津波とは?種類や被害、津波時の行動を知り、正しい対策を

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2011年に起こった東日本大震災では、地震に伴う津波が、多くの犠牲者と甚大な被害もたらしました。巨大な波が迫る津波は、「避けることのできない災害」というイメージも強いですが、正しい対策を知っていれば、いざというときに命を守ることは可能です。

今回は、津波の種類や仕組み、津波による被害について解説します。津波の際に取るべき行動についてもまとめていますので、参考にしてください。

目次

津波とは「地震などで起こる海水変動」のこと

地震や噴火などの影響で海底地盤が隆起・沈降し、周辺の海水が変動する現象を津波といいます。津波は私たちの想像以上の波の高さや力で周辺の地域に被害をもたらすことがあるので、注意が必要です。

津波は水深の深い場所では進行速度が速いですが、波の高さはあまりありません。反対に水深が浅くなると速度が落ち、波が高くなります。

波の進行速度は速いながら、波高はあまり大きくなりません。波が水深の浅い近海まで達すると、速度は遅くなりますが、波高は高くなります。

津波注意報・警報の種類

津波は規模によって発令される警報・注意報が異なり、大きく3つにわけられます。

津波注意報

予想される津波の高さが0.2~1メートルの場合に発令されるのが、津波注意報です。津波注意報が発令されたら、海の中にいる人はすぐに海から上がり、海岸から離れた場所に避難する必要があります。

1メートルの津波というとたいしたことがないと思うかもしれませんが、30センチ以上の津波で自動車などが浮き、50センチを超えると健康な成人も流されるといわれているため、注意報でも油断をしてはいけません。

津波警報

予想される津波の高さが1~3メートルの場合に発令されるのが、津波警報です。津波警報が発令された場合、海沿いや川沿いから離れ、高台や避難ビルといった安全な場所に避難する必要があります。

1メートルを超える津波はよりその力を増し、水の壁のように押し寄せてくるので危険です。2メートルを超えると死亡者は急増しますし、木造家屋は全壊します。漂流物により被害が拡大する、避難所までの避難経路を絶たれるといったことも起こりうるため油断はできません。

大津波警報

予想される津波の高さが3メートルを超える場合に発令されるのが、大津波警報です。津波は4メートルを超えると、石造家屋にも影響をもたらします。

5メートルを超えると鉄筋コンクリートの建物にも少なからず影響を与え、10メートルを超えた場合、テトラポットが移動する、沿岸集落に甚大な被害をもたらすといったこともあるため大変危険です。

2011年3月に起こった東日本大震災では、東北地方を中心に東日本の多くの地域が被災しましたが、この際の津波は岩手県大船渡市で16.7メートル、ビル4~5階分の高さにも及んだといわれています。

津波による被害

津波は人命を奪い、建物などにも大きなダメージを与える天災ですが、具体的にどういった被害をもたらすのでしょうか。

浸水

津波の規模が小さくても、押し寄せた波によって近隣の建物が浸水します。津波が川をのぼって内陸部に到達した場合、海から離れた場所でも浸水をする可能性があるため、海抜の低い地域では特に注意が必要です。

建物の倒壊

津波は通常のような波ではなく、まさに「水の壁」です。そのため津波が直撃すれば建物の倒壊が起こります。前述の通り、2メートルを超えれば木造家屋は倒壊し、それ以上の津波は鉄筋コンクリートの建物にも被害をもたらすことも。

津波は1度ではなく第二波、第三波と数回に渡り起こることもあり、第一波では被害を逃れられても、続けざまに押し寄せる波で徐々に建物が倒壊していくこともあります。

津波火災

「津波=大量の水」ということで、火災とは無縁に思えますが、津波で破壊されたガスボンベや自動車のオイルなどが原因となり火災が起こることもあります。

東日本大震災の際にも、岩手県陸前高田市で大規模な火災が発生しました。

漂流物も危険

津波によって倒壊した建物や木、車、船などさまざまなものが漂流物となり、建物や人にぶつかりさらに被害を拡大します。また、燃えた漂流物が火災の範囲を広げてしまうということにもなりかねません。

漂流物は最終的には引き波により海へと流されます。被害だけでなく撤去の手間が大きいのも、漂流物の難点です。

津波への備え、津波が起こった場合の行動

津波が起こったら、周辺地域の建物への被害を避けることはまずできないといってよいでしょう。しかし、万一津波が起こったときのための備えをしておくこと、津波が起こった際にどう行動したらよいかを把握しておくことで、自分自身や大切な人の命を守ることはできるかもしれません。

避難経路や避難場所の確認

津波に警戒が必要な地域は、自治体などで避難場所や避難経路に関する情報提供をしている場合が多いです。ハザードマップなどをチェックして、自宅や学校、勤務先から近い避難場所と避難経路の確認を必ず行いましょう。

防災セットの準備

津波の規模によっては家屋などが倒壊し、自宅での生活ができなくなる場合もあります。避難場所で数日間生活しなければならないことも想定し、防災セットを準備しておくのも大切な備えです。

防災セットはホームセンターやネットショップなどでも購入可能ですし、自身で必要なものを揃えて作ることもできます。防災セットに加え、預金通帳や身分を証明するものといった貴重品、持病のある方は薬なども忘れないようにしましょう。

正しい情報の入手

津波発生が予測されると、防災無線やネットニュースなどあらゆる方法で津波に関する情報提供がなされます。津波に関する情報は、地震発生からおよそ3分程度で発信され、実際に津波が到達するのはそこから約30分後です。

地震が起こっても焦らず、まずは身の安全を確保しながら正しい情報を入手することに注力しましょう。その後、津波警報などが発令されたら安全な場所に避難する、海の近くにいる人はなるべくその場から離れるといった対処をするようにしてください。

大きな地震が起きたらとにかく避難する

正しい情報を得ることができたら避難をします。津波は私たちが思いもよらぬような勢いと高さで押し寄せ、安全だと思っていた場所でも危険にさらされることもあります。やはり、日頃から避難場所や避難経路を確認し、シミュレーションをしておくことが大切です。

また、もし発令されたのが津波注意報だったとしても、大きな地震の場合は予想を超える大きな波がくる可能性もありますので、念のため安全な場所へ行くようにしてください。

正しい知識と対策で、津波から身を守ろう

地震と共に起こる可能性がある津波は、町や人にさまざまな被害を与える恐ろしい天災です。津波による周辺地域への被害を避ける、抑えることは難しいですが、命を守り避難所生活を少しでも過ごしやすくするためには、日頃からの備えを怠らないようにしましょう。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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