになります。「ゴムボート釣り=防水パック」とセットで覚えておくと良いですね。

海の緊急通報「118」番~救助がくるまでにも備える

万が一のときは、海の緊急通報「118」番です。

こんなときは「118」番へ!

・海難、人身事故に遭遇した、または目撃したとき
・密漁・密輸・密航事犯等の情報を得たとき
・油の排出等を発見したとき
・不審船、漂流、漂着木造船を発見したとき

引用:海上保安庁:海の「事件・事故」は118番

また、救助までに時間を要する可能性もふまえ、栄養補助食品や防寒具、夜間の救助の際に目立つようヘッドライトといったものも、備えておくと良いでしょう。

海上保安庁のサイトで事故防止・最低限必要な装備をチェック!

今回は、ゴムボート釣りの注意点をお伝えしました。海でのレジャーは、開放的な気分にさせてくれる一方で、万が一のときは大きな命の危険をもたらします。

第二管区海上保安本部「釣り人の死亡事故増加中! ~楽しく釣りをするために~」では、「釣り中の海中転落事故防止ポイント(7頁)」や、「最低限必要な装備について(9頁~)」、イラスト・写真をつかってわかりやすく説明されています。これらの情報もあわせてご覧になりながら、ぜひ安全で楽しい海のレジャーをお楽しみくださいね。

【参考文献】
ウオーターセーフティガイド(海上保安庁)「ミニボートのアクティビティについて」  

ウオーターセーフティガイド(海上保安庁)「ミニボート航行時の注意」

naturum(ナチュラム)「船釣りをされる方ライフジャケットのご準備はお済みですか?ライフジャケット着用義務化」

海上保安庁「平成29年海難の現況と対策~大切な命を守るために~」

(以上)

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

東北出身&在住フリーライター。
広告代理店・NPO・行政で勤務後、在宅ワーカーに転身。
妊娠中に東日本大震災に遭い、津波から避難・仮設住宅で子育てをする。
本サイトでは「命を守るために知っておきたいこと」「日常に潜むリスクへの備え」などについて発信します。
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