2022年、今年の梅雨は異常でした。東北南部の梅雨入りが平年よりもやや遅かったのにも関わらず、梅雨明けは平年よりも1ヵ月も早く、梅雨の期間は、なんと14日間のみ!
平年の梅雨の期間は大よそ1ヵ月半あるので、平年の3分の1になっています。
どうして今年は、こんなに梅雨が短かったのか分かりやすく解説します。
そもそも梅雨明けの定義とは?
梅雨明けってどうやって決めているの?
気象庁が発表する「梅雨明け」には、明確な定義はないんだよ。大体、次のような天気になると「梅雨明けしたとみられる」って、発表されるよ。
気象庁の天気相談所によると、曇りや雨の日が少なくなり、晴れの日が多くなると予想され、天気図では梅雨前線が北上して太平洋高気圧が張り出してくると、「梅雨明けしたとみられる」と発表しているようです。
なるほど、だから「みられる」って言い方なんだ。
今年の梅雨の状況を改めて確認してみよう!
今年の梅雨の状況を、改めて確認してみましょう。
予想では今年の梅雨入りは早いとされていましたが、沖縄・奄美・関東甲信地方を除く地域では、平年と比べ遅い梅雨入りになっています。ここで、各地方の梅雨入りと梅雨明けの時期を一覧表で確認してみましょう。
各地方の梅雨入りと梅雨明け一覧
地方 | 2022年梅雨入り | 2022年梅雨明け | 昨年差 |
沖縄 | 5月4日ごろ | 6月20日ごろ | 13日早い |
奄美 | 5月11日ごろ | 6月22日ごろ | 11日早い |
九州南部 | 6月11日ごろ | 6月27日ごろ | 14日早い |
九州北部 | 6月11日ごろ | 6月28日ごろ | 15日早い |
四国 | 6月13日ごろ | 6月28日ごろ | 21日早い |
中国 | 6月14日ごろ | 6月28日ごろ | 15日早い |
近畿 | 6月14日ごろ | 6月28日ごろ | 19日早い |
東海 | 6月14日ごろ | 6月27日ごろ | 20日早い |
関東甲信 | 6月6日ごろ | 6月27日ごろ | 19日早い |
北陸 | 6月14日ごろ | 6月28日ごろ | 16日早い |
東北南部 | 6月15日ごろ | 6月29日ごろ | 17日早い |
東北北部 | 6月15日ごろ | 執筆時にはまだ | - |
6月中の梅雨明けは史上最速
先の一覧表を見てみると、東北北部以外は全地方で6月に梅雨明けになっているね。
そうなんだ!沖縄や奄美地方では6月20日以降に梅雨明けになるけど、九州や本州で6月中の梅雨明けは史上最速になってるよ。
特に最も梅雨が明けるのが遅い、東北南部では平年より25日早く、昨年より17日早い、14日間だったんだ!
それって、やっぱり異常気象が原因なのかな?
やっぱり、異常気象に原因があるといっていいだろうね。
2022年の梅雨が短かった原因はラニーニャと偏西風が影響
今年の梅雨が短かった原因は、ラニーニャと偏西風が大きく影響しているといわれているんだ。
ラニーニャと偏西風??もう少し分かりやすく説明して欲しいな・・
そっか、それじゃあ次の解説を見てみよう。
カンタンにいうと、いつもより太平洋高気圧が早く日本にきちゃったってことでいいのかな?
うん!カンタンにいえばそういうことだね!
梅雨が短いと当然雨量も少ない!夏の渇水が懸念される
梅雨が短いってことは、雨もたくさん降ってないよね。夏に水不足にならないのかな?大丈夫?
そうそう!西日本の6月の降水量は平年より少ないんだ。特に注目されているのが、四国の水がめとして知られる高知県・早明浦ダムで、貯水率は26日(日)の12時時点で36.0%まで低下してしまっているよ。
えっ~!!それって大丈夫じゃないよね・・
もちろん、大丈夫じゃないよ!今も暑い日が続いているから、水不足が懸念されているよ。
AIが主流になっている現代でも、雨は天気頼みなんだね。
暑い夏に電力制限と節水が求められるかも知れない!
今年の夏は梅雨が短く雨が少なかったので、節水が求められる可能性が高くなっています。
また、東京電力管内では「電力ひっ迫注意報」も発令されていて、電力不足も懸念されます。
今年の夏は、地方によっては水と電気に困ることになるかも知れません。
暑さは仕方ないとしても、水不足にならないように雨が降ることを祈ります。
参考サイト
ウエザーニュース 梅雨の雨が少なくダムの貯水率低下夏は水不足の懸念
https://weathernews.jp/s/topics/202206/260105/
ウエザーニュース 梅雨情報
https://weathernews.jp/s/news/tsuyu/
tenki.jp 梅雨入り梅雨明け予想・状況 2022
https://tenki.jp/rainy-season/