3つの体験で防災力をアップしよう!

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前回は「災害をテーマに自由研究」という内容でお伝えしました。

ですが、すでに自由研究は終えている人や、子どもに「体験をとおして防災知識を身につけたい」と考える親御さんもいることでしょう。また、間もなく関東大震災から100年目となる2023年9月1日防災の日をむかえます。

そこで今回は、いまよりもっと防災力をあげるためにぜひとりくみたい「3つの体験(ゲーム&クイズ・VR動画・防災体験施設)」を紹介します。

なお、本記事でつかう『防災力』とは「災害についての学びをとおして身につける、災害に備える力」と定義します。

それではさっそく「学ぶ + 体験」で防災力アップを目指しましょう!

目次

防災力の向上は「ゲーム&クイズ」からスタート!

自然災害にはさまざまな種類がありますが、はじめに「地震」と「水害」をとりあげます。

まず内閣府のサイトで「震度6強の地震発生」を想定した、発生直後から避難行動までをロールプレイングゲームに挑戦しながら体験します。

さらに、国土交通省のサイトでは、クイズにこたえながらマイタイムライン(=災害発生が予想されるとき「どのタイミングで・どんな行動をとるか」をあらかじめ計画しておくこと)について学びます。

震度6強シミュレーション体験~生き残りをかけて挑戦

出典:内閣府 防災情報のページ|震度6体験シミュレーションhttps://www.bousai.go.jp/simulator/shindo6/index.html

内閣府の「震度6強体験シミュレーション」は、家具の固定・耐震補強についてそれぞれ「あり・なし」を選択してからスタートです。

ゲームは家族と別の部屋にいる想定で、地震速報が流れた瞬間にとるべき行動からコンロの近くにいる(または離れている)ときの対応、そして避難するときの適切な行動などを選択しながらすすめていきます。

まちがった選択をすると「生き残りレベルゲージ」が下がり、ゼロになるとゲームオーバーです。

いつ・どんな行動をする?マイタイムラインをつくる

出典:国土交通省|クイズで学ぼう!マイ・タイムライン
https://www.mlit.go.jp/river/bousai/education/static_webroot/index.html

マイタイムラインとは災害を想定して「いつ・どんな行動をとるか」をあらかじめ計画しておくことです。 

国土交通省の『クイズで学ぼう!マイ・タイムライン』では、自宅の浸水リスクや家族構成・ペットの有無を入力すると、自動で「垂直避難」または「水平避難」いずれかのクイズに挑戦できます(※入力せずに挑戦することもできます)。

このサイトの特徴は「土のうはどこに積む?」といった防災の知識だけでなく、「それはいつする?」という行動のタイミングを、次の4ステップから選ぶこと。そうすることで、いざというときスムーズな行動にうつしやくすなるのです。

行動するタイミングはいつ?

ステップ1(日常の備え)
ステップ2(数日前~避難前日)
ステップ3(避難する日)
ステップ4(避難翌日~数日後)

クイズは14問中10問がランダムに出題され、答えの選択は文字のほかイラストをタップしておこなうので、小さいお子さんでも親御さんといっしょに楽しく学習できるでしょう。

「VR動画」で災害を疑似体験

2つ目の体験は、VR動画で被災状況や災害を疑似体験できるサイトをご紹介します。360度の視点で見ることができるVRならではの迫力で災害を身近に感じ、防災の備えに生かしていきましょう。

NHK 阪神淡路大震災特集サイト~被災当時と現在を比較 

NHKが開設する「阪神淡路大震災特集サイト」には、「VRで体感!」というページがあります。ここには地上8階からの救助訓練やコロナ禍にも適した避難所など、合計6本のVR動画を視聴できるのです。

そのなかに「阪神・淡路大震災~25年後の被災地をたずねて」という動画(6分42秒)があり、画面中央に当時の映像・周りに25年後の街並みが映され、それらを比較して見比べることができます。

さらに、『阪神淡路大震災を伝える「高速道路倒し」の脅威(2分57秒)』では、当時の橋脚や梁が保管されている震災資料保管庫(神戸市東灘区)内の映像があります。

そこには亀裂が入った厚さ3.5mの橋脚もあり、画面上部まで動かすと橋脚の全体を見ることができ、まさにVRならではの体験です。

千葉県公式PRチャンネル~災害をVR動画で疑似体験

千葉県では公式PRチャンネルにおいて、災害を疑似体験できるVR動画を作成しています。

津波編と豪雨編があり、たとえば【災害体験】千葉県災害VR(津波編)では、大津波警報を知らせるサイレン・アナウンスとともに家から住民がとびだし走って避難するものの、あっという間にその道には津波が押し寄せてきます。

さらに車の運転席から見た映像では、周囲にある津波に浸かった車とともに次第に浮き上がり、揺れ動く様子もあるのです。筆者は東日本大震災で津波から避難した経験をもちますが、まさに「あのときの光景と恐怖」がよみがえってくるほどでした。

災害は体験しないに越したことはありませんが、災害を「自分事」としてとらえるには疑似体験も有効かもしれません。

千葉県のほかにも東京都防災ホームページ広島県「ひろしま自然災害体験VR」でもVRによる疑似体験ができるので、ぜひ活用してみてはいかがしょう。
※映像を見ることで精神的ストレスを感じる恐れもありますので、各自の判断によるご視聴をお願いします。

防災体験施設(東京・大阪)&東日本大震災伝承ロード

3つ目の体験は防災体験施設に行くこと。

防災力を高めるうえで、災害に関するものを直接見たり聞いたりすることは、やはり大きな意義があるものです。

日本では南海トラフ地震や首都直下型地震の発生が予想されていますが、ここではこの2つの大地震を想定してつくられた施設を紹介します。

さらに、東日本大震災(2011年3月11日発生)の経験と教訓を語り継ぐ「3.11伝承ロード」についてもお伝えするので、ぜひ旅行やおでかけの計画にくみこんでみてはいかがでしょう。

大阪市立阿倍野防災センター「あべのタスカル」

大阪市立阿倍野防災センター「あべのタスカル」には、防災体験施設として13のエリアにわかれたプログラムがあります。

たとえば煙のなかを避難したり、起震装置で震度7の揺れを体験・再現された地震発生直後の街を歩き音と映像で余震の危険性を学びます。また、避難にサポートが必要な人の支援資器材をつかった救助方法も知ることができるのです。

エリアの各概要はこちら(リーフレット裏面PDF)で確認できます。

施設名:大阪市立阿倍野防災センター(あべのタスカル)
電話番号:06-6643-1031 
入館料:無料
休館日:水曜日・毎月最終木曜日(祝日の場合はその翌日)/年末年始 

※事前予約することで待たずに体験可能

「そなエリア東京」東京直下72h TOUR

東京臨海広域防災公園にある「そなエリア東京」は1階が防災体験ゾーンになっています。

ここでは「東京直下72h TOUR」を随時開催しており、ツアーのスタートはエレベーターの中。震度7の揺れで床が震動しエレベーターも停止、薄暗い通路をとおりながらなんとか外にでて、被災した街並みを歩きます。

ツアー中はタブレットをもちながらクイズに答えたり、目のまえの世界に仮想空間を重ね合わせる“AR“と連動させ体育館での避難生活も体験できるのです。

施設名:そなエリア東京
電話番号:03-3529-2180 
入館料:無料
休館日:年末年始及び臨時休園日があります

東日本大震災を語り継ぐ~3.11伝承ロード~

「3.11伝承ロード」とは東日本大震災を伝える施設等をネットワーク化して示しているものです。

このサイトには東北地方の4県(青森県・岩手県・宮城県・福島県)にある震災伝承施設それぞれの概要などを知ることができます。

施設一覧はこちらから確認できますが、そのなかでも語り部活動があったり訪れた人が理解しやすいよう配慮された施設は「第3分類」として示されています。

たとえば、宮城県石巻市にある「MEET門脇」には幼稚園の送迎バスで津波にあい、その後の火災によって亡くなった園児の被災物が展示されています。近くには震災遺構の門脇小学校があります。

また「コミュタン福島」では、原子力発電所事故の状況から環境への影響まで総合的な展示がおこなわれています。実験や工作ができるイベントもあるので、お子さんも楽しく学べるでしょう。

防災力をアップして災害による被害を減らそう 

今回は防災力アップを目指してとりくみたい3つの体験を紹介しました。

今年2023年の夏は各地で猛暑日がつづき「暑さ」も災害級になっています。また巨大台風の発生やゲリラ豪雨・地震や雪害など、日本は1年をとおしてなにかしらの災害におそわれていると言っても過言ではありません。

防災と聞くと食料などの備蓄を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、さらに防災対策をすすめるには災害について学んだり体験学習をおこなうことも大切です。

災害は恐ろしいものですが、備えることで被害を軽減できることもあります。そのため、本記事では『防災力』を「災害についての学びをとおして身につける、災害に備える力」と定義しました。

ご紹介した3つの体験が少しでも防災力向上のお役に立てれば幸いです。

(以上)

備えておこう!おすすめの防災グッズ

これから用意しようと思っている方におすすめなのが「Defend Future」の防災士が監修した防災グッズ。自分でリュックに詰められるようになっていたり、簡単に手に入りやすい紙皿などは除いているなど、個人が防災にきちんと向き合えるようになっています。

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この記事を書いた人

東北出身&在住フリーライター。
広告代理店・NPO・行政で勤務後、在宅ワーカーに転身。
妊娠中に東日本大震災に遭い、津波から避難・仮設住宅で子育てをする。
本サイトでは「命を守るために知っておきたいこと」「日常に潜むリスクへの備え」などについて発信します。
詳しいプロフィールはこちら

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