マイタイムラインとは?作り方やポイントを解説

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災害について学んでいると「マイタイムライン」という言葉が出てくることがありますが、マイタイムラインを作っておくことで、災害時などいざというときに落ち着いた行動をとることが可能です。

今回は、マイタイムラインとは何か、作り方やマイタイムラインを活用する際の注意点をご紹介します。

目次

マイタイムラインとは避難行動を整理するもの

マイタイムラインは、災害時の避難に関するさまざまな知識を学びながら、もし災害が起こった場合にどういった行動を取ればよいのかを決めておくものです。

主に台風などでの水害のときの避難行動・防災行動を時系列に整理して示します。

ライフスタイルに合ったマイタイムラインを一人ひとりが決めておくことで、いざというときに落ち着いた行動をとることが可能です。また、マイタイムライン作成にあたり災害における知識を得られることはもちろん、防災について深く考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。

マイタイムラインを作る目的

マイタイムラインを作る最大の目的は「災害時に落ち着いて行動できるようにするため」です。水害や風害が起こった際に、何をすればよいのか、どこへ避難すればよいのかなどを知っておくことで、万一の場合にも慌てず適切な行動をとることができます。

マイタイムライン作成時には、近くの危険な場所や避難経路なども確認しますが、そういった情報を得ることで自身が暮らす地域についてよく知ることも可能です。

マイタイムラインの作り方とポイント

マイタイムラインは4つの手順で簡単に作ることができます。作成時には3つのポイントを押さえることで、避難行動を明確にすることができるでしょう。

マイタイムライン作成時の3つのポイント

マイタイムラインをを作るときには、次の3点をしっかりと決めておく必要があります。

①いつ
②誰が
③何をするか

どのタイミングで、誰が、どういった行動を取るのかは、家族で話し合わないと連携を取ったりすることができません。マイタイムライン作成にあたり、ぜひ一人ひとりがどう動くかを考え、意見を出し合い、お互いの行動を把握しましょう。

マイタイムラインは、以降ご紹介する4つのステップで作成が可能です。

①被害予測の確認

まずやるべきなのは自宅周辺の被害予測の確認です。台風などが起こった場合の浸水深や浸水継続時間、家屋倒壊等氾濫想定区域、土砂災害警戒区域などは、ハザードマップを見ることでわかります。

②情報収集手段の確認

続いて、災害時にどういった手段で情報を収集するかを決めます。地域の情報については街の広報で放送されることもありますが、この他にもインターネットやSNS、ラジオなどさまざまなところから気象庁による情報を入手可能です。

ラジオは車やスマホアプリでも聴くことができるので、いざというときのためにアプリを入手しておくのもよいのではないでしょうか。

③避難時の行動を家族で確認

危険な場所を把握すること、情報収集手段を明らかにすることができたら、家族のそれぞれがどういった行動をとるのか話し合います。

その際、自宅に家族がそろっている場合や学校や仕事に行っていてバラバラに過ごしている場合など、さまざまなシチュエーションを想定する、災害の程度によっても行動パターンを考えるなどの工夫をしましょう。

④内容をマイタイムラインの用紙に記入

最後に、①~③で学んだり話し合ったりした内容をマイタイムラインの用紙に記入します。記入する内容の例は以下の通りです。

■家族全員が自宅にいる場合■
お父さん:自宅外の危険なものを室内に入れる
お母さん:インターネットなどで気象情報・避難情報を確認する
兄、妹 :非常持ち出し袋や貴重品を玄関に出しておく

マイタイムラインの書き方

マイタイムラインは前述の手順で作成可能ですが、ノートなどにオリジナルで記入をするのはやや難しい内容だといえます。昨今は多くの自治体が、マイタイムラインの書き方の手順や記入例、テンプレートなどを配布しています。

マイタイムラインを作りたいと思ったら、地域のサイトをチェックしてみると、書き方の手順やわかりやすいマイタイムラインの記入シートを見つけることができるかもしれません。

ちなみに、国土交通省でもマイタイムラインに関する動画や、小中学生向けのマイタイムライン作成キットを配布しています。詳しくはこちらをチェックしてみてください。

マイタイムラインを使用する際の注意点

マイタイムラインを作成したら、災害時にその通りに行動すればよいので安心だと思うかもしれません。しかし、マイタイムラインには記載のないイレギュラーな事態が起こる可能性もありますし、書いたとおりに行動しても思ったほどスムーズにいかない場合もあります。

最後に、マイタイムラインを使用する場合の3つの注意点を見ていきましょう。

「行動の目安」であることを忘れない

マイタイムラインはあくまでも災害時の行動の「目安」であることを忘れてはいけません。マニュアル通りに行動したとしても、予期せぬトラブルに見舞われる可能性もあります。

たとえば、「現在、警戒レベル2だからそれに応じたマイタイムラインを実践しよう」と思っても、激しい風雨によって一気に警戒レベルが引きあがることもあるでしょうし、暴風雨の影響で停電が起こったり、避難経路を絶たれてしまうこともあるかもしれません。

マイタイムラインを作成したからといって、その情報だけを頼りにすることは避けましょう。

情報を随時確認する

いざというときの避難行動を決めておくことも大切ですが、災害発生時にもっと重要なのは、頻繁な情報確認です。天候が急変すると、予想以上に早く河川が氾濫することもあります。

情報収集のための媒体は1つに絞らず、テレビやラジオ、インターネットなど複数のものを利用すると、正しい情報をいち早く入手することができるのではないでしょうか。

臨機応変な判断をする

マイタイムラインを作成したからといって、必ずしもそこに記入した通りに行動しなければいけないという制約はありません。前述の通り天候が急変する、周辺の状態が予想以上に早く悪化することもありますので、状況を見て臨機応変に行動することが大切です。

マイタイムラインはあくまでも「行動の目安」として頭に入れておき、実際は情報から正しい行動を導きましょう。

まとめ

マイタイムラインは家族のなかで、水害などが起こった場合にいつ、誰が、どういった行動をするのかを明らかにするものです。マイタイムラインを作成することで、避難場所や避難経路、危険な場所を知ることが可能ですし、防災について家族で考えるきっかけにもなります。

災害発生時にはマイタイムラインを活用することも大切ですが、状況に応じて臨機応変に行動する力も必要です。そうした対応力を養うためにもぜひマイタイムラインを活用し、地域や防災についてよく知り、考えていきましょう。

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語教師を経て2018年よりライターに転身。子どもと学べる防災に関心を持ち、日々災害や備えについて勉強中。
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