高圧線や電線が切れると…?事故防止のためのポイントは

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「高圧電線」という言葉は日常生活のなかで耳にすることが多いかと思いますが、一般的な「電線」との違いをご存じでしょうか。高圧電線が切れると、事故につながる可能性があり大変危険です。

今回は高圧電線とは何か、どういった事故が起こるのか、高圧電線による事故を防ぐために注意したいポイントなどをご紹介します。

目次

高圧電線(高圧線)とは「高い電圧で危険度の高い電線」

高圧電線(高圧線)は、高い電圧が流れている電線のことです。電車や新幹線などが繋がっている電線を想像する方も多いかもしれませんが、町のなかにある電線のなかにも、高圧電線は存在します。

私たちの身近にある電線のうち、高い場所に張られているのが高圧電線です。高圧電線にはおよそ6600Vの電気が流れており、危険度が高いといえます。

ちなみに、電車の高圧電線を流れる電流は20000V、新幹線は25000Vです。一般的な高圧電線以上に危険なことが、数字からもわかりますね。

高圧線と低圧線の違い

高圧線の反対が低圧線で、その名の通り低い電圧が流れているものを指します。高圧線が高い場所に張られているのに対し、低圧線は低い場所にあるので、ひと目でどちらが高圧線・低圧線かがわかるのではないでしょうか。

ちなみに低圧線を流れる電圧は100V、もしくは200Vです。高圧線と比べてみると非常に電圧が低くなっています。

高圧電線が切れる原因は?切れると危険?

高圧電線が切れると、切れたところから地面に垂れさがりとても危険です。高圧電線が切れる原因や、切れた場合に起こりうる事故について見ていきましょう。

高圧電線が切れる原因

高圧電線が切れる原因には、次のようなものがあります。

・経年劣化
・災害
・事故
・飛来物などがひっかかる

一般的に電線は電力会社により定期的なパトロールやメンテナンスが行われていますが、これらが正しくされていない高圧電線は、経年劣化により切れてしまう可能性があります。また、地震や強風、大雨などさまざまな災害の影響で、高圧電線が切れることもあるので、災害時には特に注意が必要です。

このほか、電車や新幹線の事故に伴い高圧電線が切れる、ドローンやパラグライダーをはじめとした飛来物が引っかかった衝撃で切れるといったこともあるので、高圧電線の近くでの作業にも慎重になることが求められます。

切れた場合に起こりうる事故

高圧電線が切れて起こるのは感電です。切れた高圧電線に接触しなくても、近づくだけで感電する可能性があります。また、高圧電線に金属が近づいたり、高圧電線から火花が出たりすることで、火災が起こることも。

前述の通り、高圧電線を流れる電流は大きなものですので、人体に悪影響を及ぼす、最悪の場合死に至ることもあります。感電死や火災を防ぐためにも、高圧電線による事故が起こらないようにする対処法を、1人ひとりが覚えておくことが大切です。

高圧電線による実際の事故事例

ここからは、実際に起こった高圧電線による事故をご紹介します。

高圧電線の事故①横浜ゴルフ場での接触事故

2021年6月、横浜のゴルフ場で高圧電線に高所作業車が接触する事故が起こりました。ゴルフ場の敷地内で樹木伐採中だった高所作業車は、JRの高圧線に接触。作業車に乗っていた従業員2名が感電死しました。

事故の影響で1本の高圧線が切断されましたが、ほかにも複数の高圧線が通っていたため、救出作業は送電を止めてから実施。感電からおよそ5時間後に救出された2人は、すでに死亡していたそうです。ちなみに、この事故により横浜線はおよそ2時間、運転を見合わせました。

高圧電線の事故②切れた電線に触れ、感電死

2011年9月、神奈川県の路線バスの男性運転手が、高圧電線に触れ感電死する事故が起こりました。男性は台風15号の影響で断線した電線が路上をふさぐように落ちていたのを、素手で触ったようです。

切れたのが低圧線ではなく高圧線だったこと、降雨により通電しやすかったこと、素手で電線に触れたことなどから、死に至るほどの感電が起こったと予想されています。

高圧電線の事故③伐採作業中の感電死

2010年6月、宮城県で送電線の支障となっている竹林の伐採作業中に、作業員が感電死しました。この事故は直接高圧電線に触れて起こったのではなく、送電線近くまで育っていた竹を通じ、感電したといわれています。

事故が起こった当初は死因が解明されていませんでしたが、死亡した作業員の手指の感電痕により、感電死であることが判明したようです。直接触れない場合にも事故が起こるということがわかりますね。

高圧電線の事故防止のためにできること

高圧電線による事故は、命に関わる可能性が非常に高いです。特に高圧電線に関わる作業を行う方は注意が必要ですが、私たちが日常生活の中で感電死を避けるためにできることには、どういったものがあるのでしょうか。

電線に引っかかりそうなものを近づけない

電線にひっかかりそうなものを近づけない、電線の近くを遊び場にしないようにしましょう。たとえば電線の近くで凧揚げをする、魚釣りをするといった行為は、引っかかってしまった場合に非常に危険です。

お子さまがいるご家庭では、長い棒で電線に触れようとしないなど「普通に考えればわかる」と思うようなことも、改めて指導することをおすすめします。

切れた電線には触らない

災害や事故の影響で切れた電線に触れると、先ほどご紹介した事故のような感電死につながる可能性があります。

切れた送電線には絶対に触らないこと、また近づくだけでも感電の恐れがあるため切れた送電線からは離れること、こうした現場を見つけたら自力で解決しようとせず、電力会社などにすぐに連絡することなどを心掛けましょう。

飛行物の扱いも要注意

ラジコンやドローンなどの飛行物が電線に当たると、電線が切れる、飛行物に通電し燃え、火災を引き起こすといったトラブルにつながることがあります。飛行物を扱う際は周辺に電線がないか確認し、安全な場所で操作・作業を行うようにしてください。

また、パラグライダーや熱気球などでのフライトを電線の近くで行うのも大変危険です。こうしたアクティビティは安全な環境下で行われることがほとんどですが、自身の目でも近くに電線などがなく、安心して行えるかどうかを確認しましょう。

高圧電線は切れると危険!取り扱いに注意しよう

高圧電線は日常的に手の届かない場所にあるからと、万一のときの対策や危険を回避する方法を知らないと、思わぬ事故を引き起こす可能性があります。高圧電線がもし切れていたらどうするか、高圧電線の近くでは何に注意したらよいかを改めて覚え、生活に役立てていただければ幸いです。

高圧電線に関わるお仕事をされている方は、事故を起こさないよう常に安全な作業を心掛けましょう。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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