「眠れる森の美女症候群」はマレな病気!永遠に眠り続けると死に至る

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ほとんどの方が、二度寝を経験したことがあるでしょう。

起きなければ会社や学校に遅刻してしまうのに「もう少し寝ていても、大丈夫だよ~!」との、眠りの悪魔のささやきに負けてしまい、気が付いたときには既に遅刻確定!なんてこともあるはずです。

では、そんな遅刻など気にすることなく「思いっきり眠ることができれば、どんなに幸せなことだろう!」そう思う方も多くいることでしょう。

世の中には奇妙な病気がたくさんあり、そのうちのひとつに「眠れる森の美女症候群」と呼ばれる病気があります。

20時間以上眠り続けるこの病気にかかれば、先の幸せな眠りが実現するのでしょうか?

そこで今回は「眠れる森の美女症候群」の症状を紹介するとともに、人間が眠り続けるとどうなるのかを解説します。

(なお記事内では、多少センシティブな表現が使われていますのでご注意ください。)

目次

「眠れる森の美女症候群」とは?

まずは「眠れる森の美女症候群」とは、どのような病気なのかを解説しておきましょう。

「眠れる森の美女症候群」とは正式名を「クライネ・レビン症候群」とする、100万人に1人かかると言われる疾患です。

罹患率は非常に低いですが、世の中に実在する病気であり「とにかく眠り続ける」症状が特徴です。

特徴は食事とトイレだけは行うこと!

「眠れる森の美女症候群(クライネ・レビン症候群)」の特徴は、眠り続けていても生命を維持するために必要な、食事とトイレ時には覚醒し、しっかり栄養を取って体内の毒素である排泄もきちんと行うことにあります!

それ以外は常に眠り続け、1日約20時間眠る生活を7日~14日続けます。

これまでの記録によると、病気にかかる期間は7日~14日が最も多く、次いで42日~49日まで続いた例も報告されています。

さらに、77日~84日まで続いた報告例もあり、なんと、ほぼ3か月間も眠り続けたことになりますね。

約1.5年に1回のペースで発症する

眠れる森の美女症候群は、人によって眠りにつく期間はさまざまですが、発症する時期は約1. 5年に1回のペースで発症することが分かっています。

その間には少なくとも、次の症状のひとつまたは全部の症状を伴います。

・記憶障害、見当識障害、判断力障害、高次機能障害
・現実間の喪失
・性欲亢進(主に男性)
・うつ状態(主に女性)
・不安や幻覚、妄想

ただしこれらは、周囲が「病気である」ことを知っていて、初めて把握できるもので「眠れる森の美女症候群」と言う病気を知らなければ、単に「うつ病」など精神異常者として見てしまう恐れがあります。

食事とトイレ以外で眠り続けるなら病気を疑う

もしも自分もしくは周囲の方が、食事やトイレ以外はとにかく眠ってしまい、いつもと違う行動をとってしまうなら「眠れる森の美女症候群」を疑いましょう。

しかしながら、現在の医療でこの病気を治すことは出来ません。ただ、病気であることは分かるため覚醒した際に「あなたは病気にかかっているのよ」と、病気になったことを悟らせることは可能です。

また、会社や学校にも連絡をして、理解してもらえるような行動も必要でしょう。

しかし、滅多に聞かない病気であるため、覚醒している間に心療内科に通院し、診断書なり医学的な根拠を学校や会社に示すことが重要です。

もしも眠り続けると?重力による床ずれにて死亡する

では今度は「眠れる森の美女症候群」のように周期的でなく、ずっと眠り続けるとどうなるでしょう。

眠り続けること自体が健康な人間でないこととなるため、病気であるといえるのですが・・

ここでは敢えて「幸せに眠り続けたい!」との願望を叶えるとどうなるのか、それを考えてみましょう。

周囲の助けがなければ直ぐに死亡してしまう!

結論から言えば、眠り続けるなら周囲のサポートが必須であり、サポート無くしては直ぐに死亡してしまいます!

その理由は次の項目をみれば、お分かり頂けるでしょう。

・食事をしないので餓死に向かう
・排泄物がそのままなので、陰部が炎症を起こす
・日光を浴びないため健康が阻害される

この3つが該当すれば、早急に医療的な手当をしない限り死亡してしまいます。このことは、この項目をイメージすればそう難しくないはずです。

では、これらの項目について医療的な行為がサポートされた場合を考えてみましょう。

食事は「胃ろう」でカバー

とにかく眠りたい方には、先の眠れる森の美女症候群のように、食事をする時だけ覚醒するのは無理です。

したがって、食事はチューブによる「胃ろう」にて摂取することとなり、これにより生命を維持するための栄養は体内に取り込むことが可能となります。

バルーンカテーテルで尿を処理

高齢者の入院にてよく利用されるのが「バルーンカテーテル」で、カテーテルを尿道から膀胱まで通しておく処置法です。

これにより、尿は自動的に蓄尿袋に溜まるので寝たきりをサポートします。これに加えて、オムツを利用することで、糞の処理も可能となります。

しかし、これらの処置も医学的なサポートや、介護のサポートを無くしては実現しません。

床ずれは重力によって起こる!悪化すれば死亡リスクが高まる

眠り続けることで死亡する大きな原因は「床ずれ」です!

人間は寝ていても重力によって、ベッドに抑えつけられています。健康な状況なら適度な時間でベッドから起き上がりますし、寝ている間でも寝返りなどで重力がかかる部位を変えています。

ところが眠り続けると、同じ態勢の時間が多くなり特定の部位が重力によって抑えつけられます。

そのため、血流が悪くなることで皮膚が赤くなり、ただれてしまいます。これが「床ずれ」であり、死亡に至る最大の原因となるのです。

眠り続ければ態勢を変えても、重力のかかる場所は同じ

床ずれは、寝たきり患者の最大の問題であり、予防には「体位変換」しかありません。

ベッド上では2時間ごとの体位変換が必要で、常に誰かが体位を変える必要があります。

意識があり、少しでも筋肉を動かすことができれば、体位変換によって同じ部位に同じ重量がかかることを阻止できます。

しかしながら、眠っている状態だとそうもいかず、体位変換を行っても同じ部位に重力が2時間ごとにかかる結果となるはずです。

皮膚がなくなり骨が露出!細菌によって死に至る

そうなると、重力に負けた部位の皮膚はただれて無くなり、皮下脂肪が露出してしまいます。

これまで皮膚が皮下脂肪を包み保護する役割をしていたため、その防御層がなくなることで皮下脂肪も一気に崩れてしまいます。

その結果、骨が露出し相当の痛みを感じることでしょう。そして、さまざまな細菌が露出部から侵入し、あらゆる病気を併発することで、無残な身体のまま死に至ってしまうのです。

二度寝くらいが最も幸せ!

「幸せに眠り続けたい!」との願望は健康である証拠であり、実際に眠り続ければ記事内で解説したとおり、悲惨な状態で死を迎えることとなります。

「眠れる森の美女症候群」では、眠っている時間は多いですが人間が生存するための、食事と排泄は確実に行っています。

それさえも行わずに眠り続けることは、死を希望することと同意であることが分かります。

眠り続けるのでなく「二度寝する」くらいが、最も幸せなのですね。

参考サイト
過眠症患者会
みんなの介護

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

1963年生まれ、兵庫県在住の防災士&フリーライター 
2014年から本格的にライターを開始!これまで多数の記事を執筆
2017年にひょうご防災リーダー講座を受講し防災士を取得。ハザードマップなど防災業務に長年従事し、防災関連の講演も行っています。
経験を活かして防災に関する情報をできるだけわかりやすく、みなさんへ届けたいとの想いを持って執筆しています。詳しいプロフィールはこちら

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