コロナウイルスが流行している中、災害が起こったら大勢の人が集まる避難所へ避難をしても大丈夫なのかと心配になりませんか?
そんなコロナ禍の今、「分散避難」を勧めている自治体が多いです。
「分散避難」とは、どんな避難方法なのか解説します。
分散避難とは様々な避難先に分散することで感染症被害を防ぐ避難方法
分散避難は、自治体が設けた避難所に人が集中し3密(密集、密接、密閉)が生まれる状況を避けるため、自宅や知人宅、宿泊施設などの避難所以外の安全な場所に避難をすることです。災害発生後の感染症による、2次災害を防ぐメリットがあります。
分散避難とはどのような避難なのか、解説します。
分散避難により、感染症のリスクを下げる
これまでは、災害発生後に避難をするのは家から近い自治体の避難所へ向かうのがスタンダードな避難の形でした。
しかし2019年から新型コロナウイルスが世界的に流行して以降、大勢の人が一か所に集まることは感染を促すとして、避けるべきこととされています。
分散避難は大勢の人が一か所に集まることや、人同士の接触を避けることができます。
それぞれの家庭ごとに分散避難をすることで感染リスクを下げることから、分散避難は自治体からも勧められています。
分散避難を意識した避難の仕方
災害発生後は、状況に応じて自分がどのように行動すべきか選択しなければなりません。
分散避難の決断は、どのようにしたら良いのでしょうか。
避難の種類から確認してみましょう。
在宅避難
災害発生後でも、自宅が安全な状態であれば自宅に留まる選択があります。自宅が安全な場合、無理に避難をする必要はありません。
ただし、自宅が浸水地域や家屋倒壊等氾濫想定区域でない場合や、家が比較的新しく丈夫な場合の選択肢です。
ハザードマップでの確認と家の点検を忘れずにおこないましょう。
知人宅への避難
災害発生時に自分がいる場所から避難できる範囲に親戚や友人の家がある場合は、事前に避難することが可能かどうか確認しておきましょう。
災害発生後はライフラインがストップしてしまう可能性もあるので、当日連絡が取れない場合も想定し、日頃から親戚や友人とこまめに連絡を取っておくと安心です。
宿泊施設への避難
安全で丈夫な建物のホテルや旅館へ避難をする選択もあります。しかし、満室で泊まれない場合や客室以外での共用スペースがかえって密になってしまう場合もあるので、注意が必要です。
車中泊
自宅よりも車が安全な場合、移動手段としてだけでなく、車で寝泊りする選択ができます。その際、災害が発生した場合にどこが安全な場所なのか自宅の周辺スポットを事前に確認しておきましょう。
車で避難をする場合は、渋滞が発生して逃げ遅れてしまう可能性もあります。災害発生後の早い段階で移動しましょう。
分散避難を可能にする準備
分散避難を選択する場合は、事前の準備が必要です。どんな準備が必要なのか解説します。
防災グッズの準備
分散避難をするということは、避難所のように物資や食料の支給をすぐに受け取れない可能性が高いので、自分で事前に準備をすることが必要です。防災グッズや食料、水の準備をしておきましょう。
安全な避難を選択するために、日ごろから家での防災準備、車の防災準備、移動用の防災準備をそれぞれおこなっておくと安心です。
移動手段の見直し
災害発生時に家から避難をする場合、移動手段はどうするのか、家族で話し合っておきましょう。
また、選択肢となる目的地へどのように行くことが可能であるのか、どのぐらいの時間がかかるのか事前に確認しておくと安心です。
分散避難をする際の注意点
分散避難には、とっさの判断が必要となります。どのようなことに注意すべきなのかポイントをご紹介します。
危険なときは迷わず避難所へ
ここまで感染症のリスクを下げる避難方法として、分散避難についてご紹介しました。
しかし、少しでも危険が迫っている場合には迷わず避難所へ避難をしましょう。何よりも命の安全が第一優先です。
感染症対策を忘れずに
どんな避難の場合も、感染症対策は忘れずにおこないましょう。
マスク、アルコールスプレーは、今では外出時の必須アイテムですね。防災グッズの中にも、ストックしておくと安心です。
どの避難先でも、手洗い、咳エチケットを守り、自分の健康管理に努めましょう。健康管理のために、体温計もあると安心です。
分散避難の検討を
分散避難という選択があることで、実際に災害が発生したときに焦らず安全な選択をすることに繋がります。
災害時の不安とコロナ禍での不安がある中、少しでも不安を取り除けるよう事前に準備をしておくことが大切です。
分散避難という選択を考えると、より一層個人としての防災準備が必要であることがわかります。
安全な選択をするために、自分に合った分散避難について考えてみませんか?