暴風とは?強風との違いや被害、防災対策などを解説

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暴風警報、暴風雨という言葉を耳にする機会がありますが、「めっちゃ強い風」というイメージだけで、具体的にどのような風を指すのかピンとこない方もいるのではないでしょうか。暴風は風が強いだけでなく、大雨などを伴うこともあるため、備えや対策をしないと危険です。

今回は、暴風とは何か、暴風による被害や暴風から身を守るために大切なことをご紹介します。ぜひ最後までチェックして、暴風への正しい備えにつなげてください。

目次

暴風とは「風速28.5m以上」の強風

気象庁の定義によると、暴風とは「風速28.5mから32.6m」の風で、めったに起こらない広い範囲での破壊を伴うものを指します。

強い風が吹くと「暴風警報」「暴風注意報」などが発令されることもありますが、暴風警報は重大な災害が発生する恐れがあるとき、暴風注意報は災害が起こる恐れがあるときに発令されるものです。

暴風と強風の違い

暴風と強風の違いは「毎秒の風速」です。暴風は前述の通り、風速28.5m以上の風ですが、これに対し強風は「風速13.9m~17.1m」の強い風を指します。

風速による被害の規模については後述しますが、暴風のほうが遥かに強いことがわかりますね。

台風と暴風雨の違い

暴風を伴う激しい雨を「暴風雨」といいます。台風と暴風雨は同じもののようですが、厳密にいうと違うものです。

台風は、南太平洋で発生した熱帯低気圧で、最大風速17.2m以上のものを指します。一方の暴風雨は台風や低気圧が原因で起こる、強風と大雨のことです。つまり「台風によって暴風雨が起こる」こともあり、台風は「天気に影響するもの」、暴風は「天気の内容」だといえます。

暴風により起こり得る被害を風速別に解説!

暴風は風速28.5m以上の非常に強い風のことですが、強い風が吹くとどういった被害が起こるのでしょうか。ここでは風速10m以上の風について、もたらす被害を解説します。

風速10~15m

風速10~15mの強い風が吹くと、私たちは風に向かって歩くことができなくなります。転倒者も発生しますし、強風のなか高所作業をするのは非常に危険です。

また、看板が飛ばされたり、古い家屋では屋根の瓦や建材がはがれたりすることもあり、飛ばされたものに当たってケガをする恐れもあるので注意しましょう。

風速15~20m

風速15~20mのやや強い風が吹くと、傘をさして歩くことができなくなります。樹木などは枝だけでなく幹も揺れ始め、車は横風で流される、高さのあるものは横転する恐れもあるので注意が必要です。

風速20~30m

風速20~30mの非常に強い風が吹くと、人は歩くことができないどころか、どこかにつかまっていないと立っていることすらままならなくなります。

看板や道路標識が落下したり傾いたりする、多くの住居の瓦や屋根建材が飛ばされる、重たいものも多く飛ばされる可能性があるため、屋外にいるのは危ない状態です。

風速30~35m

風速30~25mの猛烈な風が吹くと、固定が充分でない金属屋根の建材がめくれたり、仮設の足場が崩れたりします。

また、走行中のトラックが横転することもあるため、車の運転をするのも控えたほうが賢明です。

風速35m以上だと…

風速35m以上の風が吹くと、木々や電柱、街灯などが倒れます。建物の外装がとばされることもあり、ブロック壁でも壊れるため安全な建物に避難する必要があるでしょう。

ちなみに風速40mを超えると木造住宅は倒壊する可能性があり、鉄骨の建造物でも変形する恐れがあるので危険です。

暴風が起こりやすい地域

暴風は台風などが原因で起こるため、暴風が起こりやすい地域は、台風が多く発生する地域だといえます。

台風が発生しやすいのは、夏は北関東、冬は北陸地方です。また、台風の通り道となりやすい九州、沖縄地方でも暴風による被害が大きくなることもあります。

暴風への備えとして必要なのは

暴風の被害を最小限にするために、日頃からできる備えもあります。すぐにできることもありますので、ぜひ実践してみてください。

窓や雨戸のチェック

暴風の際には窓や雨戸をしっかり閉めることで、強風や飛来物から部屋を守りますが、窓にひび割れやがたつきがあったり、雨戸やシャッターが閉まらない状態では大変です。

窓や雨戸などが問題なく使えるかどうか日頃からチェックし、閉まらない、使えないときには修理をするようにしましょう。

屋外の危険なものの撤去

暴風が吹きそうという予報などがあったら、屋外にあって飛ばされたら危険なものを安全な場所に撤去しましょう。

物干し竿や植木鉢、自転車などは撤去する、プロパンガスのタンクや植木などは飛ばされないよう固定し、通行人や他の家に危険を及ぼさないようにします。

避難場所と避難経路の確認

暴風をはじめとしたさまざまな災害が起こった場合には、近隣の避難場所に集まることも多いです。日頃からどこに避難するか、どうやって避難するかという避難場所、避難経路の確認をしておくと、万一のときも焦らず行動できます。

自宅からの避難はもちろん、学校や職場周辺の避難場所もチェックしておきましょう。

防災セットの準備

避難場所へ避難すると、数日間自宅に帰れなくなる場合もあります。自宅以外の場所でも生活できる最低限の食料品や生活用品を詰めた防災セットを用意し、万一のときに備えましょう。

防災セットはホームセンターなどで簡単に入手できます。防災セットに加え、常備薬や通帳、身分証など持って避難すべきものがありますので、そういったものもチェックリストにしてすぐに持ち出せるようにしておくとスムーズです。

暴風時の対処法

日頃からの備えに加え、暴風が起きたときの対処法も知っておけば、身の安全を守った行動を取ることができます。

外には出ないこと

暴風や豪雨がひどくなる前に安全な場所へ避難するのは大切なことですが、もし避難し遅れた場合には、雨風がひどいなか無理に外へ出ないようにしましょう。

特に、河川や用水路などを見に行くこと、屋根や雨戸などの補修をするのは絶対に避け、おさまるまで建物のなかで安全を確保してください。自治体からの情報に従うことももちろん重要ですが、自身で外の様子を見て判断することも、忘れてはいけません。

避難はできるだけ高い場所へ

暴風雨が起こった際に地下施設にいるときには、冠水、浸水から逃れるためにも地上の高いところへ避難してください。理想は、丈夫な建物の2階以上の高さの場所です。

ただし、暴風や雷雨の影響で停電になる恐れもありますので、やむを得ない場合を除いてはエレベーターは使用しないようにします。エレベーターに閉じ込められると非常に危険ですので、可能な限り階段を使いましょう。

危険な場所に近づかない

用水路や河川の近く、また土砂崩れの危険のある急な斜面など、大雨を伴う暴風時には、危険な場所が多くあります。こうした場所には、絶対に近づかないようにしましょう。

河川や斜面の近くにいる場合には迅速な避難のため、車を使用したり安全な経路を通ったりして、避難することをおすすめします。

暴風時は大雨にも注意!正しい知識と備えで安全に避難を

暴風はさまざまな災害を引き起こすうえに、激しい雷雨を伴う可能性もあるため注意が必要です。日頃からできる備えをしっかりとして、もしものときも落ち着いた行動で身の安全を守りましょう。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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