熱中症警戒アラートの基準は?熱中症予防のための正しい行動も確認しよう

本サイトはプロモーションが含まれています。

ライターの永野です!

国内でも指折りの「暑い」地域に該当する地域に住んでいる筆者。東北地方の友達が「明日33度だって~暑いじゃん」といっているのを聞いて「え、33度は涼しいよ。日陰めっちゃ涼しいよ」といったらドン引きされました(笑)。

先日、今年初の39度を経験したので、もう36度くらいまでは「暑い~死ぬ~」といいながらも何となく乗り切れる気がしています(そもそも家から出ないので)。

とはいえ、涼しい部屋のなかにいても熱中症になる可能性はあるため、油断は禁物。我が家の暑がり長男は昨年に引き続き、今年も夏休み前は学校から帰ってくると水筒は空っぽ、顔は真っ赤と「熱中症寸前」のような状態でした。

そんな熱中症の危険度を、暑さ指数によって定めたのが「熱中症アラート」です。熱中症アラートはどういうものなのか、基準や発表時の行動、さらに、万一熱中症の症状があらわれた場合に注意したいポイントをご紹介します。

目次

熱中症警戒アラートとは「熱中症予防行動を促すもの」

熱中症警戒アラートは、熱中症になる可能性・危険性が極めて高い場合に、熱中症予防行動を効果的に促すものです。後述しますが、熱中症指数により5段階で危険度が示され、屋外での行動や水分補給に関する注意喚起がなされます。

関東甲信地方で先行的にスタート

熱中症警戒アラートは令和2年夏に、関東甲信越地方で先行的に始まりました。試験的に実施されたこのアラートの検証結果などを踏まえ、令和3年から全国でも運用を開始。まだまだ新しい試みだといえるでしょう。

判断基準は「暑さ指数」

熱中症警戒アラートは、暑さ指数に基づいて判断されるものです。熱中症の要因はただ気温が高いだけではなく、湿度の高さ、地面や建物からの輻射熱なども影響します。たとえば同じ気温でも、湿度が高いほうが汗の蒸発が遅れ、身体に熱がこもりやすいため熱中症になりやすくなるのです。

熱中症警戒アラートは気温はもちろん、湿度、輻射熱などさまざまな観点から熱中症のなりやすさを判断し、注意喚起を行います。

熱中症警戒アラートは都道府県が発表

熱中症警戒アラートを発表するのは、各都道府県です。都道府県内のどこかで、暑さ指数の予測値が33以上になると、前日の17時頃もしくは当日朝5時頃に、対象の都道府県等に対し、熱中症アラートを発表します。

発表の中心となるのは、気象庁・環境省のウェブサイトです。ここから報道機関や民間気象事業者、地方自治体に情報が伝わり、テレビやラジオ、ウェブサイト、防災無線などで私たちに発信されます。

このように大がかりな発表がされるのは、暑さ指数33以上と、熱中症警戒アラートのなかでも最高段階に達したときです。その他の危険度の場合は、暑さ指数による熱中症への注意喚起が行われることはありますが、メディアを通して発表されることはほぼないといえます。

熱中症警戒アラートの基準

前述の通り、熱中症警戒アラートはただ気温が上がる場合に発表されるわけではありません。る暑さ指数(WBGT)によって、基準が決められています。

暑さ指数とは何か、また熱中症警戒アラートの5段階について、詳しく見ていきましょう。

暑さ指数(WBGT)とは

暑さ指数は、気温・湿度・輻射熱から算出されます。ただ暑いだけよりも、さらにジメジメとしているほうが熱中症になりやすいので、気温よりも湿度が重視される傾向です。

暑さ指数は、1954年にアメリカで提案されました。当時から熱中症を予防するために定められており、現在では日本だけでなく世界のさまざまな地域で活用されています。

暑さ指数を基準に5段階に分類

熱中症警戒アラートは、暑さ指数を基準に5段階に分類され、環境省提供の熱中症予防サイトに表示される地図上では青や赤などで警戒度をわかりやすく表現します。「ほぼ安全」という状態を抜いた4段階、という考え方もあるようです。各段階の暑さ指数や注意点を、確認しましょう。

青:ほぼ安全
 ・暑さ指数:21未満
 ・適時水分補給をし、熱中症のリスク軽減に努める
水色:注意
 ・暑さ指数:21~25
 ・激しい運動や重労働で熱中症になる危険性があるため、積極的な水分補給が必要
黄色:警戒
 ・暑さ指数:25~28
 ・熱中症の危険が増すため、積極的に休憩をとり、水分・塩分も適宜補給する
橙:厳重警戒
 ・暑さ指数:28~31
 ・根中小の危険性が高いため、激しい運動は避ける。炎天下を避け、屋内でも気温上昇注意する
赤:危険
 ・暑さ指数:31以上
 ・緊急の場合を除いては屋外での活動を中止する。特に、高齢者や子どもはなるべく涼しい場所で過ごす

熱中症警戒アラートが発表されたら場合の行動

熱中症警戒アラートが大々的に発表されるのは、熱中症リスクが非常に高いときだといえます。多くの方が「暑さ」に気づき、熱中症にならないよう意識をしながら過ごすことを求められますが、実際に発表されたらどういった点に注意すればよいのでしょうか。

暑さ指数の確認

まずは暑さ指数を確認しましょう。熱中症警戒アラートが発表されるのは、前述の通り都道府県内のどこかで暑さ指数33を以上になったときです。同じ都道府県内でも気候が大きく異なる場合がありますが、お住まいの地域の暑さ指数がどれくらいか確認し、熱中症に警戒しましょう。

屋外での運動や作業の中止・延期

暑さ指数が高くなりそうなときは、屋外での運動や作業の延期・中止を検討しましょう。「うちは大丈夫だ」と思っていても、天候が変化し、熱中症リスクが高くなる可能性もあります。また、不要不急の外出をできるだけしないこと、屋内の気温や湿度をこまめにチェックすることも忘れてはいけません。

熱中症予防のための行動を取る

昨今は全国的に厳しい暑さが襲うことも多いですが、熱中症警戒アラート発表時は特に、熱中症予防の行動を心がけましょう。こまめな水分・塩分の補給はもちろん、エアコンを活用して湿度を取り払ったり温度調節したりすることも重要です。やむを得ず外出しなければならないときは、水分や冷感グッズを必ず持参してください。

熱中症のリスクが高い人は特に注意!

ある程度年齢が上がると、「暑さに弱い」「熱中症になりやすい」という体質も自覚できるようになります。熱中症になりやすい方は、熱中症対策をはじめとした予防行動をより心がけることで、熱中症にならないようにしましょう。

また、高齢者や小さな子ども、持病がある方、肥満の方、障害者の方などは熱中症リスクが高い傾向です。こうした方には身近にいる人が積極的に声をかけたりサポートしたりして、熱中症予防に努めてください。

熱中症かな、と思ったときの行動

どれだけ気をつけていても、知らず知らずのうちに体内に熱がこもったり、水分や塩分が不足したりして熱中症のような症状が現われることはあります。特に、熱中症警戒アラートが発表されているときはそのリスクが高くなりがちです。

熱中症はひどい場合、命に関わる可能性もあります。熱中症かなと思ったら、どういった行動を取ればよいのでしょうか。

熱中症の初期症状

熱中症の初期症状には、次のようなものがあります。

・めまい
・顔のほてり
・筋肉のけいれん、筋肉痛
・倦怠感
・吐き気
・汗が止まる、汗が大量に出る
・頭痛
・立ちくらみ

暑い日にこういった症状が見られたら、熱中症の初期症状が現われている可能性があるので、早急に回復行動を取りましょう。

涼しいところで横になる

炎天下のような暑い場所にいるときは、涼しくて安全な場所へ移動して休息を取ります。自力で歩ける場合も、めまいなどで転倒する恐れがあるので、可能であれば周囲の人に助けを求め、支えてもらいながら移動すると安心です。

座って安静にしていて症状がおさまることもありますが、横になれるなら足を少し高くし、血流をよくした状態で休むと早めの脳への血流改善が見込めます。

体を冷やす

熱中症は身体に熱がこもっている状態ですので、身体を冷やして熱を逃がします。保冷剤や冷たい水などの入ったペットボトルで、首筋や脇の下を冷やしましょう。このあたりには太い血管(静脈)が通っているので、身体を早く冷やせます。

保冷剤・ペットボトルが冷たすぎると感じる場合には、タオルやハンカチを巻いて使うのがおすすめです。

水分補給をする

身体を冷やすと同時に、水分補給も忘れないようにしましょう。水やお茶でもよいですが、可能であればスポーツドリンクや濃度0.1~0.2%の食塩水を飲み、塩分も同時に補います。

水分補給は誰かに飲ませてもらうのではなく自身で行うこと、一気飲みなどをせず無理のないスピードで飲むことを意識してください。

改善しなければ医療機関の受診を

水分補給が自分でできなかったり、嘔吐してしまったりした場合、また意識がなくなるなど症状が改善しない、悪化してしまう場合には、医療機関を受診することをおすすめします。自己判断で救急車を呼べるなら呼んでも問題ありませんし、周囲の方にお願いする、周囲の方の判断で呼ぶのもよいでしょう。

処置が遅れるとより危険な状態になる可能性もあるので、無理をせず、少しでも「おかしいな」と思ったら、医師による診断や治療を受けてください。

熱中症警戒アラートの発表に注目し、安全に過ごそう

熱中症警戒アラートは暑さ指数33を超える、熱中症リスクが非常に高いときに発表されるものです。暑さ指数33以下の場合も、色分けされた各地の熱中症警戒アラート情報は、気象庁や環境省のウェブサイトでチェックできます。

熱中症警戒アラートが発表されるのは、本当に危険な状況にあるときです。これ以外にも気温や湿度が高いと熱中症になる可能性があるので、天気予報やこうした暑さ情報を確認することを習慣づけましょう。事前の対策や熱中症になったときの行動の把握で、安全かつ快適に夏を越せるとよいですね。

編集後記

暑いのも寒いのも大嫌いな私ですが、どちらかといえば寒さへの耐性のほうがあり、「寒い寒い死ぬほど寒い」といいながらも、冬場は体調の変化なども比較的少なく過ごしています。

しかし、大人になるにつれ外に出る機会が減ったこともあり、暑さにはてきめんに弱く、高校生の頃に夏休みの補習に行く途中に駅の乗り換え通路でひっくり返ったり、大人になってから友達と行った阿佐ヶ谷の阿波踊りで暑さと人混みの熱気にやられて意識を飛ばしたりと、暑さの弊害をしっかりと受けています。

そういえば新婚旅行で行ったバリ島でも、朝イチでホテル内のプールではしゃいだら熱中症になり、予約していたマリンスポーツツアーに行けず、1日じゅうベッドで過ごしました。

決して身体が弱いというわけではなく、低血圧の貧血なことを除いては健康なほうなのですが、「暑さ」への耐性がないというのは、本当に不便だなぁと感じています。と、同時に熱中症は健康な自分ですら倒れる、熱がでるなどの危険や不調を引き起こす恐ろしいものだとも思います。

我が家は夫は暑さに強く寒いのが苦手、私は暑さに弱く寒いのはそれほどでもないのですが、息子たちもこの体質(?)をしっかり受け継ぎ、長男は暑がり、次男は寒がり。寒くて風邪を引くのもよくありませんが、保育園や小学校で過ごす時間、登下校など目が行き届かない場所で熱中症になっては大変です。暑さに弱い長男も、暑さを感じにくい次男も心配なので、家庭でも改めて熱中症の恐ろしさや対策を伝えていこうと思いました。

参考サイト

・環境省「熱中症予防サイト
・熱中症ゼロへ「めまい、立ちくらみ、失神…熱中症の初期症状に気を付けましょう!
・政府広報オンライン「危険な暑さを事前に知らせるための「熱中症警戒アラート」を全国で運用しています!!

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
詳しいプロフィールはこちら

目次