避難場所と避難所は、一字違いで大違い!間違えないための内容を解説

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避難所と避難場所、1文字違うだけなのですが、ほんとは大きな違いがあるのをご存じでしょうか?

こんな紛らわしい表記はやめて欲しいといいたいところですが、決まっている物は仕方ありません・・

もしも豪雨の時に避難場所に避難するとどうなるのか想像すると、大雨にうたれながら呆然と立ちつくすこととなってしまいます。

避難所と避難場所の違いをここでしっかり覚えて、いざという時の避難に役立ててください。

目次

避難場所には建物施設は存在しない!グラウンド、公園が指定されている

先ずは避難場所ですが、ここには雨風を凌げる建物施設はありません。ただ広い土地が広がっているだけなのです。

多くの場合、学校のグラウンドや広い公園が避難場所として指定されています。

 避難場所は命を守るために、とにかく逃げて待機する場所

何度も繰返しとなりますが、避難場所は「場所」なので建物施設がないという定義となっています。火災や津波などから命を守るためにとにかく逃げ込む場所が、避難場所になります。

「命を守るためならどこに逃げてもいいじゃん!」と思われますよね。もちろんその考えは間違いではありません。

遠くの避難場所に逃げるよりも、近くに安全な場所があるのならそこに逃げる方がよいこともあります。

ただ、避難場所として指定してあるところは、行政が安全だと確認した上で指定しているので、「安全が担保されている場所」ともいえるのです。なので、命の安全をより確実にするには避難場所に逃げることをおススメします。

  • 避難場所はとにかく命を守るために逃げる場所
  • 火災や津波のように1秒を争う災害時に利用する
  • 避難場所は行政が安全を担保して指定している
  • 遠くの避難場所より近くに安全な場所があるならそこに逃げてもOK
  • 避難場所までのルートは平時に確認しておくのがベスト

避難場所は各自治体が指定しますが、通常であれば学校のグラウンドや広い公園が避難場所の指定となります。

ただ、沿岸部の自治体では津波避難場所も指定されるので、高台の公園なども避難場所になっています。

平時に避難場所まで散歩してルートを確認しておく

平時とは災害が起きていない、普通の生活を送っている日常を指していいます。その日常に避難場所まで散歩しておくとよいですよ。

  • 避難場所まで日常で散歩しておく
  • 坂道や階段など気を付けないといけない個所が把握できる
  • 避難場所までの到達時間を知ることができる
  • いざという時、慌てなくてすむ

日常で避難場所まで散歩すると、意外に多くのメリットがあるのです。

避難所には建物施設が存在する!一定期間生活できる場所

taikukan

次に避難所ですがここには建物施設があって、一定期間生活することができます。学校の体育館や公民館などが指定されています。

避難所は警戒レベル2で開設される

政府広報

避難所の開設は、各自治体の防災計画に準じて行われます。令和3年5月20日までは「避難勧告」が発出された時には避難所は開設されることとなっていましたが、この日から避難勧告は廃止されています。

ですから、警戒レベル2「自らの避難行動を確認」時点で、多くの自治体が避難所を開設するはずです。

警戒レベル3「危険な場所から高齢者は避難」時には、必ず避難所は開設されていますよ。

  • 警戒レベル2「自らの避難行動を確認」時点で開設されている
  • 警戒レベル3「危険な場所から高齢者は避難」時点では確実に開設
  • 警戒レベルの基準が変わっているので要注意!

避難所に持っていくものは個人で使うものを基準に考える

避難所は一定期間生活ができる場所ですから、飲料水や食べ物は備蓄されていますから、多くの缶詰や水を持っていくことは不要となります。

ある程度食べることのできる食料や水、その他個人で使用する共有できないモノを持っていくことをおススメします。

  • 1日分程度の食料や水
  • スリッパや屋内シューズ
  • 持病の薬
  • 消毒アイテム
  • マスク
  • 着替え

これらが、避難所に最低限持っていきたいリストです。毛布などは一応配布されますが、心配ならブランケットや断熱シートを持っていくと安心ですよ。

避難所に行かなくてはダメ?自宅避難も有効となる

ここでよく質問されることをお伝えしておきましょう。「台風のとき必ず避難所に行かなくてはダメなの?」と、よく聞かれます。

その時は、「自宅が安全なら避難所に行く必要はなく、自宅避難で大丈夫ですよ」と答えています。

自宅が安全か、普段からハザードマップで確認しておく

自宅避難できる基準は、「自宅が安全であること」だけです。例えば台風の時、次のような状況であれば自宅避難は可能となります。ただし、1階に留まらず2階に垂直避難してください。

・台風でも屋根は飛ばない
・サッシは密閉性があり雨漏りしない
・洪水ハザードマップで浸水しない場所もしくは0.5m未満である
・家屋倒壊等氾濫想定区域内ではない
・土砂災害警戒区域に入っていない

最低これらの項目に該当するのであれば、自宅避難しても大丈夫なので一度チェックしてみてください。

浸水域や家屋倒壊等氾濫想定区域・土砂災害警戒区域については、各自治体のホームページからハザードマップを閲覧できますから、これらはしっかり確認しておいてくださいね。

まとめ

避難所と避難場所の違いを、おわかり頂けたでしょうか。

そもそもなぜこのような区分になったのかというと、東日本大震災の時には明確な区分がされていなくて避難に混乱を招いたことから、区分されるようになったのです。

1文字違いですが避難所と避難場所には大きな違いがあるので、中身はしっかり覚えておきたいものですね。

出典:http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/pdf/poster.pdf

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これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

1963年生まれ、兵庫県在住の防災士&フリーライター 
2014年から本格的にライターを開始!これまで多数の記事を執筆
2017年にひょうご防災リーダー講座を受講し防災士を取得。ハザードマップなど防災業務に長年従事し、防災関連の講演も行っています。
経験を活かして防災に関する情報をできるだけわかりやすく、みなさんへ届けたいとの想いを持って執筆しています。詳しいプロフィールはこちら

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