新学期が始まって1ヵ月が経過しましたね。新1年生の親御さんは「ひとりでちゃんと学校に通えるのかしら・・」と、心配の1ヵ月だったことでしょう。
ところで、みなさんは、保育園や幼稚園から小学1年生になるときに、お子さんと一緒に通学路を歩いているでしょうか?
歩いていたなら、確実に目に止まるのが「こども110番の家」のマークです。
そこで今回は、「こども110番の家」について、詳しく解説しましょう。
こども110番の家は1996年3月から岐阜県でスタート
「こども100番の家」の取り組みは、1996年(平成8年)3月に岐阜県ではじまりました。
発端は遡ること約2年前の1994年(平成6年)4月に、当時小学校2年生の児童(7歳)が、下校途中に殺害された事件が起きたからです。
事件を教訓にPTAが中心にステッカーを提示
1996年(平成8年)3月から、事件を教訓にして二度と同じような痛ましいことが起きないように、岐阜県可児市今渡北小学校PTAが中心に活動したことがはじまりです。
子どもたちへの「つきまとい」や「声かけ」など、児童が不安になるような行為があった際に、緊急的に子どもを保護すると同時に、警察へ通報などを行なう「こども110番の家」を設置し、子どもが分かりやすいように「ステッカー」を掲示したのです。
警察や地域防犯協会等と連携して、通学路周辺の美容院・コンビニ・ガソリンスタンドなど、直ぐに助けを求めることができるお店が「こども110番の家」となっています。
こども110番の家とは
通学路は保護者が子どもと一緒に歩いて危険個所を注意するのが基本
小学校になったら、これまでのように保護者が送り迎えをするのでなく、基本的には自分の足で登校するようになってきます。
地域によっては集団登校、集団下校が基本となっていて、高学年の生徒が1年生の面倒を見てくれる地域も多くあります。
それでも、小学生だけでは対応できない事件が発生するかも知れませんし、何らかの理由で1人で登下校するケースもあるでしょう。
なので、保護者の方はお子さんと一緒に通学路を歩いて、危険場所などを確認し注意を促すことが大切です。
例えば通学路に川があった場合、ほとんどの子どもが橋の上から川をのぞくことでしょう。
身を乗り出し過ぎると、ランドセルがズレていき、勢いで転落する可能性もあります。
そのような場所では、川をのぞいてはいけないことを教えておく必要があるのです。
そんな危険個所を確認すると同時に、「こども110番の家」を一緒に確認して「なにか怖いことがあったら、ここに助けてって入るんだよ」と教えておくことも重要なのです。
全国の「こども110番の家」は同じ内容?
こども110番の家は、全国に広がって存在しています。
この3項目は、全国のこども110番の家で同じです。
こども110番の家に参加する方法
基本的に「こども110番の家」に参加することは誰でも可能です。
ただ、申し込み方法や研修などは、各自治体で異なっています。
詳しくは地元の自治体に確認してみましょう。
こども110番の家での対応マニュアル
これは警察庁が配布している「こども110番の家」での対応マニュアルで、助けを求めてきた子どもから聞き取る内容が記載されています。
また、対応の手順も記載されていて、とても分かりやすいマニュアルとなっています。
「こども110番の家」のステッカーは地域で工夫されている!
「こども110番の家」のステッカーは全国共通ではなく、地域によって分かりやすいように工夫が凝らしてあります。
ここでは、分かりやすい「こども110番の家」のステッカーを集めてみました。
こども110番ステッカーリンク一覧
ここで先に紹介している、10カ所の「こども110番の家」ステッカーのリンク先を一覧で掲載しておきます。
小学生には「こども110番の家」の存在を教えておこう!
地域住民の力で子どもの安全を支える「こども110番の家」ですが、この存在を子どもが知っておかないと意味がありません。
特に小学生には「こども110番の家」が、自分を助けてくれる場所であることを保護者が教えておくべきでしょう。
まだ教えていない保護者の方がいるなら、ぜひともこの機会にお子さんに教えてあげてくださいね。
参考サイト
広島県 「子ども110番の家」のはじまり
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/anzen/110-hajimari01.html
警察庁 子ども110番の家対応マニュアル
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki62/pdf/kodomo110-1.pdf