火山噴火とは?噴火の被害や行動を知り、正しく備えよう

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自然災害のひとつに火山噴火があります。火山噴火は頻発するものではありませんが、一度の噴火で甚大な被害を及ぼす可能性が高いため危険です。その原因はもちろん、噴火後の被害や対策を知っておくと、万一の場合も落ち着いて行動できるでしょう。

この記事では、火山噴火の被害や噴火が起きやすい地域、そして災害に備えてできることなどを解説します。

目次

火山噴火とは「災害をもたらす火山活動」のこと

火山噴火とは、地球の奥深い場所で発生したマグマや火山灰などが、火山の火口から地表に噴出することです。火山噴火の可能性が考えられる火山を「活火山」、火山活動の記録はあるものの、現在は目立った活動をしていない火山を「休火山」といいます。

火山噴火の原因

火山噴火の原因はマグマです。地下深くで作られたマグマは行き場を失い、地表付近に集まります。それが1か所に集まると、地面に押し出され、火山噴火が起こります。

火山噴火の前兆

火山噴火は地震や集中豪雨のように突然起こるわけではありません。マグマが地表に近づいてくると、付近で煙が多くなる、地面が揺れる、泥水が吹き出るなどの現象が起こります。

活火山付近でこういった前兆が見られた場合、噴火が起こる可能性が高いです。

火山噴火の特徴

火山噴火には、以下のような特徴がみられます。

1、日本の火山は海溝というプレートの境目に、並行にある
2、火山噴火が起こるとマグマや火山灰のほか、直径50センチを超える大きな噴石が落ちてくることもある
3、火山灰や岩塊(がんかい)などが一体となった「火砕流(かさいりゅう)」が流れてくると危険
4、地震の影響で火山噴火が起こることもある。噴火は地震が起こってから数年後に起こることも

火山噴火によって周辺地域にはさまざまなものが降り注ぎ、これが住居や人体などに大きな被害を及ぼします。また、大きな地震の影響で火山噴火が起こることもあり、その影響は数年後に現れる場合もあるので注意が必要です。

火山噴火による被害

火山噴火によって具体的に起こる現象やもたらす被害

には、次のようなものが挙げられます。

噴石や火山灰

噴石とは、直径2ミリ以上の火山岩塊などのことをいいます。前述の通り50センチを超えるものもあり、大変危険です。20~30センチくらいの比較的大きな噴石は、火口から4㎞も飛ぶことがあり、小さな噴石になると10㎞以上も離れた場所で発見されることもあります。

噴石のなかで直径2ミリ以下のものを、火山灰といいます。火山灰は噴石よりも飛散範囲が広く、数百kmにも及ぶことも。噴石は建物を損壊させたり人にあたればケガや死亡を引き起こします。

また、火山灰は積もるとスリップ事故が起こりやすくなる、農作物や人体に被害が及ぶ、家屋が倒壊するなどどちらも深刻な被害につながるので注意が必要です。

溶岩流

溶岩流とは火口から噴出したマグマが冷え固まらないまま地表に流れ出てしまったものです。溶岩流は1000度を超える高温のため、鉄筋の建物も溶けてしまいます。また、火災にもつながるため危険です。

建物など動かせないものは溶岩流の被害を避けられませんが、流れは非常に遅いため、歩いてでも避難することができます。

火山ガス

マグマには二酸化炭素や二酸化硫黄、硫化水素などが溶けていますが、これらがガスとなって放出されたものを火山ガスといいます。火山ガスが放出されると、ガス中毒によって体調に影響が出る、最悪の場合死に至るので危険です。

ちなみに火山ガスは火山噴火が起こらなくても放出されていることがあり、谷筋や窪地に溜まりやすいので登山などの際は注意しましょう。

火砕流

溶岩片や火山灰、火山ガスなどが一体となり、山の斜面を急速に流れることを火砕流といいます。火砕流は数百度と非常に高温で、速度も時速数十kmから数百kmと速いため、登山の際に遭遇するとまず避けられません。

火砕流は破壊力が大きく、通過した場所は埋没したり消失したりしてしまいます。

火山泥流・融雪型火山泥流(ゆうせつがたかざんでいりゅう)

噴出した岩石や火山灰が溜まったところに大雨が降ると、その周りの土砂や岩石を巻き込み高速で流れ降りるということがあります。これを火山泥流といい、時速60km、もしくはそれ以上で流れた場所の建物や道路、農地などに影響を及ぼすため危険です。

また、積雪がある場所で火山噴火が起こると熱で雪が溶けて火山泥流が発生することがありますが、これを融雪型火山泥流と呼びます。

火山噴火が起こりやすい地域

活火山が最も多いのは東京都、そして北海道、鹿児島県が続きますが、最も火山噴火が多いのは鹿児島県にある桜島でしょう。桜島は2009年ころより火山活動が活発化し、年間1000回を超える噴火が起こることも。

しかし、これだけ噴火回数が多いにもかかわらず、桜島の火山噴火により出た死亡者は1946年に1名、1955年に1名の計2名です。桜島周辺では毎年大規模な避難訓練を実施するなど火山噴火に備えた活動をしており、地域住民が「噴火と共生する」ことを当然としているため、被害を最小限に抑えられているのではないでしょうか。

ちなみに、気象庁発表による過去に発生した火山噴火による被害によると、記憶に新しい2014年の御嶽山の噴火では、噴石等により63名が犠牲となりました。

火山噴火への備え・噴火時の行動

活火山周辺の地域の方、また活火山に登山中の方は火山噴火による被害から逃れられない場合もあります。火山噴火に備えてできること、もし火山噴火が起きてしまったら取るべき行動を覚えておけば、いざというときに役立ったり、落ち着いて行動できたりするのではないでしょうか。

【備え】自宅付近に活火山がないかチェック

まずは自宅付近に活火山がないかチェックしましょう。気象庁は全国の活火山を監視しており、噴火が予想されるときには噴火警報を発表します。

自宅や学校、職場付近に活火山がある、という場合には常に警報が発令されていないか注意を払い、迅速に避難できるようにしておきましょう。

【備え】自宅に備蓄用品を準備

火山噴火が起こると、火山灰などの影響で数日間自宅から出られないこともあります。突如買い物にも出かけられなくなる可能性があることを考慮し、常に保存食や水などを最低3日分は用意しておきましょう。

【備え】避難経路・避難場所の情報を共有する

火山噴火が起こった場合にどこに避難すればよいのか、どういった経路で避難するのかは、あらかじめ把握しておきましょう。避難経路や避難場所がわかっていれば、もしものときも焦らずに逃げることができます。

【行動】自分の身を精いっぱい守る

火山噴火が起こると噴石や火山灰などが降ってきます。噴石は建物だけでなく、私たちの体に当たってけがや死亡の原因となる、火山灰は目に入ったり吸い込んだりすると健康被害を引き起こすことがあるので注意が必要です。

噴火後は自宅が安全なら自宅内へ、そうでない場合は避難場所へ、ゴーグルやマスク、ヘルメットを着用して自分の身を守りながら移動するようにしてください。

【行動】火山灰の処理方法にも注意

噴火後は屋根や道路などに積もった火山灰を処理しなければなりませんが、ここでも注意点があります。火山灰が濡れると重みで屋根が壊れたり、家がつぶれたりする可能性もあるため、火山灰が降り積もりすぎる前に取り除くようにしてください。

その際、排水溝などに火山灰を流すと詰まりの原因になりますので、正しい方法で処分します。一般的に、火山灰は「土砂」と同じ扱いであることが多いですので、自治体などの支持に従うようにしましょう。

火山噴火は人体に影響も!正しい行動で安全に避難しよう

火山噴火による被害は甚大で、噴火後も健康被害や建物の倒壊など、さまざまな危険を考慮する必要があります。正しい備えをすること、避難方法を知っておくことで、いざというときにもスムーズな対応を心がけましょう。

日頃からの備えを怠らず、噴火の際は自分の身を守ることに徹してくださいね。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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