火山活動クイズ~8つの質問で活火山と噴火の基礎知識を学ぼう~

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火山活動は、大きく“噴火現象”と“その他の火山現象(火山性地震や地殻変動など)”の2つに分類できます。

今回は、噴火現象をもたらす「活火山」と「火山の噴火」について、クイズ(全8問)にしてみました。

記事の後半では、活火山への登山にどう備えたらよいのかステップをふんで解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。

目次

火山活動をもたらす活火山

最初は「活火山とは?」「日本にはどれくらいあるの?」といった、活火山の基礎知識に関する問題です。

活火山の定義とは?

問題 1|「活火山」とは、「過去2000年以内に噴火した、今も活発な活動がある火山」のことを言う。

正解|×
現在「活火山」の定義は、次のとおりです。
概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山

この定義は、2003年(平成15年)に、それまでの定義を見直して新たに定められたものです。問題文の「過去2000年以内に噴火~」は、見直される前の定義です。

では、活火山はいくつあるのでしょうか?

活火山は日本にどのくらい?

問題 2|活火山の数は、現在(2022年9月30日現在)111である

正解|○ 
現在111の火山が、活火山として観測・監視されています。2003年(平成15年)活火山の定義が見直された当初は108火山でした。しかしその後、2011年(平成23年)に北海道の天頂山(てんちょうざん)と雄阿寒岳(おあかんだけ)、2017年(平成29年)に栃木県の男体山(なんたいさん)の3火山が追加されました。

活火山については、こちら(気象庁のサイト)から詳しく確認できます。

24時間体制で観測・監視している活火山

問題 3|活火山のうち、火山災害を防ぐため、24時間体制で観測・監視している活火山が「10」ある。

正解|×
24時間体制で観測・監視している活火山は「常時観測火山」とよばれ、現在「50火山」あります
当初は47でしたが、2014年の御嶽山(おんたけさん)噴火を受けて、3火山が追加されました。

常時観測火山は、防災機関等からデータ提供を受け、監視カメラや地震計・傾斜計などで観測・監視しています。詳しくは、こちら(気象庁のサイト)から確認できます。

ここまでは「活火山」について学びました。次は噴火に関するクイズです。

火山活動「噴火」を知る

噴火の種類

問題 4|噴火の種類は、大きく「マグマ噴火」と「マグマ水蒸気噴火」の2つである。

正解|×
噴火は大きく分けて3種類あります。「マグマ噴火」と「マグマ水蒸気噴火」のほかに、「水蒸気噴火」があります。

「マグマ噴火」はマグマ自体が地下から吹き出す現象ですが、「マグマ水蒸気噴火」は、マグマが地下水などと接して急激に水蒸気を発生・膨張して吹き出すものです。

そして「水蒸気噴火」とは、地下水がマグマによって間接的に熱せられたことで水蒸気となり、岩石とともに吹き出す現象です。2014年(平成26年)9月27日に発生した御嶽山の噴火が水蒸気噴火でした。

次は「噴火警戒レベル」に関するクイズです。噴火警戒レベルとは、「警戒が必要な範囲(生命に危険を及ぼす範囲)」と防災機関や住民等が「とるべき防災対応」を区分したもの)です。

それでは、クイズをはじめましょう。

警戒レベルは何段階?

問題 5|警戒レベルは「4段階」に区分されている

正解|×
警戒レベルは「5段階」で区分され、各レベルの内容は次のとおりです。

レベル5:避難
レベル4:高齢者等避難
レベル3:入山規制
レベル2:火口周辺規制
レベル1:活火山であることに留意

2022年7月24年桜島(鹿児島県)が噴火した際、噴火レベルが3から5に引き上げられたことで、島の一部に避難指示が出され住民が避難しました。

次は、火山が噴火したときの噴出物に関するクイズです。

マグマと溶岩のちがいとは?

問題 6|マグマは地球内にある物質であり、溶岩はマグマが地上にあらわれたものを指している。

正解|○
マグマと溶岩のちがいは、それが存在する場所です。
マグマは地球内部のマントルが溶けたもので、地球地下深くに溜まっていきます。噴火によってマグマが地上にあらわれると「溶岩」となり、ドロドロした溶岩もあれば冷えて固まった溶岩もあります。

次は「火砕流(かさいりゅう)」に関するクイズに挑戦してみましょう。

火砕流とは?

問題 7|「火砕流(かさいりゅう)」は、噴火によって吹き出したものであるが、そのほとんどが火山灰である。

正解|×
火砕流(かさいりゅう)には、火山灰を含む固形物だけではなく、有害な火山ガスも含まれています

時速100キロメートル以上・温度は数百℃になることもある、非常に危険なものです。1990年(平成2年)雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)が198年ぶりの噴火を繰り返し、火砕流によって多くの犠牲者がでる大災害となりました。

最後は、気象庁が発表している火山情報についてのクイズです。

正しい火山情報を入手するために

問題 8|気象庁のサイトでは「1週間以内」に発表された火山情報等を確認できる。

正解|○
気象庁「火山登山者向けの情報提供ページ(全国)」では、1週間以内に発表した噴火警戒レベル・具体的な警戒すべき事項などが示されています。 

そのほか「過去1ヶ月分」「各年ごと」の情報も知ることができるので、参考にするとよいでしょう。

登山に必要なステップをふんで火山活動に備えよう

今回は、火山活動についてクイズ形式で学んでみました。

登山は、自然の美しさを感じられるだけでなく、健康にもよい面がある魅力ある活動でしょう。登山にふさわしい服装や装備をするのはもちろんですが、活火山を登山する際には「噴火への備え」も意識したいところです。

活火山への登山「4つのステップ」で備える

それでは、活火山への登山に備える方法を、防災情報のページ(内閣府)「火山への登山の備え」から、お伝えします。

STEP
火山の情報を集める

 気象庁「火山登山者向けの情報提供ページ(全国)」から入手できます。

STEP
登山届の作成・提出

 ➀日本山岳ガイド協会「Compass(コンパス)」・・オンラインで登山届が作成・提出できます。

 ➁日本山岳協会・・登山届の記載例のほか、山岳保険などについてもチェックできます。

STEP
必要なものを装備する

・火山防災マップ(避難場所を確認しましょう)
・携帯電話等の通信機器、予備電源
・雨具、タオル、ヘッドライト、ゴーグル(降灰対策)
・ヘルメット
・非常食、飲料水
・登山地図、コンパス

防災情報のページ(内閣府)より引用

火山の特性をふまえて必要なものを装備するとよいでしょう。

STEP
登山中も常に注意する

気象庁が発表する、以下の情報に気をつけましょう。

速報・・携帯端末やラジオなどからも入手可能

火山の状況に関する解説情報・・噴火警戒レベル引き上げの可能性があるときや、その判断に迷う場合に発表

ここまで、登山への備えとして、4つのステップでお伝えしました。

秋に彩られる山の紅葉は、日本を象徴する美しさの一つと言えるでしょう。しっかり備えをしつつ、その瞬間の自然の恵みを存分にあじわっていきましょう。

【参考文献】
気象庁「火山に関する防災情報についての用語」

内閣府防災情報のページ「火山活動にともなう現象」

がまだすドーム(雲仙岳災害記念館)「平成の大噴火その時何が起こったのか」

NHK「全国111活火山 生活空間のすぐそばに」

(以上)

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

東北出身&在住フリーライター。
広告代理店・NPO・行政で勤務後、在宅ワーカーに転身。
妊娠中に東日本大震災に遭い、津波から避難・仮設住宅で子育てをする。
本サイトでは「命を守るために知っておきたいこと」「日常に潜むリスクへの備え」などについて発信します。
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