夏の海でよく起きる事故が、沖に流されてしまい溺れてしまうこと。
浅瀬で遊んでいたはずなのに、気が付くと沖に流されてしまっているケースは毎年報告されています。
これは「離岸流(りがんりゅう)」と呼ばれる現象によって、岸から沖へと流されてしまうのです。
気まぐれに発生する現象ですが、特性と脱出方法を知っておけば万一遭遇しても対処が可能です。
そこで「離岸流」の特性や脱出方法を一緒に学んでみましょう。
離岸流の特性を知っておくと慌てずに済む
離岸流ってどうして起こるのかな?
海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとしたときに発生するんだ!
沖に波が戻らないと、海水がどんどん岸に貯まってしまうからね・・
じゃあ離岸流があるから、浜辺が海水で水浸しにならないってことなのかな?
ぶっちゃけると、そういうことになるね!
離岸流はランダムに発生するので予想できない
離岸流が起きる場所が分かっていたら、事故も防げるはずじゃないのかな?
そのとおりなんだけど・・
なんだけど??
離岸流はランダムに発生するから、どこで起きるかは予想がつかないんだよ。
えぇ~!それってめちゃくちゃ怖いじゃんね!!
そう!めちゃくちゃ怖いよね。
そこで、離岸流の特性を知っておこう!
項目 | 特性 |
---|---|
速さ | 最大で1秒間に2mほど。人の早歩きと同じ位の速さですが、水中だと速く感じられ水泳選手でも逆らっては泳げないといわれています。 |
長さ | 通常数10m~数100m程度で、岸から離れると流速は弱まります。 |
幅 | 10m~30m程度とあまり広くはありません。 |
発生期間 | 一旦発生した後、1ケ月近く同じ場所で発生し続けることもある一方、発生から2時間後には位置を変えることもあります。 |
離岸流からの脱出方法は「岸と平行に泳ぐ」こと!
離岸流が発生している範囲に入ると、知らない間に沖に流されてしまうって本当なのかな?
本当だよ!先の特性でも解説しているとおり、離岸流の流れに逆らって泳ぐことはムリといわれているから、とても危険なんだ!
じゃあ離岸流に流されたら助からないの??
大丈夫!「離岸流に流された」と感じたら、岸と平行に泳げば脱出できるんだよ!
そうなんだ、よかった!岸と平行に泳げばいいんだね。
離岸流に遭遇した際の対処法をまとめておこう。
1:慌てないで、離岸流に流されていることを自覚する
2:できれば、周りに助けを求める
3:岸に向かって泳ぐのでななく、岸に平行に泳ぐ(最大30mほど)
4:流される勢いがなくなったら、岸に向かって泳ぐ
5:泳ぎに自信がないなら浮くことに専念することが重要
離岸流はどこでも発生する現象
離岸流はどこでも発生する現象であり、毎年海水浴場で溺れる事故の半数以上が離岸流が原因とされています。
驚いて焦って岸に戻ろうと泳ぐうちに、体力を消耗して溺れてしまうことがほとんどです。
流された時「離岸流にはまってしまった!」と自覚して、岸に平行に泳げば溺れる確率は低くなります。
もしも、浮き輪ごと流されたのであれば、救助がくるまで浮いて待ちましょう。
海水浴場であれば、ライフセーバーが見張っているのできっと救助に来てくれます。
参考サイト
ウエザーニュース
https://weathernews.jp/s/topics/202008/110165/