今回は、資格なしで飛行・撮影が可能なドローンを紹介します。
2022年12月5日より、ドローンの国家資格制度が開始されています。しかし、ドローンを飛行させ空中から撮影するには、必ずしも国家資格は必要ありません。
トイドローンと呼ばれる100kg以下の機体なら、資格なしで飛行・撮影が可能です。
そこで本記事では、ドローンの飛行に国家資格が必要なケースと不要なケース、誰もが利用できるトイドローンについて詳しく解説します。
ドローン飛行で資格が必要な理由
ドローン飛行で資格が必要な理由は、ドローンによる事故を防ぐのが最大の目的です。
また、近年ではドローンを使った空撮申請が増えていることから、資格制度を導入することで申請と許可の手間を省くことも目的のひとつとされています。
国家資格「二等資格」でなにができるのか?
これまで次のような条件でドローンを飛行させるには、国土交通省への申請と許可が必要でした。
しかし、2022年12月5日以降にドローンの国家資格となる「二等資格」を取得すれば、許可なしで飛行できるように改正。
これにより、ドローンを利用する側も申請を許可する国土交通省も、手間が省けることとなります。
100g以上の機体は登録&リモートIDが必要
2022年6月から開始された「無人航空機の登録制度」では、100g以上のドローンの機体には登録番号を表示して「リモートID」と呼ばれる機器の取付が必要となりました。
ドローンの国家資格を持つということは、飛行させる際の手順や注意点などを把握しています。
さらに、飛行中は常に固有の識別情報を、電波で発信させなければなりません。
登録自体は資格がなくても可能ですが、このような規則を知るには座学で勉強する必要があるでしょう。
国家資格がなくてもドローンは飛行させられる?
国家資格がなくてもドローンを飛行させることは可能ですが、先の機体登録とリモートID装置は必須です。
リモートID装置は、2022年6月以降に販売されているほとんどのドローンに搭載されているため、機体登録さえ済ませば大丈夫です。
登録完了したドローンなら、国家資格なしで飛行できる場所は存在します。
国家資格なしで飛行できる場所
ドローンの飛行は航空法に従う必要があるため、許可なく飛行させると航空法違反となり「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」に科せられるので注意しましょう!
何よりも人や建物、自動車などに接触して被害を与えてしまうと、賠償責任が発生するので要注意です。
したがって、無許可・無資格でドローンを飛行させる場所は限られるのが現状です。
無資格・無許可で飛行できる場所
このような場所なら、無資格・無許可でドローンを飛ばすことが可能です。
ただ見ればお分かりのように、ドローンで自然を撮影しようとするなら、飛行禁止区域に該当しない河川敷しかありません。
河川敷はほとんどが国や地方自治体が管理しているため、誰もが利用できます。
ただし、人口集中地区(DID)の範囲外で空港や重要施設から10km以上離れていることが条件です。
つまり、河川敷の広い下流域でなく河川敷が狭くなる上流域ならほぼ大丈夫となります。
趣味でドローンを使うなら100g以下のトイドローンがおすすめ!
100g以上のドローンならスペックも高く、搭載するカメラも4K以上となるため、キレイでダイナミックな空撮が可能。
また、ジンバルも装着されるのでドローン本体が揺れても、映像がぶれることはありません。
しかしながら、航空法をある程度理解する必要がありフライト操作も練習が必要です。
そうなると、無資格での趣味利用にはおすすめではありません。
趣味でドローンを使うなら、機体重量が100g以下のトイドローンがおすすめです!
100g以上のドローン利用には知識が必要
ここまで解説したとおり、100g以上のドローンを飛行させるには、さまざまな知識が必要となります。
知らずに飛行させると航空法違反で罰せられる可能性も高く、現実に逮捕者も出ているので要注意です!
資格を持っているなら知識もあるでしょう。そうでない場合は、100g以下のトイドローンを利用しましょう。
100g以下のトイドローンは航空法が適用されない
トイドローンと呼ばれる、機体とバッテリーの合計重量が100g以下のドローンなら航空法が適用されません。
したがって、人口集中地区(DID地区)や150m以上の上空飛行でなければ、ほとんどの場所で飛行が可能です。
次のような場所は100g以下でも飛行できない
- 国の重要な施設等
- 外国公館等
- 防衛関係施設
- 空港
- 原子力事業所
トイドローンには航空法は適用されませんが、飛行できない場所もあり、違反すると逮捕される可能性もあります!上記内容はしっかり把握しておきましょう。
登山や河川の上流にある滝などの撮影は可能
最近ではさまざまなトイドローンが販売されていて、登山や山奥にある滝などの撮影に効果を発揮しています。
機種によってはバッテリーの持続時間が5分~10分程度となるので、撮影範囲が限られてしまうのが残念です。
ただ、家のなかでのスピード感ある独特の映像を撮るなら、バッテリーを交換しつつ編集すれば、オリジナルの動画を作成することも可能です。
トイドローンでも他人や物への接触はNG!
無資格・無許可で利用できるトイドローンですが、もちろん人や物への接触はNGです。
ほとんどのトイドローンで、プロペラガードが装着されているので、ケガの心配は少ないといえます。
それでも、事故がゼロとはいい切れません。補償問題に発展するケースもあるので、人が多い場所での利用は避けた方がいいですよ!
まとめ
今回はドローンを飛行させる際の国家資格の必要性と、資格も許可も不要な100g以下のトイドローンについて解説しました。
100g以上のドローンは、機体登録申請が必要ですしリモートIDも必須となります。
したがって、趣味でドローンを利用した撮影をしたいなら、100g以下のトイドローンがおすすめです。
ただし、人が多くいる場所での使用は避けて、人のいない場所での撮影を楽しみましょう。