事業所防災計画は従業員の命をまもる!計画表はカンタンにつくれる?

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防災計画と呼ばれるモノは、たくさんあります。

都道府県地域防災計画、市町村地域防災計画、地区防災計画など、さまざまな防災計画があり、事業所防災計画と呼ばれる計画も存在します。

事業所防災計画とは、その事業所独自の防災計画であり、基本的に従業員の命を守るための内容であることが多いです。

今回は、従業員の命を守る事業所防災計画についてお話しましょう。

目次

東京都では全ての事業所が事業所防災計画を作成する

東京都では用途や規模に関わらず、全ての事業所が事業所防災計画を作成する必要があるとされています。

届出の有無については、事業所の規模に応じて異なっているようです。

東京都における事業所防災計画の作成区分

 

事業所の形態 事業所防災計画の作成要領 届出

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一般事業所 防災管理者の選任が必要な事務所 防災管理に係る消防計画の中に事業所防災計画に規定すべき事項のうちから必要な事項を定める 必要
防火管理者の選任が必要な事務所 防災管理に係る消防計画の中に事業所防災計画に規定すべき事項を定める 必要
上記以外の事務所

(小規模事務所)

単独に事業所防災計画を作成する 不要
危険物施設を有する事業所 予防規程の作成が必要な危険物施設 予防規程の中に事業所防災計画に規定すべき事項を定める 必要
予防規程の作成が不要な危険物施設 単独に事業所防災計画を作成する 不要

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防災対策上重要な施設として知事が指定する施設を管理する事業者(ガス・電気・鉄道・軌道・道路・通信事業者) 指定公共機関として事業所防災計画に規定すべき事項を定める 必要

出典:東京消防庁

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-sidouka/office-earthquake/02.pdf

東京都帰宅困難者対策条例により規定項目が追加

震災による帰宅困難者の発生を抑制するため、新たに東京都帰宅困難者対策条例(平成24年東京都条例17号)が制定され、同時に東京都震災対策条例に基づく事業所防災計画に関する告示の一部改正(平成24年3月東京消防庁告示第5号)が、平成24年3月30日にそれぞれ公布され、事業所防災計画に規定すべき項目が追加となっています。

引用:東京消防庁 https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-hikarigaoka/zigyoushobousai/index.html

 

新たな規定項目 (1) 「震災に備えての事前計画」

ア、家族等との安否確認のための連絡手段の確保に関すること。

イ、従業員、児童、生徒等及び他の在館者の(以下「従業員等」という。)一斉帰宅の抑制に関すること。

(2) 「震災時の活動計画」

ア、家族等との安否確認の実施に確保に関すること。

イ、従業員等の施設内における待機及び安全な帰宅のための活動に関すること。

(3) 新たな浸水予測等の被害想定を踏まえ修正された東京都地域防災計画(震災編等)に基づき、事業所防災計画を必要に応じて見直すこと。

事業所防災計画

(小規模事業所用)

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/drs/ss/133.pdf
事業所防災計画(帰宅困難者対策)

作成例

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/drs/ss_jirei/shoubou_keikaku01.pdf

事業所防災計画は誰でもカンタンに作れるのか

今のところ、東京都では全ての事業所に対して「事業所防災計画」を作成するように求めています。

小規模事業者でも、届出は不要となっていますが「単独に事業所防災計画を作成する」こととなっています。

では、事業所防災計画とは誰でもカンタンに作ることができるのでしょうか?

東京都がひな形を用意!ダウンロードして見やすい場所に掲示すればOK

大きな企業では専門の部署によって、詳しい事業所防災計画を作成することは可能でしょう。

ですが、個人商店や従業員が3人程度の小規模事業所では、専門の部署など作れるはずがありません。

なので、東京都が小規模事業所向けの「事業所防災計画表」を作成しています。

事業所はサイトからダウンロードし、印刷して必要事項を記入。その後、見やすい場所に掲示しておけばOKとなっています。

届け出義務もありませんので、これなら小規模事業所でも対応は可能でしょう。

ですから、東京都がいうところの事業所防災計画は、誰でもカンタンに作れるといってよいでしょう。

小規模事業所向け「事業所防災計画」

これが、事業所防災計画です。上記表からダウンロードが可能です。

東京都以外でも事業所防災計画は必要となっている!?

事業所防災計画を作らねばならないとされているのは、東京都だけです。

首都直下型地震による災害に備えるために、義務化されていると考えればよいでしょう。

2021年9月現在では、他の自治体では義務化されていないのが現状です。

首都直下型地震での帰宅困難者は約517万人

東京都における「今後の帰宅困難者対策に関する検討会議」の報告書では、首都直下型地震が起きると約517万人もの帰宅困難者が発生すると予測されています。

なにせ人口が半端ない東京都だからこそ、事業所防災計画の作成を義務化して、事業所単位で従業員の命を守る対策をとるようにしているのでしょう。

作成は義務でなくても事業所単位で防災を考える必要はある

事業所防災計画は東京都の事業所のみが、作成を義務付けられています。

ですが、従業員の命を守る観点から見ると、義務化でなくても自助努力で最低限の防災ルールを決めておくことは必要でしょう。

「災害は忘れた頃にやってくる」といわれています。

いつ起きても安全であるように、最低限の防災ルールは、普段から備えておきたいですね。

 

出典:東京消防庁

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-sidouka/office-earthquake/02.pdf

事業所防災計画(小規模事業所) 

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/drs/ss/133.pdf

事業所防災計画(帰宅困難者対策)作成例

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/drs/ss_jirei/shoubou_keikaku01.pdf

今後の帰宅困難者対策に関する検討会議

https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/005/167/houkoku1.pdf

引用:東京消防庁 https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-hikarigaoka/zigyoushobousai/index.html

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

1963年生まれ、兵庫県在住の防災士&フリーライター 
2014年から本格的にライターを開始!これまで多数の記事を執筆
2017年にひょうご防災リーダー講座を受講し防災士を取得。ハザードマップなど防災業務に長年従事し、防災関連の講演も行っています。
経験を活かして防災に関する情報をできるだけわかりやすく、みなさんへ届けたいとの想いを持って執筆しています。詳しいプロフィールはこちら

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