みなさんは「明晰夢(めいせきむ)」なる夢の存在をご存じでしょうか?
ウキペディアで調べてみると、明晰夢とは眠っている間に見る夢のうち、自分の夢であると自覚しながら見ている夢のことで、その夢のシーンを自分の思いどおりに変化させることができるそう。
そんな夢なら、自分の都合のよい夢を毎日見られて、眠るのが楽しくなりますよね。
そこで今回は、この明晰夢(めいせきむ)について、さまざまに調査するとともに、自分で夢をコントロールする術があるのかお伝えしましょう。
明晰夢への関心度は高い
明晰夢は、夢の中で自分が夢を見ていることに気付き、夢の内容を意識的にコントロールすることができる状態を指します。
そのため、夢の中で現実世界と同様に色々と考えながら、意識的な行動を取ることが可能です。
明晰夢は一般的に、リアルな夢体験や自己探求の手段として、日本だだけでなく世界中で興味を持たれているほど関心度が高い夢です。
明晰夢の特徴は夢のシーンをコントロールできる
明晰夢は、夢を見ていることに気づく「夢の自覚」を特徴としています。
夢の中で自分が夢を見ていることに気づくと、夢の内容を自在にコントロールできるようになります!
明晰夢では、感覚や思考能力が夢の中でも現実世界と同様に機能し、自由な行動や経験をすることが可能です。
明晰夢のメリットとデメリット
明晰夢のメリットは、リアルな夢体験や自己探求の手段として利用できることです。
明晰夢を経験することで、好きなことを夢の中で実現したり、創造性を刺激したりすることができます。
また、明晰夢は催眠療法や心理療法にも応用されています。
一方、明晰夢のデメリットとしては、夢をコントロールしようとする過程で睡眠の質が低下する可能性や、一部の人にとっては夢と現実の区別がつきにくくなるリスクがある点が挙げられます。
とはいうものの、自分の都合によい内容に夢を変えることができれば、常に夢のなかでは幸せな人生を送ることができるはずです。
逆に、そんな都合のよい夢から現実に戻りたくない衝動にかられて、現実逃避に走るかも知れませんね。
明晰夢の科学的な根拠
明晰夢は、科学的にも研究が進められています。脳波の測定やMRIなどの神経科学的手法を用いた研究により、明晰夢は一種の睡眠と関連していることが分かっています。
特に、前頭葉や頭頂葉の一部が活発に働くことが、明晰夢と関連していると考えられています。
明晰夢の研究はまだ初期段階ではありますが、その科学的な根拠を解明することで、明晰夢の理解や制御方法の向上が期待されています。
明晰夢を実現するための方法について
明晰夢を実現するためには、以下の方法が効果的と言われていますので、ぜひ試してみてはいかがでしょう。
実際に東洋大学社会学部社会心理学科の松田英子教授が、2022年度に400人の生徒を対象に調査したところ、明晰夢にて自在に夢をコントロールできた生徒は2名いたそうです。
リアリティ・チェック(現実か夢かを確認する方法)
明晰夢を実現するためには、現実か夢かを確認する「リアリティ・チェック」を行うことが重要です。
日常生活で習慣づけておくことで、夢の中でも同様のチェックを行うことができます。たとえば、手のひらを見たり、時計の針を確認したりするなどの方法があります。
具体的には、手の平を指で押したときに圧を感じる場合は現実。圧を感じない、または手の平を指が貫通するなら夢であると判断する方法です。
このリアリティ・チェックを行うことで、夢の中で自分が夢を見ていることに気づくことが可能となるようです。
モチベーションと意図の設定
明晰夢を実現するためには、夢を見る前に明晰夢を望む強いモチベーションを持つことが重要です。
また、明晰夢の中で何をしたいのか、どんな体験をしたいのかといった具体的な意図を持つことも助けになります。
明晰夢に対する意図を明確化することで、夢の中で目標を達成するための意識的な行動を取ることが可能となります。
夢日記とリコール技術の使用
明晰夢を実現するためには、夢日記をつけることが役立ちます!夢日記をつけることで、夢をより鮮明に覚えることができます。
夢の内容やパターンを把握することで、夢を見る際の傾向やトリガーを把握しやすくなるようです。
また、リコール技術(夢の記憶を呼び戻す技術)を使うことも、明晰夢を現実化するテクニックのひとつです。
夢を見た後、夢の内容を頭に思い出すためのトリガーとして、夢を振り返ることが重要のようです。
ただし、これが難しいことで、誰もが起きた際に夢の内容を明確に覚えていません。
まずは、夢を忘れないようにできることが、明晰夢への近道とも言えるでしょう。
明晰夢をコントロールするテクニック
明晰夢をコントロールするためには、以下のテクニックが役立ちます。
想像力の訓練と視覚化
明晰夢のコントロールには想像力の訓練と視覚化が重要で、明晰夢のなかでは自分の意図通りに、環境や出来事を創り出すことができます。
想像力を鍛えるためには、日常生活で想像力を使う練習や視覚化の練習を行うことが有効です。
明晰夢においては、具体的なイメージや意図を持つことで、夢の中で望む体験を実現することが可能となります。
睡眠サイクルの理解とタイミング
明晰夢を現実にするためには睡眠サイクルを理解し、明晰夢が起こりやすい段階を把握することが重要です。
明晰夢は通常、レム睡眠と呼ばれる脳が活発に起きている際に起こりやすいとされていて、レム睡眠は通常、就寝後の数時間後や朝方によく現れます。
明晰夢を現実にするためには、これらのレム睡眠のタイミングに注目し、夢を見ていることを意識できるようになればコントロールも可能となってきます。
また、夢を見ている時に「このシーンは現実か?はたまた夢なのか?」と自分に問いかける癖をつけると、明晰夢を見る確率が高くなるようです。
テクニックとテクノロジーの活用
明晰夢を現実にするためには、さまざまなテクニックやテクノロジーが利用できます。
たとえば「MILD法(Mnemonic Induction of Lucid Dreams)」と呼ばれる手法では、就寝前に明晰夢を望む意図を持ちながら眠りにつくことや、アラームを使ってレム睡眠のタイミングを計ることが効果的とされています。
また、近年では明晰夢マスクやモバイルアプリなど、明晰夢をサポートするためのテクノロジーも登場しています。
WBTB法で明晰夢を見やすくなる
WBTB法(Wake Back To Bed)は、二度寝、三度寝をする際に、意図的に夢の続きを連想する方法です。
まどろみのなかで起きた際には、夢の内容を覚えていることが多いです。
たとえば、がけの上に立っているシーンで目が覚めたなら、二度寝する際に「それじゃ、空を飛んでみよう」と意識して眠りに付きます。
そうすることで、本当に夢の続きで空を飛んでいる自分を俯瞰して見ることができます。
このような方法を繰り返すことで、明晰夢を見ることが実現します。
まとめ
明晰夢は、娯楽や創造性の手段としてだけでなく、心理療法やトラウマの処理、自己成長などの分野でも応用されています。
明晰夢は、自己探求やストレス解消、自己成長などの目的において有用なツールとなる場合が多いです。
ただし、明晰夢の効果には個人差があるため、個々の体験と目的に合わせたアプローチが重要です。
しかし、明晰夢を見られるようになったら、夢に没頭したいために現実逃避する実例も報告されています。
起きて活動することが楽しくなるような、夢の使い方ができれば素敵ですね。