【レスキューボランティア団体】応急手当指導員・普及員の再講習に行ってみた

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筆者は救急救命に関するボランティア団体に所属しており、2022年5月に普通救命講習を受講しました。講習での学びや内容は、「体験レポ」として以下の記事にまとめています。

そして2022年7月には「応急手当指導員・普及員の再講習」にも参加しました。筆者自身は資格を取得していませんが、他のメンバーが再講習の時期なので一緒に学びの機会をいただきました。

当時の講習内容や、筆者が講習を通して感じたことなどをまとめました!救急救命に関する資格取得を検討している方、講習がどのように進められているか知りたい方などの参考になれば幸いです。

目次

応急手当指導員・普及員再講習とは

応急手当指導員・普及員の再講習とは、応急手当について教える指導員・普及員の資格を保有する人が、3年に一度資格を更新するために受講する講習のことです。現在は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、再講習だけでなく、普通救命講習などの各種講習が延期や中止を余儀なくされています。

今回受講した講習も例に漏れず、通常なら認定証の失効期限である3年が経つ前に受講しなければならないはずが、コロナの影響で延期・中止を繰り返し、2022年2月実施予定だったものが4月に延期、さらに延期となり、7月の実施に至りました。

筆者が受講に至った経緯

筆者は普通救命講習を2回受講しただけですので、指導員・普及員の資格はありません。本来であればこの再講習を受講することはできないのですが、筆者が所属するボランティア団体では、筆者以外のメンバー全員が指導員の資格を保有しています。

今後、筆者もボランティア団体の一員として、指導はできないまでも補佐的な役割でさまざまなイベントに参加する可能性が高いため、他のメンバーと共に、勉強がてら再講習を受講することになりました。

再講習のスケジュール

再講習は9時から13時の4時間、普通救命講習と同様に、座学と実技が行われました。

①座学

開始から1時間ほどは、座学です。救急救命に関する資格・講座の内容の説明から、救命の連鎖の重要性といった基礎的な知識はもちろん、この3年間で変更されたテキストの内容などについても、説明がありました。

②実技(心肺蘇生法)

休憩を挟んだあとに行われたのは、心肺蘇生法に関する実技です。前回の普通救命講習は1人1体人形が配布され、心肺蘇生の方法を実際にやってみましたが、今回は「指導」する立場としての講習ですので、2人1組になり、人形を使いながら指導法について復習しました。

③実技(AED、応急処置)

心肺蘇生法に関する実技のあとは、AEDの使用方法や応急処置に関する実技です。応急処置では毛布と2本の棒を使っての担架の作り方や、三角巾を包帯にする方法をおさらいするなど、普通救命講習にはなかった内容でした。

④認定証の授与

すべての講義・実技の終了後は、再講習が修了したという応急手当普及員認定証を受け取り、終了です。およそ4時間という所要時間は普通救命講習とは変わりませんでしたが、今回は知っている人ばかりのなかで受講したこともあり、あっという間に時間が過ぎたように感じました。

再講習の内容

続いて、再講習での主な学びについてまとめました。

基本的な内容の復習

座学では、基本的な内容の復習をざっと行いました。もし倒れている人を見つけたら、救急車が来るまでどういった行動を取ればよいのかをしっかりと理解していないと、指導はできません。筆者は5月に普通救命講習を受講したばかりでしたので、内容もまだ頭に残っていましたし、よい復習になりました。

しかし、一緒に受講した人たちは長らく受講していない、コロナの影響でボランティア活動もないといったことから、内容を忘れてしまっていることもいくつかあったようです。誰かに指導をする、ということは自分自身の定期的な復習にもなるのだな、と思いました。

変更点の確認

テキストの内容や指導法に関するここ3年での変更点についても、座学で説明がありました。2020年にガイドラインが変更されたとのことで、その内容について消防署の救急救命士さんがわかりやすく説明。また、コロナの影響で変わった救命活動の方法に関するお話もありました。

実技は指導方法の復習がメイン

普通救命講習の実技では、心肺蘇生法の姿勢や方法をしっかりと学びました。しかし、今回の再講習は「指導員」向けということで、「どのように指導するか」ということに重点を置いた内容となっていました。

わかりやすい説明の仕方はもちろん、受講者からの「こういった質問があった場合にはどのように回答すればよいのか」という疑問にも、救急救命士さんが答えてくださり、実際に指導する立場になったときの言葉の選び方や手順の説明について知ることができました。

3年のあいだに変わった内容と再講習での学び

再講習を受講してみて、前回他のメンバーの人が受講されてから3年のあいだに、多くの変更点があったことがわかりました。どういった点が変わったのか、また再講習でどのような学びを得ることができたのかを、ご紹介します。

この3年間はコロナによる変更が多い

3年間で、心肺蘇生法などに関する基本的な内容に目立った変更点はありませんでした。しかし、前回の普通救命講習の記事でもご紹介したように、コロナの影響による変更点はあります。

救助者はマスクはもちろん、手にも手袋やビニール袋などを装着し感染防止に努めること、また意識や呼吸の確認の際は顔に近づきすぎないこと、胸骨圧迫でウィルスを含む空気が飛散しないよう、倒れている人の口元もしっかりと覆い人工呼吸はしないことなど、これまでにはない手順が追加される、行っていた手順を省くことで、コロナの感染拡大を防止しながらの救助が可能です。

手袋やビニール袋の装着は「可能であればでよい」とのことでしたが、万一倒れている人が出血をしていて、それが救助者に付着した場合に起こる感染症などを防ぐことにも役立つので、できるだけ行ったほうがよいと思いました。

テキストの表記変更も学ぶ

救急救命に関する考え方、心肺蘇生法の変更点、テキストの表記やフローチャートの変更点などについても、教える側は把握している必要があります。こうした変更点も、座学で教えてもらいました。

たとえば「子ども」という表現は曖昧なため「小児」「乳児を除く小児」という表現に統一されたこと、フローチャートをよりわかりやすく簡略化したこと、「除細動」のような専門的でわかりにくい表現は取りやめ、「電気ショック」などの誰もが聞いて理解できるような表現に統一したことなどです。

多くの人が救命法について興味を持ち、学びたいと思う一方で、救急救命についてよくわからない人がいきなり傷病者に遭遇しても適切な処置ができるよう、簡単な言葉や手順でまとめるよう工夫がされているのは、緊急時の一時救命処置(心肺蘇生法とAED)をより価値のあるものにするためにも、とてもよいことだと感じました。

「オートショック」つきのAEDの登場について

AEDの性能はどんどんよくなっており、普及当初のものから大きな進歩を遂げています。箱を開けると自動で電源が入る、小児と大人でパッドやモードを変更できるなど、使いやすいAEDへと変化するなか、「オートショック」機能のついた新たなAEDが登場したようです。

従来のAEDは、電気ショックが必要な場合にショックボタンを押して、傷病者の体に電気を流していました。しかし、「オートショック」はボタンを押さなくても、自動で電気ショックを行ってくれます。

オートショック付AEDは既に販売されていますが、筆者の住む地域にはまだ普及していないらしく、救急救命士さんも見たことがないと言っていました。また、「事前に『離れてください』というアナウンスがあるとはいえ、聞き逃す可能性がある。近くに人がいたり、傷病者に触れている状態で電気ショックが行われることがあれば危険だ」とも話しており、自動で電気ショックが実施されることが本当に便利なのかについては、まだ定かではないようです。

再講習の感想

指導員・普及員の講習を受講したことはありませんが、今回、再講習を一緒に受講させていただき「教えることの難しさ」を学べたように感じます。ただ指導する人の話を聞いて講習を受けることは誰にでもできますが、そこで得た知識を誰かに伝達する、というのは難しいものです。

実技の時間にはペアになった相手に、実技の方法についてレクチャーする練習をしましたが、聞いたとおりに説明しようと思ってもあたふたしてしまい、なかなかうまくできませんでした。

今後、筆者も救命講習やボランティアのお手伝いとして活動をする場面が増えていくと思います。その際、救急救命士さんやボランティア団体の先輩たちの指導をよく見て学ぶ、また指導員・普及員の講習を正規に受講するなどして、ゆくゆくは正しい知識をわかりやすく伝えられる指導員になりたいです。

応急手当指導員・普及員になるためには…

救命講習には筆者が受講した基本の普通救命講習Ⅰから、普通救命講習Ⅱ、Ⅲ、上級救命講習、救命入門コースなど、さまざまな内容があります。指導員・普及員はこれらとはまた異なる資格で、普及員は24時間、指導員は普及員の資格を保有し、さらに16時間の講習の受講が必要です。

主な違いは、普及員は普通救命まで、指導員は上級救命までの指導ができる、という点でしょう。

講習会では基礎知識や救命に必要な応急手当の基礎実技、外相の手当などの基礎実技に加え、基礎医学の指導技法、講習での学びの確認と実技評価などがあります。

普及員は、多くの自治体で市民レベルでもなることができますが、指導員に関しては消防団員であることが条件に定められているなど、地域によって条件が異なり、規則が統一していないことで混乱を招くこともあるようです。

指導員・普及員を目指したいという人は、ぜひ地域の消防署の情報をチェックし、講習の受講を検討してみてください。

救命活動を多くの人に広められる資格を、取得しよう

普通救命講習や上級救命講習を受講し、知識や技術を身につけて認定証を受け取るだけでも、もちろん救命に関する意識は高まります。しかし、ワンランク上の資格を目指す、より多くの人に救命活動について広めていきたいと思ったら、自らが指導できる立場になることが重要です。

今回の再講習を受講してみて、筆者もより多くの人に救命活動について学んでいただきたいと思いましたし、指導する側の難しさや楽しさを学ばせていただきました。

いざというときに役立つ力を身につけ、ご家族や地域のために活用していきましょう。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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