【こども向け】交通安全10の約束と道路標識の確認

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こどもが成長すると、大人のいない状況での外出シーンが増えてきます。保育園・幼稚園時代と比べて手が離れて楽なことも多い反面、学校の登下校や習い事、遊びの際の移動などで、目の行き届かない場所で事故に遭わないか、日々不安に思う保護者の方も少なくないでしょう。

交通安全の基本については保育園や幼稚園、小学校などでの指導も行われています。しかし、ご家庭でもわかりやすく、繰り返し楽しく学ぶ機会があるとなお安心です。

そこで今回は、こどもと一緒に学びたい交通安全の基本事項をご紹介します。

目次

保護者の方へ:交通安全教育についての役割と意義

子どもが元気に家を出て帰ってくるまで、不安を抱える保護者の方も少なくありません。筆者自身、この記事を執筆している2022年の4月より長男が小学校に上がり、子どもたちだけで登下校する毎日です。

在宅ワークのため長男の帰宅時間に自宅にいることはできますが、いつもより帰りが遅いと心配で、近くまで迎えに行くこともあります。今後、お友達の家や習い事に1人で行く機会は徐々に増えていくことが予想されますが、今一度交通安全について家庭でも指導をしたいと思ったときに見つけたのが、入学式でいただいた交通安全に関する冊子です。

ここでは岐阜県教育委員会・岐阜県警察本部監修、一般財団法人岐阜県交通安全協会提供の冊子から、大切なポイントを抜粋してお伝えしていきます。

こどもと確認!交通安全基本の10項目

早速、お子さまと確認していただきたい交通安全に関する10個の項目を見ていきましょう。大人からしたら「当たり前」だと思う内容もあるかもしれませんが、子ども同士でワイワイ歩いていると、お子さまはルールを忘れてしまいがちです。

今一度親子で確認し、ご家族での外出などの際に実践的にチェックすると、より記憶に残るのではないでしょうか。

決まった通学路を通る

小学校の登下校の際には、決まった通学路を通るよう指導を受けていると思います。これは違う道を通ると、新しい景色に夢中になり交通ルールをつい忘れてしまう、危険な場所だと知らず事故に遭う可能性があるからです。

決まった道を通ることで、その道の交通ルールを覚え、より安全に登下校することができます。

親しいお友達ができると、別のルートで帰りたくなることもあるでしょう。しかしある程度年齢が大きくなるまでは「決まった道で帰ってきてね」と定期的に声をかけ、その理由についても説明してあげてください。

横断歩道を利用する

道路を渡る際には、必ず横断歩道を利用します。横断歩道は歩行者専用で、車は停止しなければいけません。しかし、人が道端に立っていても停止しない車もあるため、横断歩道の手前では必ず一度立ち止まり、左右を確認する必要があります。

車が来ないことがわかる、走ってきた車が停まってくれたことを確かめてから渡ること、渡る前、もしくは後に運転手さんの目を見て頭を下げる、大きな声で「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えることも、お子さまに教えましょう。

信号でも左右を確認する

信号機のある交差点を利用する場合も青信号だからといって、すぐに渡ってはいけません。右折や左折をしてくる車が停止してくれない可能性があるからです。車が来ないこと、曲がってきた車が停止してくれたことを確認してから渡るよう指導しましょう。

また、どんなに急いでいても点滅中の信号、赤信号はもちろん渡ってはいけないことも、今一度教えるようにしてください。

自動車の前後から道路を横断しない

横断歩道のない道路を渡る場合、路上に停車している車の前後からの横断は避けます。運転手さんからは車の陰から急に子どもが飛び出してきたように見え、ブレーキが間に合わないと事故につながる可能性があるからです。

道路を渡る際は、左右がよく見える見通しのよい場所を横断するよう指導しましょう。交差点の近くには停車をしてはいけないことになっていますが、もし横断歩道の近くに車が停まっている場合にも同様に、見通しが悪いときにはそこを渡らないのが賢明です。

近づいてくる車は待つ

遠くにいるように見える車も、スピードがある程度出ていれば横断している最中に横断歩道に到達してしまいます。近づいてくる車が見えたら無理に渡ろうとせず、車が停止してくれる、もしくは通り過ぎるのを待ちましょう。

車が通り過ぎたら再度左右を確認し、安全を確かめてから横断します。

踏切でも左右確認を忘れない

踏切は電車が来る前に警報器が鳴るので気にせず渡ってもよいと思うかもしれませんが、遮断機が故障して列車が近づいても警報器が鳴らない、という可能性も考えられます。渡る前には必ず左右を確認し、列車がいないことを確かめてから渡りましょう。

渡る前に警報器が鳴り始めたら走って渡ったりせず、列車が通過するのを待つことも指導してください。

雨の日は傘を正しくさす

登下校や外出時が必ず晴れているとは限りません。傘を差して外を歩く際には、まっすぐにさすこと、荷物はできるだけランドセルやかばんに入れ、手には何も持たないようにすること、傘で視界が遮られるためいつも以上に周囲の様子に注意を払うよう指導しましょう。

雨の日は車に乗っている人も視界が悪くなり、路上にいる子どもの様子を確認できないこともあります。特に交差点を渡る際には、左右の確認をしっかりと行うようにしてください。

道路では遊ばない

お友達と外で遊ぶ際には公園などへ行き、道路の近くで遊んではいけません。車通りの少ない場所でも、「穴場」だとスピードを出して走行してくる可能性があるので、道路での遊びは禁止であることを今一度教えるようにしましょう。

停まっている車の近くも、急にバックをしたり発進したりする可能性があるため危険です。「なぜ道路で遊んではいけないのかな?」とお子さまに理由を聞きながら、その危険性について話し合うようにしてください。

自転車はルールを守って乗る

年齢が大きくなってくると、自転車に乗って出かける機会も増えてきます。自転車に乗るときはヘルメットをかぶり、交差点では徒歩の際と同様に止まっての左右確認をすることが大切です。

「自転車は車道」という決まりができましたが、13歳未満の子どもは自転車に乗っていても歩道を通ることができます。通行人に注意しながら歩道を走ること、道路で競争などをしないことなども、その危険性について説明しながら教えるようにしましょう。

事故を防ぐために忘れ物をしない

忘れ物と交通安全は無関係のように思われますが、忘れ物をしたことに気づき取りに帰る途中で事故に遭う可能性も考えられます。慌てていると注意力も散漫になりがちなので、こうした事故を防ぐためにも、忘れ物をしないことが大切です。

学校の準備は前日に済ませ、忘れ物なく余裕を持って家を出られるようにしましょう。小学校に上がったばかりの子どもは、まだまだ1人では完璧に準備ができないこともあります。親子で時間割や持ち物をチェックしながら、準備を進めましょう。

【おぼえよう】大切な道路標識は6種類

道路標識の種類は多くありますが、子どもに最低限覚えてもらいたい大切な標識は6個です。マークとその意味を、親子で確認しましょう。

一時停止

一時停止は、自転車や車が必ず止まらなければいけないことを示す標識です。自転車に乗っている場合にはこの標識を見たら必ず止まり、歩行者や車が来ないか確認します。通り過ぎるのを待ってから再度発進してください。

歩行者横断禁止

歩行者横断禁止は、歩いて渡ってはいけない場所を示す標識です。この標識のある場所の横断は避け、横断歩道や安全に渡れる場所を見つけて横断するようにしてください。漢字での表記なので小さなお子さまはイラストで覚えるとよいでしょう。最近は子どもでもわかりやすいよう「わたるな」と書かれているものもあります。

横断歩道

横断歩道がある場所にはこの標識が立っていることが多いです。車を運転している人からも見やすく、「人が渡る可能性がある」と認識してもらえるのでより安全だといえます。

自転車横断帯

これは、自転車横断帯の標識です。自転車横断帯がある場合、自転車は横断歩道ではなく自転車横断帯を渡らなければなりません。

歩行者自転車専用

これは、歩行者自転車専用の独立した道路に立っている標識です。自動車は通ることができないので、比較的安全に通行することができます。

交通安全チェックで元気に登下校しよう

交通ルールや道路標識について親子で確認したら、以下のチェック表で交通安全に関する確認をしましょう。

こども向けチェック表

子どもが帰ってきたら、次の項目を一緒に確認しましょう。

・正しい通学路を通ったか
・道路への飛び出しをしなかったか
・信号を守ったか
・横断歩道では手を上げて渡ったか
・道路を横断する際は左右を確認したか
・運転手の目を見て渡り、お礼ができたか

保護者向けチェック表

保護者の方は朝の送り出しを終えたら、次の内容をチェックしましょう。

・忘れ物はなかったか
・時間に余裕を持って送り出せたか
・定期的な通学路の確認ができているか
・危険箇所について注意できているか
・笑顔で送り出しができたか

【保護者の方へ】「こども110ばんのいえ」についても情報をシェア!

交通安全のルールを守ることはもちろん、登下校時や屋外で遊んでいる際の防犯についても指導が必要です。お子さまが安全に登下校ができるよう、多くの地域では民家や商店の方が見守ってくれる「こども110ばんのいえ」が設定されています。

声かけ、つきまといにあったら「こども110ばんのいえ」に行って助けを求めること、防犯ブザーを持っている場合は鳴らすことなども、交通ルールと共に教えるようにしましょう。また、「こども110ばんのいえ」がどこにあるのか日頃から子どもと一緒に確認してください。

交通安全の大切さを再確認し、こどもの命を守ろう

交通安全のルールは定期的に親子で確認することで、登下校や子どもだけでの外出時の事故を防ぐことにつながります。交通ルールを守ることの重要さ、命の大切さを教えることは、親子のコミュニケーションを深め、愛情を伝えることにもなるのではないでしょうか。

一緒に通学路を歩いて危険な場所についてチェックするなど、わかりやすく伝える工夫もしながら、楽しく交通安全について教えていきましょう。


【参考資料】「こうつうあんぜん ぎふけんのよいこ」(岐阜県教育委員会・岐阜県警察本部監修、一般財団法人岐阜県交通安全協会提供)

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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