大災害が発生したら、自宅に帰ることができなくなる人が続出します。
会社や学校にいる時だと、まだ何とかなるかも知れませんが、帰宅途中だとどうなるでしょう・・
会社や学校に戻ることもできず、電車やバスは利用できない。
歩いて帰宅するしか方法がないとしたら、誰かに助けて欲しいと願うのは当然かも知れません。
そんな帰宅困難者をサポートしてくれるのが、災害時帰宅支援ステーションです。
今回は、この重要な「災害時帰宅支援ステーション」の役割を学んでいきましょう。
どのような状況で帰宅困難者・帰宅難民となるのか?
今後30年以内に70%オーバーの確率で、起きるといわれている巨大地震。
南海トラフ巨大地震と、首都直下型地震が起きると、想像を超える災害が起きるといわれています。
死者、負傷者はもちろんですが、相当数の帰宅困難者も発生します。
帰宅困難者とは、災害などによって通勤・通学の手段であった、電車やバスなどの交通手段が使えなくなり、自宅に変えることが困難になった人たちを指しています。
また、公共交通だけでなくマイカーやバイク、自転車通勤であっても建物の倒壊で道路が塞がれたり、道路の陥没などによって使用できなくなり、帰宅困難者に陥ってしまうケースも予想されます。
そんな、帰宅困難者を支援するための施設が「災害時帰宅支援ステーション」です。
災害時帰宅支援ステーションの役割とは!?
大災害が起きて自宅に帰宅できない人が多く発生した場合、その人たちは「帰宅困難者」となってしまいます。
帰宅困難者をサポートしてくれる、災害時帰宅支援ステーションはどのような施設をいうのでしょう。
関西圏での災害時帰宅支援ステーション
災害時帰宅支援ステーションは、各自治体が各企業と支援協定を結んでサポートをお願いしています。
関西圏では次の企業が支援協定を締結して、サポートしてくれます。
ここでは、災害時帰宅支援ステーションの支援内容と協力企業を紹介しましょう。
【具体的な支援内容】
・水道水及びトイレの提供 ・通行可能な道路等の情報の提供(テレビ及びラジオ情報)
【対象地域】
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、徳島県及び三重県の府県域(京都市、大阪市、堺市及び神戸市の4政令市を含む)
【協力企業 23社】
コンビニ 6社 | 株式会社セブン-イレブン・ジャパン
山崎製パン株式会社 株式会社ファミリーマート 株式会社ポプラ ミニストップ株式会社 株式会社ローソン |
外食事業者 13社 | 味の民芸フードサービス株式会社
株式会社壱番屋 株式会社イデアプラス サガミレストランツ株式会社 サトフードサービス株式会社 株式会社ストロベリーコーンズ 株式会社セブン&アイ・フードシステムズ 株式会社ダスキン(ミスタードーナツ) チムニー株式会社 株式会社モスフードサービス 株式会社吉野家 ロイヤルホールディングス株式会社 ワタミ株式会社 |
その他 4社 | 株式会社オートバックスセブン
株式会社スギ薬局 株式会社第一興商 株式会社ユタカファーマシー |
【登録店舗数】
合計11,636店舗 (令和3年4月1日現在)
【目印のステッカー】
このステッカーが貼ってある施設が「災害時帰宅支援ステーション」となるので、覚えておきましょう。
出典:関西広域連合 https://www.kouiki-kansai.jp/koikirengo/jisijimu/bosai/1193.html
東京都では首都直下型地震に備えている
関西圏では主に南海トラフ巨大地震への備えでしたが、東京都では首都直下型地震への備えとして、同様に災害時帰宅支援ステーションが多く準備されています。
全都立学校及び東京武道館も災害時帰宅支援ステーションと位置づけしている
東京都では、全都立学校及び東京武道館も災害時帰宅支援ステーションとして位置づけしていて、コンビニやガソリンスタンド、ファミレス等も同様の位置づけとなっています。
「災害時における帰宅困難者支援に関する協定」締結企業一覧
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
山崎製パン株式会社
株式会社ファミリーマート
ミニストップ株式会社
株式会社ローソン
株式会社吉野家
国分グローサーズチェーン株式会社
株式会社ポプラ
山田食品産業株式会社
株式会社セブン&アイフードシステムズ
ロイヤルホールディングス株式会社
株式会社モスフードサービス
株式会社壱番屋
ワタミ株式会社
チムニー株式会社
株式会社第一興商
株式会社ビーアンドブィ
サガミレストランツ株式会社
味の民芸フードサービス株式会社
東京カラオケボックス事業者防犯協力会
サトフードサービス株式会社
株式会社ダスキン
タリーズコーヒージャパン株式会社
株式会社ストロベリーコーンズ
株式会社オートバックスセブン
ケアパートナー株式会社
東京都石油業協同組合
都立学校
日産自動車系販売店
トヨタ自動車系販売店
農業協同組合等
関東マツダ系販売店
東京都では災害時帰宅支援ステーションを検索することができる
東京都に限ってですが、次のサイトにアクセスすれば、災害時帰宅支援ステーションを検索することが可能です。
災害時帰宅支援ステーション検索サイト(出典:東京都防災ホームページ) |
https://map.bosai.metro.tokyo.lg.jp/?l=35-0%2C38-0%2C51-0%2C53-0%2C59-0%2C60-0%2C61-0%2C1015-0&ll=35.69187929999999%2C139.389038&z=10 |
災害時帰宅支援ステーションを利用する際の注意点
ほとんどのコンビニ・ガソリンスタンド・ファミレスが、災害時帰宅支援ステーションに指定されています。
そこで、改めてそのサポート内容と注意点を確認しておきましょう。
災害時帰宅支援ステーションのサポート内容
・水道水・トイレの利用、テレビ及びラジオからの災害情報の提供
これが、災害時帰宅支援ステーションのサポート内容です。なので、コンビニが指定されているからといって、商品である飲み物や食べ物を提供してくれる訳ではありません。
ファミレスでも、食料の提供は行われません。
あくまでも「水道水とトイレ」であることを覚えておきましょう。
トイレが使えない場合もある
被災地付近では上下水管の損傷によって、トイレが使用できない、水も飲めない場合もあります。
指定されていても状況によっては、利用できないことも承知しておきましょう。
災害時帰宅支援ステーションはボランティアで行っている
帰宅困難者をサポートしてくれる施設が、災害時帰宅支援ステーションです。
ほとんどのコンビニ・ガソリンスタンド・ファミレスがサポートしてくれます。
ですが、これらのサポートは全てボランティアであることを知っておくべきでしょう。
断水していれば、水道水の提供もトイレの使用もできないケースもあります。
あくまでも、助けてもらう、ありがとうの精神を持って対応することが大切です。
「助けろ!」と、横柄な態度で望むのは違うことを自覚しておきましょう。
出典:関西広域連合 https://www.kouiki-kansai.jp/koikirengo/jisijimu/bosai/1193.html
出典:東京都防災ホームページ:https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/kitaku_portal/1000050/1000282.html