落雷とは?雷による災害や落雷時の注意点、防災方法は

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雨と共に発生する強風や雷が、私たちの生活に大いに影響を及ぼすことがありますが、雷はどのように発生し、どういった被害をもたらすのでしょうか。

今回は、落雷の仕組みや雷によって起こる災害、落雷時の注意点や防災方法を解説します。近くに落ちると非常に危険な雷について知り、正しい対策、防災をしていきましょう。

目次

落雷とは雲から地面への放電現象

ゴロゴロという音や稲光がすさまじい落雷は、一言でいうと「雲から地面への放電現象」です。ではどうして雲のなかで電気が生まれ、地面に放電されるのでしょうか。その仕組みは次のとおりです。

落雷が起こるしくみ

雷が生まれるのは、発達した積乱雲です。雷が起こるような発達した積乱雲は「雷雲(かみなりぐも)」「入道雲」とも呼ばれ、15,000メートルもの高さに及ぶこともあります。

雲のなかで氷の粒がこすれ合うと、静電気が起こり、縦幅のある積乱雲では上と下で電気量に偏りが生じるのです。この電気量の偏りを中和するために、雲から地面に向かって放電するのが落雷で、別名対地放電、対地雷ともいいます。

ちなみにこの放電は地面とだけでなく雲のなかや雲周辺の空気とも起こっていて、「対地放電」に対し「雲放電」というので覚えておきましょう。

夏に多いが雷は1年中落ちる

雷や、雷と伴う大雨は夏に起こりやすいイメージがありますが、その理由は夏に積乱雲が発生、発達しやすいからです。実際、気象庁のデータを見てみると雷が発生しやすい月はダントツで8月、次いで7月、6月、9月となっています。

しかし、落雷数や頻度に差はあるものの、日本では1年中落雷が発生。4月から9月は太平洋側、10月から3月は日本海側での発生が多い傾向にあります。

夏場はもちろん、季節外れの大雨や落雷に備え、常に防災意識を持つとよいことがわかりますね。

雷による被害

雷は日本全国、どの地域でも発生しているイメージですが、雷による被害には具体的にどういったものがあるのでしょうか。

火災が発生する

雷は電気と熱を伴っています。建物に雷が落ちた場合、雷が持っている電流は建物の壁を伝い地面に流れるため、落雷が直接建物を壊す原因になることはあまりありません。

しかし、雷が持っている熱で火災が発生したり、過度な電流が流れたことで家電などから発火し、火災を引き起こすことがあるので注意が必要です。

電化製品が壊れる

雷が直接落ちた場所はもちろん、その周辺にも電気系統の被害は及びます。落雷によって短時間で非常に強い電気が流れると、それが電線やアンテナなどを伝って周辺の建物にも流れ込み、建物内のテレビやパソコンなどの電化製品に影響を与えることも。

家電の故障やインターネットやテレビ、電話がつながらなくなるだけでなく、落雷の規模によっては広範囲に渡る停電が起こったり、電車が止まったりすることもあります。

人が感電することも

雷が人に直接落ちること、また周辺に落ちた雷の影響で感電するということもあります。人が感電すると心肺停止ややけど、耳の鼓膜が破れる、電流が頭を流れることによる一時的な意識障害など、さまざまな深刻な症状を引き起こすので注意が必要です。

直接雷が落ちてきた場合の死亡率は80%前後だといわれていますので、正しい防災方法を理解し、落雷を避けるようにしましょう。

落雷が起こりやすい場所は

雷が落ちやすい場所がわかれば落雷を極力避けることができますが、残念ながら雷は落ちる場所を選びません。ただし、山頂やビルなどの高い場所に落ちやすい、開けた場所では人に落ちやすいといった特徴があるので、危険な場所にいるときはただちに避難しましょう。

ちなみに、落雷が起こりやすい地域は石川県や福井県、新潟県、富山県といった日本海側で、冬場に多いです。夏場は太平洋側、北関東で多く落雷が発生しており、北関東では落雷と共に大雨や突風、雹(ひょう)なども起こり、生活に大きなダメージを与えることもあります。

雷の災害への備え・落雷時の注意点

落雷は私たちの生活や体にさまざまな被害をもたらす危険なものです。雷による被害を最小限に留めるためにも、日頃からの備えをしっかりとし、また落雷時の適切な対応も把握しておきましょう。

大雨も想定して準備をしておく

台風や集中豪雨など、大雨に伴う落雷は多いので、備蓄や防災セットなどは、大雨も想定して準備をしておくとよいです。

避難時に傘をさしていると強風で壊れる、傘に落雷するといった危険性があるのでカッパを着て、足元は長靴よりも動きやすいスニーカーなどをはくのをおすすめします。

火災保険の加入

新居購入や賃貸契約の際には、火災保険に加入することが多いです。火災保険は火災だけでなく、さまざまな自然災害による建物や家財道具へのダメージを保証してくれるので、加入しておくことをおすすめします。

火災保険は保険会社やプランによって保証内容や対象がさまざまですので、雷の被害にも対応しているものを選びましょう。

避雷器の設置

避雷器(ひらいき)は、落雷による家電などの故障を防ぐために取り付けるものです。自宅のみならず、ビルや工場、電柱などいろいろな場所に設置されている避雷器ですが、自宅でも使用することで家電を守ることができます。

家庭用避雷器はネットでも簡単に購入することができます。分電盤に取り付けるだけで、簡単に雷対策ができるので便利です。

家電はコンセントを抜いて

コンセントを通して強力な電流が伝わると、家電、電子機器の故障につながります。つまり、コンセントを差していなければ雷の影響で家電が壊れることはまずありません。

落雷が起こりそうなときには、すぐにできる対策として、家電のコンセントを抜くようにしましょう。

安全な場所へ避難する

落雷時に屋外にいる場合は、雷に打たれる可能性があることを忘れず、迅速に安全な場所へ避難します。車や鉄筋の建物の中などはとても安全ですが、そういった場所がないときには木や電柱など、背の高いものの近くへ行きましょう。

しかし、木などにあまりに近い場所にいると、そこに落ちた雷で木が倒れる、枝を伝ってきた電流で感電することもありますので、対象物が45度以上の角度で見え、4メートル以上離れた場所にいるようにしてください。

まとめ

落雷は人体や家電に大きな影響を及ぼすだけでなく、弊害として大雨や強風による影響もあるので危険です。事前にできる対策や簡単にできる対策も多いので、万一の場合に備え被害を最小限に留めましょう。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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